惑星「サトシエンサコリャー」は英雄たちが住む地球より何億年も進んでいて、
優れた文明を持っている。
惑星の宇宙港エリアには、宇宙船の停泊するために建造された停泊所がいくつもあった。
そこにはたくさんの巨大な宇宙船がひしめきあっていた。英雄はアニメとかによく出てくる
宇宙ドラマが現実に起こっているかのように感じられ、大変興奮した。

英雄「すげえすげえ、たくさんある。すごいデカい宇宙船ばかりだ。早くたくさんの宇宙人に
会ってみたいな。」チシュウ「彼らは君が見たこともない姿をしているが、地球人よりも平和を
第一に考えているおとなしい種族の宇宙人たちだ。だから、あまり警戒する必要はないと思う。
。」ロカロ「
僕は地球で何度も会ったことがあるから今更驚かないけどね。」英雄「えっ、ロカロ、もう会っ
たの?」チシュウ「いずれ判明することだから、黙っておいたが、実はサトシエンサコリャーの
宇宙人たちは地球にすでにたくさん来ているのだ。姿を見えなくしながら存在する技術が、つま
り、透明人間になる技術がすでに確立されているんだ。英雄も、知らないうちにサトシエンサ
コリャーの宇宙人たちにもう100人とか200人をはるかに超える数、気づかないうちに会っ
ているんだよ。英雄が気づいてないだけで。英雄はサトシエンサコリャーでも有名だからな。」
英雄「オレってそんなに有名人なの?」チシュウ「何を今さら当たり前のことを。」

英雄たちは惑星「サトシエンサコリャー」の宇宙港に宇宙船を止め、惑星内を進んでいった。
チシュウは携帯電話みたいな機械を取り出し、電話しだした。チシュウ「いやあ、久しぶり。
シナメルド!!!実は今、朝日英雄を連れてサトシエンサコリャーに来ているんだが。いつ
会えるんだ?夕方の4時くらいか?分かった。どこで待ち合わせだ?ああ、シナメルド王国の
お前の自宅に行けばいいんだな。お前が渡してくれたあの親友パスポートを使えばいいんだな?
分かった。じゃあ、夕方の4時ちょうどに自宅に訪問するよ。ボディーガードたちにも一応、
連絡しておいてくれ。俺たちが追い返されないように。ああ、時間になるまで惑星内を散策するこ
とにするよ。大丈夫だ。突然の訪問、悪いな。じゃあな。がんばれよ!!!」英雄「シナメルド
って誰ですか?」チシュウ「俺の親友でサトシエンサコリャーのトップ、この惑星の王様といっ
たところだ。全ての軍の最高司令官でもあり、惑星の最大権力者でもある。シナメルドはお前に
会いたがっていたぞ?」英雄「そんな大物に会いたがられるなんて、なんか緊張するし、大事
だね。光栄だよ。」ロカロ「いや、光栄なのはシナメルドのほうじゃないかな?英雄は宇宙一
なんだから。全然英雄のが凄いんだけどね。」チシュウ「ああ、だがうぬぼれてはダメだ。常に
謙虚でいなさい。じゃないと地球のために協力してもらえないかもしれないからな。英雄、お前
がシナメルドに協力を依頼するんだ。地球の気候変動や貧困などを助けてくださいってね。」
英雄「協力してくれるだろうか?」チシュウ「それは、あっちにもメリットや報酬がないと協力
してはくれないだろう。その報酬は英雄が考えるんだ。向こうから提示してくるかもしれないし。
まあ、とにかくベストを尽くして交渉してみろ。地球の王としてな。」英雄「難しそうだな。
気が重いな。プレッシャーもすごい。」

惑星内ではすぐに朝日英雄たちが来たことが大ニュースになり、様々なテレビ局のカメラマンな
どにパパラッチされた。どうやら、サトシエンサコリャーでは自分たち惑星の人たち以外の
宇宙人たちの訪問にも慣れているらしい。地球より何億年も進んでる文明をもっているだけあって
すでに朝日英雄が地球の王で3度目の救世主で宇宙最大の神であることも判明していて、大騒ぎ
になった。英雄たちは常にたくさんの記者や人たちに囲まれながら、惑星内を散策した。
「ブリンデント」と呼ばれるサトシエンサコリャーの海の生物が食べられる地球人専用レスト
ランにチシュウたちが行った時も、数百人のカメラマンたちが追いかけてきた。落ち着かない中、
英雄たちは食事した。英雄「この肉、なんか豚肉みたいな味だね。サトシエンサコリャーでも
豚がいるわけじゃないよね?」チシュウ「地球人の体質にあった食材を選んで調理してくれる
レストランなんだ。ここは。だから、地球人がよく来るよ。パトリック・マネランも来たことが
あるんだ。」英雄「あのマネランも?会ったら絶対にぶっ飛ばしてやる!!!それにしても
本当に僕なんかが地球の王になってしまってよかったのだろうか?トップ・オブ・ザ・アース
の大会はただの戦闘能力さえあれば勝ち抜けるような仕組みになっていた。まあ、戦いの他に
平和をテーマにしたレポートの提出があったりはしたけれど。僕は政治の素人だし。そんな僕
がいきなり地球の王になったってうまく、政治をできるわけないじゃないか。なんで、トップ
・オブ・ザ・アースって開催されたんだろう。もっと、世界の王様を決めるならもっと考えぬ
かれた試験や選抜方法じゃないとダメな気がするんだけど。全世界のトップたちが決めた世界の
王を誕生させるというやり方、間違っている気がする。」チシュウ「あれは、実は好田大血を
世界の王にさせるためだけに発起された大会なんだよ。好田ならば誰もが世界の王として素晴ら
しい仕事ができるに違いないとみんなが信じていた。だけど、好田が英雄との闘いで棄権しちゃったから
な。みんなの理想とは違う人が世界の王になってしまったんだよ。だから、反発されまくって
しまっただろう。英雄は。でも、好田が棄権した以上は、お前ががんばるしかないんだよ!!!
最後まで最善を尽くせ!!!好田に負けないような実績をこれから作っていけばいい。」
英雄「はーい。」英雄は元気のない声で返事した。できるかい!!!という気分でいっぱいだっ
た。

惑星「サトシエンサコリャー」の人たちの姿は、目が地球人の4倍くらい大きく、みんな2
メートルを超える体格を持っていた。尻尾があり、海でも呼吸ができるらしい。明らかに地球人
より進化した体を持っている。

その水色の綺麗な体した人がレストラン「ブリンデント」でピアノみたいな楽器を弾いていた。
かなり地球のグランドピアノにそっくりだが細部が少し違っているし、鍵盤の数も200個くら
いあるようだ。そのピアノからはなんとも美しい旋律が流れてきて英雄はとても感動してしまい
そのピアノを弾いている宇宙人に話しかけた。すると、なんと地球の言語である日本語で返事
してくれた。ピアニスト「こんにちは。朝日英雄様。あなたのことは聞いており
ます。会えるなんて夢のようです。あなたから話しかけていただけるなんて嬉しくて幸せです。」
英雄「何故、日本語がしゃべれるんですか?地球に来たことがあるのですか?」ピアニスト
「いいえ、テレパシー能力といって、心と心で会話しているのです。英雄様の言って
いることが心で分かります。そして、心で返事しただけなのです。それが、自動的に日本語に
聞こえただけなのです。」英雄「この今、あなたが弾いていた曲は誰が作曲したんですか?」
ピアニスト「それは、地球でも有名なフレデリック・フランソワ・ショパンです。」
英雄「えー?しかし、地球で存在しているショパンが作曲している曲は全て聞きましたが、この曲は
聞いたことがありません。本当にショパンの曲ですか?」ピアニスト「ええ、ショパンが地球
で亡くなった後の死後の世界である霊界で作曲された曲、ポロネーズ47番「夏」という曲で
す。この星では霊界とも繋がっていて、ショパンが霊界で作曲した作品も公開されているので
す。」英雄「死後の世界?霊界で作曲した曲なの?ショパンが?どうりで聞き覚えないと思った
。もう一度弾いてもらえませんか?」ピアニストの宇宙人はまた、ショパンが作曲した
ポロネーズ47番「夏」を弾いた。英雄は体が震えて、心が震えて、生きててよかったと感じた。
ピアニスト「よかったら、今から2時間後、私のショパンコンサートがあるのですが、招待しま
しょうか?」英雄「いいんですか?」チシュウ「まだ、夕方4時まで時間は6時間ある。楽しん
こい。このGPS付の携帯電話を持っていけ。お前の場所が分からないと迎えに行けないからな。」
英雄「チシュウも一緒に行かないの?」チシュウ「私は先にシナメルドと会っていることにする
よ。2人だけのデートだ。楽しめ。ちなみにそのピアニストは性別はどちらかというと男だけど
な。」英雄「えっ、そうなの・・・」ピアニストは少し赤面した。

こうして、英雄は惑星「サトシエンサコリャー」で会ったピアニストのコンサートに招待された。
綺麗な大ホールの会場だった。建物自体は地球のそれとあまり大差ないように見えた。ピアニスト
は記者たちに有名人、朝日英雄といるところを目撃され、写真や取材がたくさんされた。その時
ピアニストが意外な言葉を口にする。ピアニスト「この人は私の結婚相手です。私とは昔からの
縁で小さい頃から知り合いでした。」英雄「ええええええ?何こいつは訳の分からぬ嘘を?」
英雄「違います、違います!!!付き合ったりしていません。たまたま今日、知り合っただけ
です。恋人や結婚相手ではありません!!!」ピアニスト「いえ、本当に結婚相手です!!!」
英雄「お前!!!何ウソついてるんだ?迷惑だからこういうのはやめろよ!!!!」ピアニスト
「お願い!!!私と付き合って!!!お願いよ!!!」英雄「ふざけるな!!!俺は忙しいんだ。」
英雄は逃げた。どこまでも走った。あのピアニストを振り切ろうと全速力で走った。そして、
あのピアニストは二度と姿を現さなかった。英雄「全く、困ったもんだ。!!!コンサート自体
はとてもよかったが勝手に結婚相手にされるとはね。今度から警戒しよう!!!」

英雄はチシュウと連絡を取り合い、また再会した。そして、チシュウとこの惑星の最高権力者
「シナメルド王」についに会うことになった。

シナメルドの屋敷はとても広い。この惑星のトップだけあって、警護もたくさんいる。かと
思いきや、普通の3階建ての住宅にシナメルドは暮らしていた。門番は2人しかいない。
チシュウ「シナメルド、着いたぞ?開けてくれ。」すると、玄関から出てきたのは、ティラノ
サウルスみたいな竜が二足歩行しているかのような姿をした人物だった。金色の体をしていて
見ていて美しかった。シナメルド「こんにちは。朝日英雄君、私はシナメルド。もう地球でいう
85歳のじじいじゃ。君のことはチシュウから聞いているよ。わざわざ遊びに来てくれて、会え
て嬉しいよ。」朝日英雄「こんにちは、シナメルドさん。実は単刀直入に言うと、遊びに来たの
ではなくて、地球の代表としてお願いしに来ました。」

シナメルド「まあ、とにかく中に入りたまえ。」すると、首輪で繋がれている牛みたいな生き物
の乳をしぼり、なにか白い液体みたいなものをシナメルドは採取し、コップについだ。
シナメルド「ささ、飲みたまえ。サトシエンサコリャー産の牛乳だよ。君たち地球人も飲める
牛乳だ。」英雄「なんだ、牛乳か!いただきまーす。」英雄は少し口に含むと吐き出してしま
った。英雄「これ、マヨネーズみたいな味がする。うえ。気持ち悪い!!!」シナメルド
「美味しくないかね?」英雄の心の中「うっ、でもさっそく出してくれたんだし。無理してでも
飲むか?いや、きっぱり断ったほうが・・・」英雄「とても不味いです。地球の牛乳とは似ても
につかない代物です。すいませんが残します!!!」チシュウはよくやったという顔をした。
シナメルド「第1の試験、合格じゃ!!!私は嘘ついてお世辞ばかりいって、裏では何考えてるか
分からなかったり、悪口ばかり言う奴より、正直に心をさらけ出してくれる奴のみ信用している
のです。」英雄「そうですか。迷ったんですが、ウソはよくないかなと思って。これからまた
シナメルドさんが地球人を迎えるときに、このサトシエンサコリャー産の牛乳を出して、恥かか
れないように、素直になったほうがいいかなと思いまして。ごめんなさい。」英雄「謝る必要
などない。私のために正直に言ってくれたのだろう。それが大事なのだ。本物の牛乳はこれじゃ。
お飲みなされ!!!」英雄は出された牛乳を飲んでみた。英雄「おいしい!!!今回のは地球で
飲むような牛乳だ。しかし、こんなおいしい牛乳は今まで飲んだことない。」シナメルド「
私は風呂上がりに飲む時の牛乳がこの世で一番おいしい牛乳だと考えている。根っからの牛乳おた
くで、サトシエンサコリャーや地球の牛乳はほとんど味見して、一番おいしい牛乳を見つけたの
だ。それが、この地球産の北海道産の牛乳じゃ。地球で一番美味しい!!!」英雄「日本人とし
て嬉しい限りですが、それは嘘ですね。シナメルドさん。何故なら、サトシエンサコリャーの
牛乳は地球の何億年も研究され、進化して、美味しくなっているはずですから。」シナメルド「
バレたかね?鋭いね。そう、わが星の特産品として、牛乳が一番有名なんだ。この星の牛乳は
宇宙でも有名なほうなんだよ!!!」英雄「そろそろ、本題に入りたいのですが・・・・・」
シナメルド「遠慮がなくていいね。話してみなさい。」

英雄「この星の二酸化炭素を酸素に変える超巨大な二酸化炭素削減機を地球にも使いたいので、
譲ってもらいたいというか、借りたいというか、地球用に生産してもらいたいのですが。今、
二酸化炭素排出量が近年、増えて、地球温暖化が進み、気候変動が起きて、地球人類に危機が
訪れています。二酸化炭素を減らすことができないといけないのですが、なかなか現実に進まな
ないのです。これから自動車を二酸化炭素を出さない電気自動車に全世界統一させたり、様々な
ことを考えてはいたのですが、すぐには実現できません。それで、このサトシエンサコリャーで
使われている二酸化炭素削減機を地球でも使いたいということなのですが。どうでしょう。」

シナメルド「大量生産して、地球に持っていってもいいが、それなら地球には私たちサトシエンサ
コリャー専用の国を用意して、そこで宇宙人という正体を暴露し、地球人に認めさせることが
可能なら、考えてあげてもよい。地球人には、宇宙人の存在をそろそろ明白にしようということ
だ。そして、我がサトシエンサコリャー人が地球で住めるように環境を整えてほしい。できれば、
正体をバラしても、いつか私たちの存在に慣れて、一緒に生活できるように。というのが理想じ
ゃ。」

英雄「やってみます。やってみないと分かりません。できるかどうかも、実際に試してみないと
。でも、気候変動を解決できるなら、ぜひ、やらせていただきたい。」

英雄「それからワープ装置も大量生産していただき、地球で活用できるようにしたい。
ワープ装置があれば、アフリカなどの食料不足を救えるかもしれない。また、様々な移動コスト
を削減できる。それから物体建設機も・・・」

シナメルド「ハハハ。いろいろとこの星のものを知っているね。チシュウから教えてもらったの
かな。とにかく、全面的に協力する代わりに、頼みがある。それは・・・・・君と好田大血と
そのほか、この5人からなる7人組アイドルグループを作り、月に1度、この星に訪れ、
コンサートをやってほしいのだ!!!」英雄は7人の名前が書かれた紙を渡された。他、
5人の名前を見て顔が引きつった。」
英雄「このメンバーでアイドル活動するということですか?このおじさんたちをアイドルに?」
シナメルド「私が一度、この地球の超大物たち7人でアイドルをやり、歌って踊っている姿を
見てみたいと思ってな。とても盛り上がる気がしてな。」英雄「まあ、交渉してみます。大丈夫
かな?アイドルなんてやってくれるかな?サトシエンサコリャーで。」

シナメルドの考える7人組アイドルグループ「エンサーコリャー7」

1、朝日英雄 世界の王
2、好田大血 世界最優秀人類3連覇
3、裕次郎 日本の俳優、歌手
4、佐藤栄柵 日本の元首相
5、ウレン・バケット 世界一の投資家 ロイヤルフラワー最高経営責任者
6、ビール・ゲッツ マイクロデータ創業者
7、ニール・アムス ファーストマン 人類史上初めて月を歩いた宇宙飛行士

英雄「好田には近づくなと言われているし、この5人は難しいな。でも、あきらめきれない。
地球の未来がかかっているのだから。金で交渉するか。うーん、どうしよう。」

シナメルド「とにかく、絶対に私の要望を叶えてくれたまえ。叶う、実現できると分かったら
すぐに私にチシュウを通して連絡してくれ。私たちは、すぐにワープ装置や二酸化炭素排除機
などの大量生産を始める。地球に送るための、地球用のな。」英雄「はい。力づくでも必ずや
アイドル「エンサーコリャー7」を結成させます。

こうして、シナメルドとの交渉は終わった。チシュウはただ、眺めているだけだった。
帰りのチシュウの宇宙船の中で・・・・・英雄「チシュウも何か言ってくれればいいのに。
なんで黙っていたの?」チシュウ「なんでも俺に頼ろうとするな!!!好田には近づくなよ。」
英雄「それじゃあ・・・・地球を救えないよ!!!」チシュウ「他に方法を探せばいいだろう。」
英雄「なんだい!!!」不穏な空気が一瞬流れた。ロカロ「ケンカしないでよ。2人も。せっ
かく仲直りしかけてきたのに。」

地球に帰ってすぐに、王としての仕事として、今年で10年目となる東北大震災での追悼式が
行われた。朝日英雄は日本の代表者として、日本の総理大臣「浅川清」に続き、スピーチを
行った。

朝日英雄「皆さん、毎年の3月11日のこの日は被災された皆様方のために募金を行っており
ます。また、少ないかもしれませんが、私の私財である10億円を被災された皆様に平等に
配りたいと思います。お金がないと生きていけない世の中になってしまいました。それは直さ
ないといけません。お金がなくても生きていけるように改革していきたいと思います。生存権の
保証は絶対です。これから忙しくなりますが、ひとつひとつ地球のために尽くしていきたい。
私たちは被災した全員に仮設住宅ではなく、月6万円を上限に家賃費用を全額負担しようと考え
ております。今まで、仮設住宅なんかに住まわせてしまい、申し訳ございませんでした。
被災されて家を失った方、半壊した方も全員が仮設住宅ではなく、ちゃんとした住まいで生活で
きるように対策していきたいと思います。引っ越し費用や、生活用品費用の保証も全ていたします。
その代わり、私の応援をよろしくお願いします。私でなければ誰もしないでしょう。だから、
私をとにかく応援していただきたいです。お互い、助け合っていきましょう。家族や大切な方を
失った人たちもたくさんいることだと思います。人生は公平ではないのは確かです。しかし、
私はなるべく弱者や困っている貧困者の光になりたいと思います。弱者を大切にしないなら、
王としての価値はもはやありません。私は世界の王、日本の責任者の一人として復興に全力を
注いでいきたいと思います。やることは多いです。休む暇もないくらい。皆さんにも助けてもら
うときが来ると思います。お互い、助け合っていきましょう。」

朝日英雄が追悼式を終え、専用のリムジンに乗り込もうとすると一人の少年が・・・・・
少年「助けてくれるというのなら、お金をください!!!」朝日英雄は少年に現金で10万円渡した。
朝日英雄「1か月後くらいには公平にお金を配る予定です。」少年「一か月後じゃ餓死しちゃう
よ。」朝日英雄の心の中「そうか、1か月後では遅いんだな。俺が間違っていた。」英雄「じゃあ、
3日だけ待ってくれないか?必ずまたここに戻ってくるから。」少年「約束だよ。」英雄「
まずは今渡した10万円で食事でも食べなさい。」少年「これで、食べ物がなくて困っている
お母さんやお父さんを助けてあげられる。ありがとう。お兄さん。」英雄「君も食べるんだよ!!」
英雄「そうだ、急がないとならない。1か月後なんてのんきなこと言っている場合じゃない。」
英雄はまず、自分の貯金を全ておろした。100億近くあったが、99億おろし、自分の生活費
1億だけとっておいて、後はそれを東北の方たちに分けてあげようと思ったのだ。
特に食料がないらしく、生活用品とかにも使ってもらうためだ。1000万人被災して困ってい
る人がいるので、不公平にならないようにみんなに平等に分けるということをやると、一人に
渡る金額はさほど行かない。特に一番ひどいが大きかったところを優先して、99億の資金で
乾パンや生理用品や水などをできるだけ買い、用意し、一番ひどかったあの少年がいた被災地に
英雄は戻ってきた。大型トラック100台を借りて、その街に片っ端から水や乾パンなどを配りまく
っていった。現金があっても、商店やスーパーなどはみんな津波で流されたり、身動きできない
老人がいたりしたら、買いに行けなくなってしまうので、自ら食糧を渡しに行くという方法を
とった。英雄は自衛隊を動かす権利があったので、もちろん自衛隊も動いたが、英雄がとにかく
一番動いた。その姿は日本列島中がニュースになり、見ている人に感動を与えた。わずか20
にも満たない男の子が一人でがんばっている。私たちも頑張らなくては。と、思う人がたくさん
出てきて、朝日英雄が作った、震災で困っている人を助けるための財団「太陽財団」には寄付が
いっぱい集まった。3か月で300億円くらい集まり、それで英雄は今度は違う地域に食糧など
を届けにいくことにした。「世界の王なら自らが見本となり、リーダーとなり、動きに動く。」
という哲学を持っていた英雄はみんなを動かすことができて嬉しかった。しかし、やはり、一人
の力じゃ限界があるので、太陽財団のボランティアを募集した。そのボランティアには3か月で
1万名を超える募集があり、英雄は日本を団結させるリーダーへとなりはじめていた。
太陽財団や朝日英雄の活動は世界でも有名になり、朝日英雄への評価はうなぎのぼりに上がって
いくことになった。新聞記事でも「日本を救う救世主」「日本の真のリーダーの姿」という記事
がトップを飾り、テレビでも英雄の活動が特集され、日本で放送され、世界でも翻訳され、放送
された。

朝日英雄の記者会見

「私が行った活動はまだ始まったばかりにすぎません。困っている人がいたら助ける。これは
人間として当然の心であります。私はお金があったから行動し、助けることができた。
自分の財産の99%を使いました。バカと言われてもいい。ほっておけなかったのです。
やはり、
お金がなければ、人を救うことができないのです。お金の大切さというのが身に染みて分かりま
したし、一人の力ではできることは微々たるもの。たくさんの協力が世界や日本を救うには必要
なのだと再認識しました。日本を救うには、世界を救うには、皆さんの協力が必要不可欠です。
協力をお願いいたします。自分さえよければそれでいいという利己主義にだけはならないでく
ださい。私からの願いです。この社会は人と人がいて成り立っています。一人では生きていけな
いのです。それから私はきれいごとは抜きに話したいのです。必要なのは助けようとする心だけ
ではなく、実際に助ける行動です。心だけあっても行動しないのは意味がないのです。そして、
被災者を助けるにはお金がさらに必要になります。太陽財団に寄付をできるだけお願いいたします。
必ずや、被災者のために使用し、寄付させたことに後悔はさせませんから。」