「お前、美女に化けられるんだろう。
 離宮に派遣するから調べてこい」

「襲われたらどうするんですか」
「襲われても男だろうが」

「男でもいいと言うかもしれないじゃないですか」

「じゃあ、妾にしてもらえ。
 仕事探さなくてよくなるぞ」

 いいから行け、とジンはシャナに布袋に入った金貨を丸ごと渡し、叩き出した。

「成功したら、同じ額、また、くれてやる。

 いいか。
 殺すんじゃないぞ。

 どういう考えなのか、話を、聞いてくるんだ」

 そう子どもに言い聞かせるように言いながら。