「私、あの時助けてくれた人に恋に落ちました。ずっと探していたのは合格の報告をしたかっただけじゃなくて。でも、名前も知らないし、学校も知らないし、だんだん自分の中で架空の人物を好きだと勘違いしているんだと思い始めていて。・・・それにあの時の先輩は今の先輩より背が低かった」


受験前に助けてくれた人が高槻先輩だと気付かずに1年後に工事現場で会って、また助けてもらって。

そんな偶然ってあるのだろうか。

先輩はずっと私を認識してくれていたのに、どうして私は気付かなかったのだろう。