「あっ、あの・・・すみません。は、離していただけますか」

私を抱きしめていた手が緩んだので体を離してその人の顔を見上げた。

「た、高槻先輩!!うわー!すみません、すみません。いえ違う。謝るんじゃなくてお礼だよね。ありがとうございます。あの、栞もありがとうございます。今もありがとうございます」

私ってばパニックで支離滅裂になってるよーーー

だって偶然のハプニングとはいえ高槻先輩に抱き着いちゃったし。