3分前。


彼にメールを送った。


(もう着く?)


運動に夢中になっているのだろうか。






返事がない。





2分前。





私はもう一度、メールを送った。


(もう着く? ってば)


それでも返事はこなかった。





1分前。





先ほどのサイレンの音を思い出し、あの時に似た、嫌な予感がわきおこる。




まさか。

いや、

でも・・・



構わず彼に電話をかけた。


ロマンチックだとか、悲劇のヒロイン気取りだとか、そういったものではなく、現実として起こった事態の後悔による、行動だった。










虚しく響く呼び出し音が、あの日を彷彿させる。










出ない。