〜ナレーションside〜


〇遥香、北谷視点〇


自分たちのペースで登る遥香と北谷


そうなると4人とかなり離れてしまったようだ


遥香
「はあ…はあ…」


遥香はもうくたくたな様子


恐らくまだ半分も登っていないところだがこの調子で大丈夫なのか……


北谷
「みんな行っちゃったね…」


遥香
「うん…私たちはこのまま登りきろう…」


他のクラスの人でもなかなかペースが落ちない中


この2人は後ろに行くばかり


そして2人の後ろからある人物が出てきた



奥村
「貴様ら、随分と遅れをとってるみたいだな」


奥村先生だった


遥香
「先生…私たち、このまま登りきれるんですか?」


遥香はぜえぜえと汗をかきながら奥村に聞く


奥村
「そんなこと知らん、山を登るのは人生と同じだ
目標に向かってただ歩き続ける
誰かに聞いて助けてもらうのもいいが自分の力で登りきった時、何か得るものは大きいんじゃないか?」


遥香
「せ、先生……」


奥村
「そうだな、私は先に行くが辛くなった時は
"恋バナ"でもしてれば気が紛れるんじゃないか?」


奥村はそう言い放って先に行く


北谷
「こ、恋バナ?」