「うん、わかった。正直に話すね」
「高槻先輩のことは、好きという気持ちではないと思う。あんなにかっこいい人と話したら誰だってドキドキするでしょ。高槻ファンクラブの人たちと同じような気持ちなんじゃないかな」
正直、このドキドキが恋なのか憧れなのか自分でも良く分かっていない。
それを確かめるためにクラスマッチで高槻先輩と話してみようと思うんだ。
「結月は高槻先輩とペアになって困ってる?」
「最初は驚いてどうしていいか分からなかった」
「今は?」
「岡崎先輩やファンクラブの子たちは怖いけど、高槻先輩と一緒にやってみたい、って思う。高槻先輩のこと、もっと知りたい」
「分かった。結月が自分の気持ちに気づいたら教えてね。それまでは私も色々と警戒しとくね」
「ありがとう、未菜。でも私も負けないよ」
そう言って二人でハイタッチをした。