英雄「チシュウさん、どんなもんだい。僕もやればできるということだ。アハハハハ。」
チシュウ「そうだな、少し見くびっていた。でも、実はビックリするかもしれないが君も
好田大血と同じく、予選は免除されていたのだ。内緒にしていてスマン。」英雄「えっ、そうだ
ったの。なんだよそれ。ふざけんなよ。予選なしって言ってくれたら、その分、ロカロと
体力や攻撃力を
つけるトレーニングができたのに。なにしてるの?」チシュウ「予選すら通過できないもの
がこの先、好田大血を倒せるわけがない。君を試したかったんだ。それに好田大血を結局倒す
には神の弓矢である「トモアロウ」が必要になる。それを入手しに行くことになるんだが、
結局、どれだけ急いでも、無理しても、
結果は変わらない。今のままでは好田大血には絶対に勝てない。トモアロウを手に入れられるか
どうかなのだ。その条件は「地球上の人間の命、1万人以上救うこと。」なのだ。だから、結局
飛行機ジャックから乗客の命500人以上を助けたのは無駄にならなかったということだ。
英雄「トモアロウって何ですか?もっと詳しく聞かせてください。」ロカロ「地球を創造した
神により作られたと言われている伝説の弓矢です。詳しいことはあまり分かっていませんが、
エジプトから発見された2500年前の
予言の書と一緒に見つかりました。その書には「3度目の救世主が
現れたときに、トモアロウは世界を救う切り札になる。」と予言されていました。その、予言
の書では、1900年代に人類が月に行くということも的中していましたし、2度目の救世主
と言われているマルタ・ウォーニングが行った第1次世界改革が起きることも的中させていま
した。なので、その弓矢はとても有名でずっと厳重にそのエジプトの大統領により、管理されて
います。それを手に入れるためには、英雄が3度目の救世主であることを証明させなくてはなり
ません。エジプト大統領を納得させるのがまたとても難しいのですが。」
英雄「早く手に入れようよ。好田大血と対戦する本選まであと15日しかないんだよ?」
チシュウ「しかし、まだ手に入れられない。1万人以上、あと9500人の命を救わなくては。」
英雄「それは無理だよ。もう時間がないんだから。あきらめるということ?」チシュウ「そう
ではないが・・・」英雄「あなたたち宇宙人たちの力で、無理矢理奪い取ること、つまり、盗む
ことはできないの?」チシュウ「エジプトの神殿に侵入して、手に入れなくてはならないが、
あそこは厳重に警備され、セキュリティも世界最高レベルのものが採用されている。容易じゃ
ないんだよ。」ロカロ「今回の本選では好田大血を倒せなくてもいいよ。いつか倒せればいい。
好田大血が5年、トップ・オブ・ザ・アースになるけど、一回お手並み拝見として
試しにやらせてみようよ。いくらなんでも今回の本選では好田大血に勝つことは無理だよ。」
チシュウ「その5年間、地球は好田大血のものになってしまう。奴は表の顔は善人ぶっている
が、裏では悪の組織であるダルメシアのトップとして、地球を丸ごと乗っ取ろうとしているのだ。
奴の思い通りになってしまったら、恐ろしい。何をするか分からん。ダルメシアは黒人を差別し
奴隷にしようとしている組織なんだ。そんな組織のトップが地球の王へとなったら、地球は
住みにくい星へとなってしまう。最悪な事態になってしまう。」英雄「どうせ、好田が優勝
するんでしょ。やる気失せたよ。」チシュウ「しかし、好田と対戦するのはいい経験になる。
残り15日間は好田を倒すことだけを考えたトレーニングをしよう。ただ、残念なことに好田
に関する情報は限られてる。戦闘という形式においては力は未知数といったところか。どれだけ
の力があるのかわからない。闇の属性を持つ妖精を持っているということくらいしか分かって
ない。世界最優秀人類を決める大会では、頭脳、社会貢献度、霊格の3つのポイントから
評価される。好田大血の霊格は飛び切り高くてそれで優勝したようだ。霊格が飛びぬけて高い
上に、頭脳も世界一の名門である「サンシャイン大学」を卒業しているだけあって、とても
賢い。特に化学が全米トップだったらしい。また、風邪に劇的に聞く薬を開発してしまい、
社会貢献度でも世界一に輝いた。きっと、裏で誰かが協力しているのだろうが。」英雄「トップ
・オブ・ザ・アースになるために一番必要なのは戦闘能力でしょ?戦って勝てばいいんでしょ?
世界一強いものがなれるんだよね?」チシュウ「それも不明なんだ。ただ、闘技場に行き、
バトルするとしか募集要項には書いてなかったからな。やってみるまで分からない。それは好田
も同じだと思うよ。このトップ・オブ・ザ・アースを企画したのは全世界の国のトップたちだか
らな。アメリカや中国をはじめ、たくさんの国のトップが全世界をひとつの国にして、それを
治める王様を決めようということになったのだ。一番なってほしいやつは一番強いやつとは
限らないけど、強いにこしたことはない。大会の開催委員長である「ジャルクマナンダ」が
決めているんだろうがな。」ロカロ「行ってからのお楽しみということだね。」

本選まで残り15日間、英雄はとにかく炎の能力を極限まで高め、様々な攻撃の方法を考え、
戦いに備えていくことになった。

そして、本選まで1日となったころ。チシュウ「英雄、ちょっと来なさい。」英雄「何?」
チシュウ「これを渡しておきたくてな。」英雄「これは?ペンダントじゃないか。」
チシュウ「ああ、月の石だ。実際に月から持ってきた。君は多分、地球の太陽だ。太陽には
月がついてなくてはね。」英雄「ありがとう。月の石か。本物なんだね。」チシュウ「ああ。」
ジュリー「いつか役に立つが来ますように!!!」

本選当日、南米、アマゾン森林が開催地となっているため、大会側が用意した巨大旅客機に
乗り込むために、北海道へとチシュウ、ロカロ、ジュリー、英雄の4人はプライベートジェット
で向かった。のどかな田園風景、自然の多い緑に感動した英雄はとても上機嫌になった。
途中、車へと乗り換えた。レンタカーを使った。
英雄「ふーーーーー、最高だね。天気はいいし、新鮮で気持ちよい空気。緑。やっぱり夏の
北海道はいいね~~~。」ロカロ「きれいな川に行って、釣りでもしたいな。」チシュウ「
大会が終わったら無限にやらせてやるよ。」ジュリー「ショパンかけるからそこのCDとって
くれる?」4人は仲良く巨大旅客機がある場所へと向かった。田んぼばかりの道を走行している
と、ヒッチハイクしている少年がいた。「トップ・オブ・ザ・アースまでの会場に乗せてって
ください。」と書いてある大きな紙を持ち、大声で叫んでいたので、乗せてあげることにした。
少年「すいません。お世話になります。失礼します。」ジュリー「あなた、名前は?」少年
「ソルキーライチといいます。電気を操る能力者です。」英雄「電気を出すの?一緒にいて
感電したりしないよね?」ソルキー「ちゃんとコントロールしてますから大丈夫ですよ。あな
たの名前は?」チシュウ「そいつは朝日英雄、俺はチシュウという。よろしくな。」ソルキーに
会って1時間が過ぎたころ、なんと自動車がいきなり故障してしまった。」チシュウ「くそ、
まいったな。まさか、いきなり動かなくなるとはね。」ソルキー「ちょっと、任せてください。」
ソルキーは体内から強い電気を放出させ、自動車に電気を通電させた。すると、みるみるうちに
自動車が復活した。」ジュリー「あなた、何したの?」ソルキー「この自動車に電気を流しこん
だだけです。幸い、電気自動車だったのでなんとか直せました。ただのバッテリー切れだった
ようですね。」英雄「ソルキーがいてくれて助かったよ!!!」

こうして、大会会場のアマゾン森林へと向かうための巨大旅客機がある場所へとたどり着いた
英雄たちは、足早に旅客機に乗り込んだ。旅客機に乗るには予選通過者の証明である腕時計
が必要になる。そこにはその人のありとあらゆる情報が記録されてある。銀色に光ったその
腕時計を審査員に見せて、旅客機へと乗り込んだ英雄たちは、一番後ろの席へと座った。

「キャーーーーーーーーーーーー。大血さまーーーーーーーーーー」
たくさんの予選通過者が同じ予選通過者の好田大血のところに集まって騒ぎになっていた。
英雄「あいつが、好田大血なのか?」ドキドキしながら騒がれている場所までいくと、水色の
髪に黒のおしゃれな服を来て、超がつくほどの美形の男が騒ぎの中心にいた。好田大血
「まあまあ、他の乗客もいるからお静かにしてください。マナーが大事ですよ。」英雄「へっ、
何がマナーだ。いい子ぶってんじゃねえ。あいつ。」英雄は腹が立ち、騒いでいる女子たちに
忠告した。英雄「いいか、そこの女子たち。俺がこれからそいつを倒すんだからな。今のうち
俺と握手しておいたほうがいいぜ?」女子たち「何言ってんの?あんた?大血さまがあんたな
んかに負けるはずがないでしょう。絶対に優勝してくださいね。大血さま。そして、地球を
危機から救ってくださいね~!」好田大血「君は朝日英雄君だね。話は聞いている。予選トップ
だったらしいね。500人の命を救ったんだとか。だが、私なら1万人は救えただろうね。まだ
まだだね。君は。」英雄「なに~~~。お前、今すぐに決着つけてもいいんだぞ。お前に負けな
いようにトレーニングを重ねてきたんだ。お前を倒すためだけに。」好田大血「そう、焦ること
ないでしょう。本選でお待ちしてますよ。私と対決する前に敗退しないように。ここに来た予選
通過者はみんな猛者ばかりでしょうから。」英雄「楽しみにしてるぜ。負ける準備しときな。」
英雄は一番後ろの席へと戻った。早く好田大血と対決したくてうずうずしている様子だ。
するとアゲハと呼ばれるキャビンアテンダントが号令を始めた。アゲハ「皆さん、お静かに。
シートベルトを着用してください。まもなく、当機は出発し、アマゾンへと向かいまーーーす。」
アゲハの号令にダメ出しした女がいた。その名は「角田アキコ。」アゲハの親友で、予選通過者
のひとりだ。植物の妖精「グリーンペル」と共にこの大会に参戦した。植物を自在に操る能力
がある。角田アキコ「声が小せえよ!!!もっと声出せよ。声。アゲハ。」アゲハ「うるさい。
恥ずかしいじゃない。いきなり説教しないでよ。バカ女。」好田大血「アゲハさん、あなたは
あまりに声が小さいので、この拡声器を使ったらどうですか。」アゲハ「こいつ、余計なことを。」
といいながら、アゲハ「ありがとう。さすが、できる男はちがうわね。」と感謝するそぶりを
見せたアゲハであった。アゲハ「アマゾンへと行くには最低でも2日くらいかかりますが、みな
さんお付き合いよろしくお願いしまーす。何かあったら、座席のコールボタンを押してください。
私、アゲハたちがすぐにかけつけます。」英雄はすぐに何か食べたくなり、メニューの
中からオレンジジュースとチーズバーガーと小エビ入りサラダを注文した。チシュウ「どうだ、
初めての機内食は。美味しいか?」ソルキーライチ「ぼくはグラタンにしよう。」チシュウ「
私はブラックのコーヒーを。ジュリーは何か食べるか?」ジュリー「私は朝、いっぱいピザ食べ
たからいらない。気持ち悪くなるわ。」英雄「いつも行っている店より全然美味しいよ。チーズ
の量も多いし、トマトケチャップも味がいい。深い味だ。ピクルスも手作りと書いてあるね。
機内食にしては上出来じゃないかな。」アゲハ「ブラックコーヒーになります。ミルクと砂糖は
入れますか?」チシュウ「いや、豆本来の味が無くなってしまう。このままでいいです。」
アゲハ「かしこまりました。コーヒーだけで100種類ありますが?」チシュウ「えっ、それは
意外だな。私はコーヒー屋さんなんですよ。私もコーヒーには凝っています。できるかぎり味わ
いたいのですが、何度も呼ぶと悪いんで、バイキング形式で私から取りに行きましょうか?」
アゲハ「まあ、気を使ってくださっているの。ご心配なく。私は動くのが好きだから、100
回でも200回でも注文してください。」チシュウ「申し訳ない。」アゲハ「あっ、これ、後で
電話してください。お友達になりたいので。」とアゲハは自分の電話番号を書いた紙切れを
チシュウに渡した。チシュウ「絶対に電話しませんよ?」アゲハ「それでもいい。持ってくれて
いるだけでいい。」チシュウは変な気持ちになった。英雄「トイレはどこですか?美人なアゲハ
さん?」アゲハ「そっちの方向をずっと真っすぐ行き、つきあたりを左に行くと、トイレの
マークがついた扉がありますので、そこです。男女別々に分かれております。温水洗浄機つき
ですよ。ごゆっくりどうぞ。」旅客機は飛び立ち、アマゾンへと向かった。窓の風景は、
チシュウのプライベートジェットみたいに宇宙空間や星たちの映像が流れているわけではなく、
高度12000メートルのどこまでも続く青い空と白い雲の風景がずっと続き、下にはたくさん
の国の風景が見える。日本の真裏に近いブラジルのアマゾン。英雄は最高にワクワクした気分
だったが、すぐに乗り物酔いしてトイレに行ったのだった。トイレから英雄が帰ってきた。
英雄「ああ、乗り物酔いして吐いちゃったよ。チシュウのプライベートジェットと違ってすごい
揺れるし、乗り心地が悪いね。」チシュウ「予算の節約で安い旅客機しかチャーターできなかっ
たらしいよ。俺のと比べたらそりゃ、この旅客機がかわいそうだよ。」すると、アゲハが英雄
に向かって足早に近づいてきて、英雄の目の前で立ち止まった。英雄「何か用ですか?」アゲハ
「あなた、私と付き合ってくれないかしら。お願いよ。かっこよすぎるわ。好田大血より、あな
たみたいなゲテモノが好みなのよね。」英雄「なにがゲテモノだよ。失礼だな。お断りします。
ちゃんと仕事してくれよ。さぼってるじゃないか。」アゲハ「申し訳ございません。でも、今は
私の休憩タイムなんです。お願い。今しかないの。私と付き合って!!!」英雄「絶対にイヤだ。
あなた何歳?」アゲハ「40歳よ。」英雄「俺は若い女性にしか興味ないの!!!」アゲハ「
絶対にあきらめないから!!!写真だけでも一緒に撮っていいですか?」英雄「まあ、写真
くらいなら。」英雄はしぶしぶアゲハとツーショットとった。アゲハは明らかに嬉しそうで、
顔が真っ赤になっていた。アゲハ「やったーーーー!!!やだやだやだ。嬉しい嬉しい嬉しい!」
アゲハは満足そうに休憩所に戻っていった。角田アキコは英雄の通路を挟んだ反対側に座って
いて、スマホをいじっている。酒を飲み干しながら角田アキコ「おい、お前、もっと飲めよ!!」
と一緒に来た友達に叫びまくっている。角田アキコ友達の早川「うるせえな。悪酔いするなよ。
一緒にいて恥ずかしいわ。酒はそれぞれ自分のペースで楽しめばいいんだよ。」角田アキコ
「あたいは短時間でたくさん飲むから、すぐにくたばっても文句言うんじゃねえぞ?」騒がしい
けど、ひとりよりマシか。ロカロはそう思いながら、最近上映されたばかりの映画「この世の
終わり」を見ていた。この映画は、あるウイルスが地球上に蔓延してしまい、世界的パンデミッ
クが起き、人類が滅亡の危機に陥るという映画で、その人類滅亡を防ごうと奮闘する主人公
カッサラティが主役だ。英雄は日々のトレーニングの疲れからか、ショパンのピアノ三重奏曲
を聞きながら寝てしまっていた。好田大血は読書している。読んでいる本は「地球の秘密
エジプトの神秘」という本だった。エジプトから発見された予言の書についての考察が書かれて
いる。やがて、機内の照明が落とされ、ナイトモードになった。機内からは、ベートーベンの
「月光ソナタ」が耳に心地よい感じで流れている。乗客の半数以上が寝てしまっている。英雄は
目を覚まし、ロカロに勧められて、英雄も映画「この世の終わり」を鑑賞した。が、英雄のこの
映画への評価は低いものになった。英雄「なんで、ハッピーエンドじゃないんだよ。人類は結局
滅亡してしまったじゃないか。そのウイルス蔓延は地球を創造した神によるものだとしても、
神はあまりに非情すぎないか?人類に更生のチャンスを与えずに、滅ぼすとはね。しかも、
人類が死んだ後に、人工知能が人類に代わって地球を支配していくのは嫌な結末だな。人類が
醜い戦争や核兵器開発ばかりしたりするから、こうなりますよ!!!だから、やめましょうとい
う警告を監督はしたかったんじゃないかって思ったよ。」ロカロ「僕は、面白かったけどね。
人工知能であるAIが地球を支配してから、またそのAIが人類をまた遺伝子改造して、生み
出すんだけど、それは続きの映画「この世の終わり2」で見られるよ。英雄も見る?」英雄「
ああ、このまま終わったら不快だからな。今から見よう。ロカロも一緒に見てくれ。付き合えよ。」
ロカロ「僕は2度目はいいかな。違う映画が見たいんだけど。」英雄「あとでお前の好き
なバターサンドを10個買ってやるから。」こうして、ロカロは英雄と2度目の映画を見ること
になった。

チシュウは相変わらず、機内に100種類以上あるコーヒーを何度もおかわりして楽しんでいた。
アゲハはいくらでもコーヒーのために呼んでください。100回でも、200回でも、と言いな
がら、5回目くらいでコーヒーを持っていくのがしんどくなった。口と現実は一致しないもの
なのだ。アゲハ「お世辞で言ったのに、もう10回目よ?自分でコーヒー
取りに行きなさいよ。気をきかして。チシュウさんは素敵な人だけど、気がきかないわね。」
チシュウはアゲハの不機嫌そうな顔を見て、23回目でやっと、アゲハたちにコーヒーを頼まず
自分で取りに行くことにした。

ジュリーはチーズたっぷりマルゲリータピザⅬサイズを5枚も食べたので、機内食は一切、
手を付けなかった。なので、その機内食は英雄にあげたのだった。ジュリーはパソコンでこれか
らの「地球プロジェクト」の行動計画を立てたりしていた。ジュリー「まずは、英雄を炎の
上位互換、マグマの能力をつけさせなくてはね・・・。それから、光の剣、エクスカリバーを
使いこなせるようにさせなくてはね。なるべく、たくさん攻撃の手段は持っておいたほうがいい
。」ジュリーは暇な時のパソコンやノートを使った一人会議がとても好きで、自分の居場所の
ひとつだった。

ソルキーライチはゲームに夢中だった。シューティングゲームの通信型のゲームで世界中の
人と対戦ができるゲームだ。もうかれこれ5時間はぶっ通しでゲームをやっている。英雄
「ソルキー、そのゲーム、そんなに楽しいの?」ソルキー「ああ、楽しいから5時間やっても
何時間やっても全く飽きないよ。やればやっただけ上達するし、ポイントがたまってたくさんの
武器が買えるし、飽きさせないように作られた優れたゲームだよ。君はゲームはやらないの?」
英雄「一切、今のところ、やらないかな。音楽を聴くのは超がつくほど好きだけど、ゲームは
やらないなあ。俺もやってみたらハマるかな?」ソルキー「今度、教えてあげるよ。まずは、
このダイマル704を買わないとね。一緒にゲームやったら毎日が楽しくなるよ。」すると、
チシュウが話に割り込んできた。チシュウ「ソルキー、英雄はこれからたくさんのやることが
あって、ゲームなんかに時間を使っている暇はないんだ。余計なこと教えないでくれないか。
ゲームにハマったら、我々はとても困る。英雄は君とは違うからな。」ソルキー「英雄君って
ゲームやらせてもらえないんだね。かわいそうだね。ゲームがない生活なんて僕からしたら
考えられないけどね。チシュウさんの警告に従ってゲームは伝授しないでおくね。」英雄
「なんか気が重いなあ。これから超大変な予感がするんだけど。不安だ。」チシュウ「楽しみ
ながら一つずつ、我々と壁が来ても乗り越えていくんだ。不安になることはむしろいいことだ。
不安な分、努力して不安をかき消していけばいいんだ。」