「ちょっ、翔、苦しいよ、離して、翔」

「無理」

「翔ってば」

翔の腕の力が強くて私は身動きできない。

「ねぇ、結月」

私の名前を呼んで腕の力を緩めると

「結月から、キスして」

な、な、な、なに!!

そんな高度な技は持ち合わせていないんですけど、私。

「は、ハズカシイです」

「だーめ。早く」

な、何を言い出すんだ、このエロ男は!

「結月、は・や・く」

「うーーーっ。じゃあ、目を瞑ってください」



チュッ!



『うわー、うわー、うわー』


って、あれ?翔と私の声が被ってない?