「結月?こんなところで何やってるの?キョロキョロしちゃってなんだか不審者だよ」

「あ、未菜。おはよう。あれ、もう未菜に会う時間なの?待ってて自転車取ってくるから一緒に学校行こう」

いつも未菜が利用している電車が到着していたみたい。

栞は夕方にまた探そう。

昨日の工事のおじさんが拾ってくれているかもしれないしね。

そう言えばあのおじさん、私を見て『何回転ぶの?』って言ってた。

どこかで見られていたのかな?転んだことはあるけど、そんなに頻繁に転んでいるわけじゃないのに。

人違いされたのかな?

そう考えながら未菜のところへ向かった。