「で、なんで娼館に行きたいのですか」
とアハトに問われる。

「ちょっと訊きたいことがあるのです」
とアローナが困った顔で言うと、アハトは溜息をついたあとで、

「わかりました。
 ついていって差し上げますから、私がよく娼館に行っているとかおかしな噂を流さないでくださいよ。

 あと、ジン様の許可をとってください。
 何事かあったとき、私の責任にもなってしまいますから」

 そうフェルナンと同じことを言ってきた。

「わかりました。
 では、許可をとってきますので、今しばらくお待ちください」
と言って、アローナはジンを探す。

 アハトもついて来たくれた。