カズがそう目をぎらつかせながら言い、ゾンビたちを召喚する。それを見ていたシャルロットはフッと笑い、僕を見つめた。

「私も最後まで戦い抜きます。これが私にできることですから」

「僕はみんなを回復させることしか出来ないかもしれないけど、全力でサポートするよ」

メルキュールがそう言い、リオンが「頼むぞ!」と力強く笑って言う。その様子を見ていると、エリカに再び手を掴まれた。触れた手にドキッと胸が高鳴ってしまう。

「エ、エリカ……」

エリカの桜色の綺麗な瞳が僕を映している。頬を赤く染めた僕がはっきりと見えた。

「先生、私、オズワルドさんに傷付けられている時、助けてあげられなくて自分自身に対して怒っているんです。先生は私を全力で助けてくれたのに、私は何もそれを返せていない。傍観者でしかいられなかったことが悔しいんです。……だから、今度こそ命を懸けてでもーーー」

「ストップ!」

僕はエリカを慌てて止める。エリカが、この中の誰かが死ぬなんて、そんなもの耐えられない。