はじめに。
ある日、朝日英雄は宇宙人に出会い、世界を支配する悪の組織たちと戦い、地球の王様へと君臨し、地球滅亡の危機から地球を救う物語が始まる。1000年に一度、地球には世界を大きく変える救世主が降臨するという伝説が世界中に広まっていた。始まりはイエス・キリストから始まり、二度目の救世主と言われていたのはマルタ・ウォーニングは西暦1000年に誕生した。そして、時は流れ、西暦2000年を過ぎた現在、3度目の救世主が現れるかもしれないと、人類は盛り上がりを見せていた。
朝日英雄は音楽を1日に16時間近く聞いている音楽キチガイの青年で歳は18歳。中学すらまともに通わずに学歴は中卒。高校進学率98%の現代で、みんなと同じことしたくないという理由でずっと不登校だった。仕事さえできれば学歴なんて関係ないと言いながら、中学を卒業しても働かず、親に養ってもらっていた。そんな英雄の通信簿はオール1だった。また、甘えん坊でワガママで体重は100キロ超え。それでも意識だけは高めだった。
これはそんな落ちこぼれにしか見えない冴えない少年が様々な戦いを経て、成長しながら世界を丸ごと変えていく物語である。
果てしない広がりを見せる宇宙の中でも地球という星は、現在、全宇宙を創造した宇宙最大の2人の神が転生しているという理由により、宇宙の無限にある星の中でも一番特別な星になった。その地球は今、歴史上最大の変革が行われようとしていた。
朝日英雄はいつものように行きつけのコーヒー喫茶店で美味しいブルーマウンテンを飲んでいた。とにかく働いてないで怠けている彼は毎日が退屈で退屈で仕方なかった。良い暇つぶしを探していたところ、「地球を救うボランティア募集」という張り紙を見つけ、面白いと思った彼は、そのボランティアをやってみることにした。
行き先はなんと宮古島の海だった。ボランティアをする代わりに無料で1週間、宮古島旅行ができると書かれていた。そのボランティアの内容は極秘と書かれていて、少し怪しいと思ったが、割りに合わなかったらバックレてしまえばいいと軽く考えていた英雄は宮古島旅行の出発地である空港へと向かった。
少し印象深かったのが、「1名様限り。」となっていたことだった。早いもの勝ちということだろうか。英雄は宮古島に行きたいと、昔から透明なきれいな海で泳いでスキューバダイビングしてみたいという願望があったので、怪しいが、それもワクワクしてくる理由になって、出発地の空港へと向かった。入島空港に向かった英雄は予想外の人に出会う。長髪がよく似合う英雄の行きつけのコーヒー喫茶店の店主だった。店主「よう、英雄!こんなところで会うという偶然はそうあるもんじゃない。もう、話が飲み込めたよな?」英雄「・・・ということは、あのボランティア募集は店主さんが仕組んだんですか?」店主「そういうこと!暇で辛いといつも言っていたから、宮古島に行く予定があったから一緒に連れて行ってやろうと思ったのよ。もちろん、ボランティアをやってもらうが。それについてはあとあと話すから大丈夫だ。何、とてもやりがいがある仕事だ。楽しみにしてな。」すると、店主に連れられて空港を進むと、そこにはコーヒー喫茶店の店主にはとうてい持てそうにない大きなプライベートジェットが姿を現した。英雄「もしかして、このジェット機で宮古島に行くとかないですよね?」店主「御名答。オレが20のときに手に入れたものだ。68億円だったかな?」英雄「なんで買えるんです?そんなお金持ちだったんですか?なんで喫茶店のマスターなんかやってるんですか?」店主「コーヒーを愛しているからだ。趣味だよ。オレの夢でもあった仕事だ。よし、じゃあ、行こうか。これから1週間、みっちり楽しんでくれよ。今日中に宮古島の海で泳げるぞ。7月の始めだからきれいな水着姿のおねいさんたちにも会えるかもな。」英雄「よっしゃー!楽しむぞ!」店主と英雄の2人はプライベートジェットに乗り込んだ。プライベートジェットの中は豪華なコーヒーカウンターがあり、様々な種類のコーヒー豆が保管されていた。いつでも喫茶店みたいにコーヒーを入れられるようになっていた。しかし、ひとつ気になることがあった。見たこともない怪物みたいな写真が大きく額縁に入れられ、飾ってあった。どう考えても異様な雰囲気を放っていて、英雄は少し気持ち悪がった。英雄「この怪物は何ですか?」店主「オレの本当の姿だったらどうする?」英雄「またまたスゴイジョークですね。しかし、気持ち悪いなあ。コーヒー飲みながら見るものではないですよ。」店主「気にしないでくれ。そうだ、いつものコーヒー入れてやるよ。飲みなよ。」英雄は店主の入れたブルーマウンテンを飲みながら、だんだん眠気がさしてきたので、ベッドに案内され、寝てしまった。店主「これから大きな使命が待っているぞ、ナクサス111。今は眠っておきなさい。」店主は英雄の寝顔を見て、まるで我が子のような優しいまなざしで見つめていた。
朝日英雄が目を覚ました時にはなんとプライベートジェットは宇宙空間を移動しているような風景が窓から見えている。夜で青い空はどこにもない。それより様々な星たちが通り過ぎるのが窓から見えている。英雄「店主さん、今は何時ですか?星が窓からたくさん見えているのですが何かのCGかなんかですか?」英雄の隣のベッドで寝ていた店主は目が覚めた英雄にゆっくり近づき意外な言葉を口にした。店主「改めて自己紹介しましょう。私の名前はチシュウ。実は人間ではなく宇宙人だ。」すると、さっき見た額縁に飾ってあった怪物と同じ姿にいきなり変身した。チシュウ「英雄くん、いや、ナクサス111!君の担当になった宇宙人のチシュウだ。私の本当の正体は宇宙人だったんだ。驚いていい。だが、事実なんだ。これは夢や幻覚ではない。君は宇宙人と会うのは初めてだったよな。」英雄「うわあああああああ!」言葉が出ないほど驚いた英雄はチシュウから距離を置き、勢いよく離れた。しばらくの沈黙が続いた。チシュウ「君はショックすぎて動揺しているだろう。本当に宇宙人がいたのかと。しかし、これは私、本来の姿なんだ。本物なんだ。地球には宇宙人がすでにたくさん来ている。たくさんの宇宙人が人間に変装して生活しているのだ。」英雄「ウソだろ!いきなり宇宙人に自己紹介されるなんて・・・・・本物なの?」チシュウ「ああ、本物だ。いずれにせよ、慣れてもらわないと困る。これからたくさんの宇宙人と会うことになるからだ。」英雄「帰りたい。家に帰りたい。怖いよ。宇宙人なんて。店主さんが宇宙人だったなんて。きっと夢を見てるんだ!そうだ!夢だ!だから、安心だ。」チシュウ「夢ではない。」チシュウは英雄に近づき、ほっぺたを強くつねった。チシュウ「ほら、夢じゃないだろ?痛いだろ?そろそろ受け入れてくれ。」英雄「本当に夢じゃないんだな。でも宇宙人がボクに何の用なの?宮古島っていうのもウソなんでしょ?」チシュウ「君はこれから超大変な大きな仕事が待っている。少しずつ話していくけど、とにかく私達、宇宙人を信頼してほしい。私達は善良な宇宙人たちだ。地球には悪い宇宙人たちもいて、これから地球はそいつら悪者によってたくさんの危機を迎えるだろう。その地球を危機から私達、善良なる宇宙人たちと協力して救っていくということがこれから待っている。」英雄「そんな・・・そんな大役、何故、ボクが?ボクがしなくちゃならないの?」チシュウ「君は自分が何者なのか。どれほどの大物なのか、わかってない!君は選ばれた人間だ!」英雄「え?ボクが選ばれた人間?」
チシュウ「そうだ!君は地球に1000年に1度、登場する3度目の救世主なんだよ。」するとチシュウは大きな水晶をリュックサックから取り出し、霊格を測りだした。チシュウ「この水晶は持った人の霊格を調べることができる霊格調査石だ。私の霊格は56000。全宇宙150006665554443位だ。君も調べてみよう。」英雄に霊格調査石を持たせると、霊格調査石が七色のレインボーに光り輝いた。様々な色を放っている。その光景は言葉では言い表せないほど美しかった。「パンパカパーン!おめでとうございます。」と霊格調査石からカワイイ少年のような声が鳴り響いた。「霊格35096278527777777。全宇宙1位。」と出た。
英雄「えーーーーーーーーーーーー。そんなバカな!!!!!」
この時の朝日英雄の表情は、初めて宝くじで1等3億円を手に入れた時の150倍、変化に富んだ豊かな表情で、顔の筋肉が崩壊しそうになり、表情筋がつった。英雄「いたたたたた!顔の筋肉がつった。痛い!」チシュウ「どうだ、君が救世主ということが理解できただろう。これはやらせではない。仕組んだものでもない。実は君の本当の正体は・・・・・」すると、乗っているプライベートジェット機のコックピットから、声がした。「その辺にしておきなさい。」すると、世界のあらゆる美しい顔を一つに凝縮したかのような超美型のロングヘアーの黒髪をした桜色のスーツが美しい女性が登場した。「チシュウ、ちょっと喋りすぎじゃない?一気にそんなに英雄くんの秘密を暴露したら、頭パンクして倒れちゃうわよ?・・・こんにちは、英雄くん。私の名前はジュリー・ストロング。チシュウと同じ宇宙人の一人よ。我が組織、「地球プロジェクト」の理事長を務めているわ。チシュウの上司よ。」チシュウ「こらこら、ジュリー。そんな美しい姿で現れたら英雄は地球救済事業に集中できなくなるだろう。」英雄「ジュリーさん?始めまして。あなたも本当に地球外生命体、宇宙人なんですか?」ジュリー「そうよ!英雄くん、あなたが救世主であることは間違いない事実。だから、これから私達、地球プロジェクトの組織たちと協力していくことになるわ。かなり大変だけど覚悟できてる?私はあなたに会えて、とても光栄ですわ。」英雄「まだ実感わきませんよ。自分が救世主なんて。そんなのありえないよ。」チシュウ「そうか、信じられないか。では、こうするとしよう。」チシュウはいきなり乗っているプライベートジェット機の扉を開けた。すると、英雄をなんといきなりプライベートジェット機から海へ落としてしまった。英雄「わあああああああああああ!」「死んだ!!!」英雄は死を覚悟した。高度は10000メートルはある。そこから海に転落したとなると、助かるわけない。だんだん海の海面に近づき、いよいよ死ぬのかと思うと、恐怖で震えた。一瞬で死ぬだろうが、かなり痛いだろうなあ。涙が自然に流れた。母さん、父さん、兄さん。会えて良かった!家族の顔が思い出され、出会えたことに感謝する英雄であった。しかし、海面にあと100メートルくらいというところまで近づくと不思議なことに気づく。体が急に熱く発熱しだしたのだ。尋常じゃないくらい体が熱い。45度はあるんじゃないだろうか。変な違和感に気づき、海面10メートルくらいまで近づくと、信じられないことが起きた。英雄の体からたくさんの赤い炎がロケット噴射のように出現したのだ。そして、その炎たちが英雄を海面直撃から救うことになった。英雄は赤い炎に包まれ、空中を浮いていた。英雄は空中を自由自在に動き回ることができた。英雄「なんだこれは?なんてことだ!オレ、助かったぞ!炎がオレを助けてくれた。」「助けたのボクだけど!」いきなり炎から声がした。すると、いきなり見たこともないホワイトとレッドが混ざりあったカラーのモンスターが英雄の目の前に現れた。「はじめまして。朝日英雄。僕の名前はロカロ。君の炎の妖精だよ!」英雄「えっ?君が助けてくれたの?」ロカロ「僕は君が生まれた時からずっと一緒だったんだよ。君の体内に住んでいたんだ。君の炎の能力の源だよ。とにかく、こうやって君と話すのは初めてだよね。よろしく。どんなときもずっと一緒にいたんだよ。君の守護霊も兼任しているんだ。」英雄「僕の守護霊だって?」英雄は頭がパンクしかけた。
ロカロ「君の友達みたいなものだよ。これからよろしく。」英雄「なんでボクの体から炎が?ボクって超能力者だったの?」ロカロ「地球には様々な超能力者がいるんだよ。雷を操るものとか、闇を操るものとか。そんなにたくさんじゃないけどね。」すると、チシュウがいきなりプライベートジェットから瞬間移動して英雄の前に現れた。チシュウ「これから君とトレーニングを開始する。ロカロと仲良くしてやってくれ。こうやって自分の妖精と対面するのは初めてだろうから驚くだろうけどな。」英雄「超ビックリしたよ。妖精なんてまるでゲームの世界じゃないか。」チシュウ「そのとおりだよ。英雄くん。この世界はゲームの世界なんだ。これから現れる世界のトップである「トップ・オブ・ザ・アース」になれるのは一人なんだ。それに選ばれた挑戦者たちが全力を尽くして戦いながらその「トップ・オブ・ザ・アース」の座を手に入れるんだ。君もその挑戦者の一人なんだよ。全宇宙1の霊格を持っていてもこの世界では全く役に立たないし使えないとだけ言っておくよ。」
英雄「えっ、そうなの?霊格ってこの世界じゃ使用不可能なの?」チシュウ「そうだよ。死んで
霊界に行ったりしないかぎりはね。まあ、幽体離脱を覚えたら別だがな。様々な霊や天使たちと
交信できたり、10%くらいは意味があるかな。訂正するよ。」ロカロ「英雄、これからの訓練
は本当に大変だからね。覚悟できてるの?」英雄「なんで、そうやってプレッシャーをかけたり
するんだよ。もっと気楽に、楽観主義的にできるようにしろよな。」チシュウ「そうだ、気を
軽く持て。それは何事でも成し遂げる時の要だよ。とにかく、ロカロ、少し英雄をこの宮古島の
海に泳がせてやれ。水泳は体や肺活量を鍛えるのにもうってつけだからな。」ロカロ「はい、
分かりました。」ロカロにより守られていた英雄は、ロカロが炎の能力を解いたため、海に落ち
た。チシュウ「ここは足がつかないくらい深い場所だからな。まずは陸まで思いきり泳げ。」
英雄「ちょ、無理だよ。水泳なんて中学校の授業以来やってないんだから。溺れ、ゴボゴボ・
・・死ぬ・・・」結局、英雄は陸まで泳げずに、沈んでしまい、ロカロに助け出された。英雄
「情けない。申し訳ない。本当にこの先、「トップ・オブ・ザ・アース」なんてつかめるのかな?
チシュウ「つかんでもらわないと困る。君がこの星の王様になるためだけに私たちは数えきれな
い準備を今までしてきたんだからな。君は3度目の救世主として世界中で有名になるはずだ。」
ロカロ「よし、こうしよう。お腹が減ってきたから、英雄に魚を捕ってきてもらおう。素潜り
で。槍で。サバイバルだ。ただの釣りでは何のトレーニングにもならないからね。動いてまずは
100キロの体重を減らさないと話にならないよ。」英雄は鋭利な長い槍を持ち、泳いでいる魚た
ちをつぎつぎに仕留めていこうとしたが、30分経っても3匹しか釣れなかった。大きなブリや
金目鯛が取れたので焚火の炎をロカロの能力を使いながら、おこし、木材に炎を当てる練習
をしたりした。そして、原始的だが、魚を焚火で焼き、食べることに成功した。英雄は初めての
キレイで透明な海に感動してしまい、退屈だった毎日から新鮮な体験をしたので、とても精神
状態が良好になった。チシュウ「英雄は将来の夢とかないのか?」英雄「一番したいのは音楽
をつくること。歌うこと。ギターやピアノを演奏したり、バンドを組んだり、CDを出したり。
とかですかね。」ロカロ「叶うといいね。いつか。」何気ない休憩時間が癒しになった。
休憩して昼寝をしていると、チシュウの相棒であるジュリーが駆け付けた。ジュリー「どう、
チシュウ。うまくいってるかしら。」チシュウ「今、ロカロを紹介したところなんだ。炎を
さっそく使ったりさせたんだよ。」ジュリー「そうなの。英雄君、うまく泳げた?」チシュウ
「お前に似て、泳ぐのはめっぽう下手くそだな。だが、これから得意にさせてみせるよ。」
ジュリー「そう、それより嫌な報告だけど、トップ・オブ・ザ・アースのオーディションに
あの世界最優秀人類3連覇した好田大血が参戦するらしいわ。まあ、当たり前よね。その
オーディションは今から1年後に開催されるけど、それまでに英雄君は好田大血を倒せるほど
強くなることなんて本当に可能なのかしら?」ロカロ「僕の能力を極限に高めるための特殊
訓練が考案されています。1年で、かなり強くなることは間違いないですよ。まあ、好田大血
は1年後のオーディションで必ず優勝するでしょうけど、このオーディションは5年に1度に
必ず開催されるので、1回目は勝てなくても2回目に、最終的には勝てればいいのかなと思い
ますけどね。」ジュリー「好田大血を地球のトップにさせることは許されないわ。チシュウ、
急いで英雄を1年以内に、好田大血を倒せるくらいに強くさせなさい。」チシュウ「分かって
おる。」こうして、英雄の世界制覇の道はスタートしていくのであった。
好田大血はデカンタの赤ワインを片手に持ち、チシュウと英雄とロカロたちの訓練を特殊な
モニターで観察していた。好田大血「ふん、どんなに特殊な訓練を積んでいても俺を凌駕する
ことはできない。」そうつぶやきながら、豪華なフランス式の金で細工された机に置いてあった
霊格調査石をさわると、霊格調査石が真っ黒く光った。「霊格 未知数 全宇宙0位 」と
表示された。すると好田大血の部下の一人であるカルチャルが大急ぎで部屋に入ってきた。
「ジョーカー000様。地球プロジェクトのトップ、チシュウが朝日英雄と接触しました。」
好田大血「分かっている。今、観察していたところだ。海で泳ぐことすらできないボンクラ
だ。恐るるに足らずだ。俺が初代トップ・オブ・ザ・アースになるのは必然だ。」大きな屋敷
に住む好田大血は不敵な笑みを浮かべていた。
チシュウとロカロとの出会いで、本格的な訓練が始まるため、何も知らない英雄の家族には
「一人暮らし」するということにして、英雄は実家を離れた。弟や母親がさみしがったが、
英雄はその痛む心を和らげるかのように、忘れようとして、必死にトレーニングに集中した。
ある日、英雄は一人で朝の散歩をしていると、火事に遭遇した。「助けてください!!!!!」
3階から男の子が助けを求めている。英雄は一瞬、とまどい、躊躇して、消防署に連絡したが、
消防署が到着するまでに男の子が死んでしまうかもしれないと思って、英雄は死ぬかもしれない
のを覚悟して、火事で燃えている家の中に入っていった。2階、3階と上がっていくうちに、英雄
の体は火事の火で大やけどを負った。ロカロが英雄を火からガードしようとしたが、英雄は
それでも大やけどした。男の子を無事に救助しようとしたが、英雄は黒い煙を吸い込み、一酸化
炭素中毒で火事の中、倒れてしまった。消防車が来て、消火活動が行われた。英雄は焼け死んだ
かと火事を見ていた人たちは誰もが思ったが、ロカロが英雄を守ってくれていたので、一命は
とりとめることができた。しかし、全身、体が大やけどして、命を失うところだった。
結局、消防隊員によって、英雄も男の子も救助された。英雄は結局、自分で男の子を助け出す
ことができなかったので、がっかりした。英雄「結局、僕は消防隊員の邪魔にしかならなかった
じゃないか。」ガッカリした。チシュウに報告すると、チシュウはそんなガッカリする英雄を
励ました。チシュウ「人を助けようとして、自分の命をかけて、がんばったんだから大した奴
だよ。自分を褒めるべきだよ。ガッカリすることなんて少しもない。ようやったな!!!」
英雄はチシュウに褒められて少し報われたような気がした。しかし、この英雄の命をかけた行動
は無駄にならなかった。英雄とロカロによる炎を使ったトレーニングでは、英雄は炎による耐性
が強化されていたのだ。長い間、熱い火事場の炎に包まれていたので、体が慣れて、英雄は
今まで100度くらいの炎しか使いこなせなかったのが、10000度の炎を余裕で使いこなせ
るようになっていたのだ。英雄「えっ、スゴイ。なんだこれ。10000度でも熱くないぞ!!」
ロカロ「火事の家に入った時に、火による能力が上がったんだね。」チシュウ「よかったな。
英雄。私も嬉しいぞ。しかし、君は太陽なんだから100万度まで炎を使いこなせるようになら
ないと、好田大血には勝てないぞ。」英雄「好田大血って、そんなに強いの?」チシュウ「ああ、
私よりも強い。なんせ、世界最優秀人類賞というものを3年連続で受賞しているからな。今の
ところ、世界一優秀な人間になるな。闇を使う君と同じ超能力者だよ。」英雄「闇を使うの?」
チシュウ「私は彼と3回対戦したことがあるんだが、3回とも敗れた。とにかく強い!!!!!」
ロカロ「闇を倒すのは光しかない。つまり、英雄、君が好田大血を倒すはずなんだ!!!」英雄
「ぼくがそんなすごいやつを?」英雄は自分の運命を信じらないでいた。
トップ・オブ・ザ・アースの予選申し込み募集が全世界で発表された。誰でも参加ができるように
なっていたが、徹底的な予選が行われることになった。「どれだけ地球に貢献したか」を競う
ゲームで、方法は問わない。誰かの力を借りても構わない。とにかく、決められた期間内で
どれだけ社会貢献できたかを競う予選が行われた。審査員により、社会貢献度を正確に
ポイント化して、ポイントが高いほど、予選通過できる可能性が高まる
ということだ。募集には約15万人ほど集まった。そこには好田大血はいなかった。彼は世界
最優秀人類賞をとったことにより予選を免除されていたのだ。
道でゴミ拾いや草むしりなどをする人もいたりしたがそれは社会貢献度が低いので無駄な時間の
使い方になってしまうが、環境が悪い人やお金がない人もいたりと条件は一定ではない。だが、
生まれた国、生まれた環境、生まれ持った遺伝子、才能、能力も全て運も実力のうちという
コンセプトのもと、予選は進むことになった。朝日英雄は何をするのかチシュウに質問したり
したが、チシュウは「なんでも俺に聞いていては自分の実力とは言えない。自分の頭で考え、
行動するということを覚えよ!!!」と説教されてしまい、途方に暮れていた。予選はちょうど
6か月という期間が設定された。どんなことでもいい。どれだけ人の役に立ったか。地球を
喜ばせたか。が評価ポイントになる。英雄は焦っていた。頼りにしようとしていたチシュウが
何もしてくれないからだ。普通の人と同じことをしていては差をつけることはできない。そうす
ると予選落ちも十分あり得る。そう思った英雄はチシュウの持っている霊格調査石を借りて、
占いの商売をすることにした。チシュウの霊格調査石は生命データと呼ばれるその人が神に創造
されてから今までの前世や霊格や功績や道のりが全て記録されているという。それを人に使い
教えることで、死後の世界である霊界でのこれからの生活がどうなるかを占うということをしよ
うとしたが、霊格調査石をチシュウから借りることはできたが、ネットでサイトを作ることも
できない。そんなネットの知識は英雄にはなかったし、どう客をたくさん呼ぶかを考えていた。
英雄は東京の都会のど真ん中に移動して、人ごみの多いところで占いの商売を始めた。
朝日「はいはいはい、皆さんを占いますよ。霊としての能力を計る霊格を調べたり、あなたの
前世やあなたが神に創造されて以来、歩んできた道のりを一回1000円で占うよ。あなたの
未来も占うよ。的中率は99%だよ。どうか、占いをしたい人、いらっしゃい!!!」拡声器
を使い、机に霊格調査石を置いて、たくさん宣伝した。すると、一人のお客が姿を現した。
みるからに外国人だ。日本語で話しかけてきた。外国人「あなた、本当に霊格の調査ができる
の?」英雄「もちろん、できますよ。この石にはすべてが占えます。一回1000円ですが、
どうですか?」外国人「じゃあ、お願いします。」英雄の心の中「やった!!!一人目のお客様
だ。嬉しすぎる。」すると、霊格調査石に警告の文字が現れた。霊格調査石はかぼちゃ一個ほど
の大きさにパソコンにケーブルでつなぎ、パソコンに占った結果が表示されるようになっている
。霊格調査石の調査の結果、男の霊格は36098で平均より普通より少し上くらいだったが、
パソコンに表示されたのは、「この男は悪人です。これから飛行機ジャックを行い、飛行機
もろとも墜落させて自殺させようとしています。明日までに止めないと手遅れになるでしょう」
と書かれていた。慌てた英雄は男を炎の能力で気絶させ、身動きできないようにさせて、警察署
に連れて行った。英雄「警察の方ですか。突然の出来事ですいません。この人、飛行機ジャック
を起こすと言っていたので、なんとか気絶させて、警察署まで連れてきました。本当に飛行機
ジャックするかもしれないので、調査していただけますか。念には念を。」警察官「わかりまし
た。調べてみます。」警察の刑事は男が目を覚ましたら、男の名前を聞き出し、ネットで調べて
みた。すると、男のブログには、飛行機ジャックするためのハンドガンやショットガンを準備
している画像が発見され、男はすぐに住所を調べられ、そのハンドガンなどは本物だったので
銃刀法違反で逮捕された。そして、飛行機ジャックは英雄の勇気ある行動により阻止された。
そして、正確には飛行機に乗るはずだった500人以上の命が救われた。朝日英雄はもうこれだ
けで予選通過は確実になった。予選に参加した人全員、生命データにどれだけ社会貢献したか、
人のために役に立ったかが生命データに全て記録されているので、その生命データを調べれば
すぐにどれだけ社会貢献できたかポイント化できる。本選へと進めるのは15万人中120人と
狭き門だ。英雄は500人以上の命を救ったことで、予選通過トップになった。人の命を救う
ことほど社会貢献度のポイントが高いことはないのだ。本選までの残り5か月間を世界一の人間
であり、優勝候補筆頭である好田大血に勝つためだけにトレーニングをすることに集中した。
チシュウは英雄の意外な功績にビックリした。まさか、予選1位になるとは思わなかったからだ。
英雄「チシュウさん、どんなもんだい。僕もやればできるということだ。アハハハハ。」
チシュウ「そうだな、少し見くびっていた。でも、実はビックリするかもしれないが君も
好田大血と同じく、予選は免除されていたのだ。内緒にしていてスマン。」英雄「えっ、そうだ
ったの。なんだよそれ。ふざけんなよ。予選なしって言ってくれたら、その分、ロカロと
体力や攻撃力を
つけるトレーニングができたのに。なにしてるの?」チシュウ「予選すら通過できないもの
がこの先、好田大血を倒せるわけがない。君を試したかったんだ。それに好田大血を結局倒す
には神の弓矢である「トモアロウ」が必要になる。それを入手しに行くことになるんだが、
結局、どれだけ急いでも、無理しても、
結果は変わらない。今のままでは好田大血には絶対に勝てない。トモアロウを手に入れられるか
どうかなのだ。その条件は「地球上の人間の命、1万人以上救うこと。」なのだ。だから、結局
飛行機ジャックから乗客の命500人以上を助けたのは無駄にならなかったということだ。
英雄「トモアロウって何ですか?もっと詳しく聞かせてください。」ロカロ「地球を創造した
神により作られたと言われている伝説の弓矢です。詳しいことはあまり分かっていませんが、
エジプトから発見された2500年前の
予言の書と一緒に見つかりました。その書には「3度目の救世主が
現れたときに、トモアロウは世界を救う切り札になる。」と予言されていました。その、予言
の書では、1900年代に人類が月に行くということも的中していましたし、2度目の救世主
と言われているマルタ・ウォーニングが行った第1次世界改革が起きることも的中させていま
した。なので、その弓矢はとても有名でずっと厳重にそのエジプトの大統領により、管理されて
います。それを手に入れるためには、英雄が3度目の救世主であることを証明させなくてはなり
ません。エジプト大統領を納得させるのがまたとても難しいのですが。」
英雄「早く手に入れようよ。好田大血と対戦する本選まであと15日しかないんだよ?」
チシュウ「しかし、まだ手に入れられない。1万人以上、あと9500人の命を救わなくては。」
英雄「それは無理だよ。もう時間がないんだから。あきらめるということ?」チシュウ「そう
ではないが・・・」英雄「あなたたち宇宙人たちの力で、無理矢理奪い取ること、つまり、盗む
ことはできないの?」チシュウ「エジプトの神殿に侵入して、手に入れなくてはならないが、
あそこは厳重に警備され、セキュリティも世界最高レベルのものが採用されている。容易じゃ
ないんだよ。」ロカロ「今回の本選では好田大血を倒せなくてもいいよ。いつか倒せればいい。
好田大血が5年、トップ・オブ・ザ・アースになるけど、一回お手並み拝見として
試しにやらせてみようよ。いくらなんでも今回の本選では好田大血に勝つことは無理だよ。」
チシュウ「その5年間、地球は好田大血のものになってしまう。奴は表の顔は善人ぶっている
が、裏では悪の組織であるダルメシアのトップとして、地球を丸ごと乗っ取ろうとしているのだ。
奴の思い通りになってしまったら、恐ろしい。何をするか分からん。ダルメシアは黒人を差別し
奴隷にしようとしている組織なんだ。そんな組織のトップが地球の王へとなったら、地球は
住みにくい星へとなってしまう。最悪な事態になってしまう。」英雄「どうせ、好田が優勝
するんでしょ。やる気失せたよ。」チシュウ「しかし、好田と対戦するのはいい経験になる。
残り15日間は好田を倒すことだけを考えたトレーニングをしよう。ただ、残念なことに好田
に関する情報は限られてる。戦闘という形式においては力は未知数といったところか。どれだけ
の力があるのかわからない。闇の属性を持つ妖精を持っているということくらいしか分かって
ない。世界最優秀人類を決める大会では、頭脳、社会貢献度、霊格の3つのポイントから
評価される。好田大血の霊格は飛び切り高くてそれで優勝したようだ。霊格が飛びぬけて高い
上に、頭脳も世界一の名門である「サンシャイン大学」を卒業しているだけあって、とても
賢い。特に化学が全米トップだったらしい。また、風邪に劇的に聞く薬を開発してしまい、
社会貢献度でも世界一に輝いた。きっと、裏で誰かが協力しているのだろうが。」英雄「トップ
・オブ・ザ・アースになるために一番必要なのは戦闘能力でしょ?戦って勝てばいいんでしょ?
世界一強いものがなれるんだよね?」チシュウ「それも不明なんだ。ただ、闘技場に行き、
バトルするとしか募集要項には書いてなかったからな。やってみるまで分からない。それは好田
も同じだと思うよ。このトップ・オブ・ザ・アースを企画したのは全世界の国のトップたちだか
らな。アメリカや中国をはじめ、たくさんの国のトップが全世界をひとつの国にして、それを
治める王様を決めようということになったのだ。一番なってほしいやつは一番強いやつとは
限らないけど、強いにこしたことはない。大会の開催委員長である「ジャルクマナンダ」が
決めているんだろうがな。」ロカロ「行ってからのお楽しみということだね。」
本選まで残り15日間、英雄はとにかく炎の能力を極限まで高め、様々な攻撃の方法を考え、
戦いに備えていくことになった。
そして、本選まで1日となったころ。チシュウ「英雄、ちょっと来なさい。」英雄「何?」
チシュウ「これを渡しておきたくてな。」英雄「これは?ペンダントじゃないか。」
チシュウ「ああ、月の石だ。実際に月から持ってきた。君は多分、地球の太陽だ。太陽には
月がついてなくてはね。」英雄「ありがとう。月の石か。本物なんだね。」チシュウ「ああ。」
ジュリー「いつか役に立つが来ますように!!!」
本選当日、南米、アマゾン森林が開催地となっているため、大会側が用意した巨大旅客機に
乗り込むために、北海道へとチシュウ、ロカロ、ジュリー、英雄の4人はプライベートジェット
で向かった。のどかな田園風景、自然の多い緑に感動した英雄はとても上機嫌になった。
途中、車へと乗り換えた。レンタカーを使った。
英雄「ふーーーーー、最高だね。天気はいいし、新鮮で気持ちよい空気。緑。やっぱり夏の
北海道はいいね~~~。」ロカロ「きれいな川に行って、釣りでもしたいな。」チシュウ「
大会が終わったら無限にやらせてやるよ。」ジュリー「ショパンかけるからそこのCDとって
くれる?」4人は仲良く巨大旅客機がある場所へと向かった。田んぼばかりの道を走行している
と、ヒッチハイクしている少年がいた。「トップ・オブ・ザ・アースまでの会場に乗せてって
ください。」と書いてある大きな紙を持ち、大声で叫んでいたので、乗せてあげることにした。
少年「すいません。お世話になります。失礼します。」ジュリー「あなた、名前は?」少年
「ソルキーライチといいます。電気を操る能力者です。」英雄「電気を出すの?一緒にいて
感電したりしないよね?」ソルキー「ちゃんとコントロールしてますから大丈夫ですよ。あな
たの名前は?」チシュウ「そいつは朝日英雄、俺はチシュウという。よろしくな。」ソルキーに
会って1時間が過ぎたころ、なんと自動車がいきなり故障してしまった。」チシュウ「くそ、
まいったな。まさか、いきなり動かなくなるとはね。」ソルキー「ちょっと、任せてください。」
ソルキーは体内から強い電気を放出させ、自動車に電気を通電させた。すると、みるみるうちに
自動車が復活した。」ジュリー「あなた、何したの?」ソルキー「この自動車に電気を流しこん
だだけです。幸い、電気自動車だったのでなんとか直せました。ただのバッテリー切れだった
ようですね。」英雄「ソルキーがいてくれて助かったよ!!!」
こうして、大会会場のアマゾン森林へと向かうための巨大旅客機がある場所へとたどり着いた
英雄たちは、足早に旅客機に乗り込んだ。旅客機に乗るには予選通過者の証明である腕時計
が必要になる。そこにはその人のありとあらゆる情報が記録されてある。銀色に光ったその
腕時計を審査員に見せて、旅客機へと乗り込んだ英雄たちは、一番後ろの席へと座った。
「キャーーーーーーーーーーーー。大血さまーーーーーーーーーー」
たくさんの予選通過者が同じ予選通過者の好田大血のところに集まって騒ぎになっていた。
英雄「あいつが、好田大血なのか?」ドキドキしながら騒がれている場所までいくと、水色の
髪に黒のおしゃれな服を来て、超がつくほどの美形の男が騒ぎの中心にいた。好田大血
「まあまあ、他の乗客もいるからお静かにしてください。マナーが大事ですよ。」英雄「へっ、
何がマナーだ。いい子ぶってんじゃねえ。あいつ。」英雄は腹が立ち、騒いでいる女子たちに
忠告した。英雄「いいか、そこの女子たち。俺がこれからそいつを倒すんだからな。今のうち
俺と握手しておいたほうがいいぜ?」女子たち「何言ってんの?あんた?大血さまがあんたな
んかに負けるはずがないでしょう。絶対に優勝してくださいね。大血さま。そして、地球を
危機から救ってくださいね~!」好田大血「君は朝日英雄君だね。話は聞いている。予選トップ
だったらしいね。500人の命を救ったんだとか。だが、私なら1万人は救えただろうね。まだ
まだだね。君は。」英雄「なに~~~。お前、今すぐに決着つけてもいいんだぞ。お前に負けな
いようにトレーニングを重ねてきたんだ。お前を倒すためだけに。」好田大血「そう、焦ること
ないでしょう。本選でお待ちしてますよ。私と対決する前に敗退しないように。ここに来た予選
通過者はみんな猛者ばかりでしょうから。」英雄「楽しみにしてるぜ。負ける準備しときな。」
英雄は一番後ろの席へと戻った。早く好田大血と対決したくてうずうずしている様子だ。
するとアゲハと呼ばれるキャビンアテンダントが号令を始めた。アゲハ「皆さん、お静かに。
シートベルトを着用してください。まもなく、当機は出発し、アマゾンへと向かいまーーーす。」
アゲハの号令にダメ出しした女がいた。その名は「角田アキコ。」アゲハの親友で、予選通過者
のひとりだ。植物の妖精「グリーンペル」と共にこの大会に参戦した。植物を自在に操る能力
がある。角田アキコ「声が小せえよ!!!もっと声出せよ。声。アゲハ。」アゲハ「うるさい。
恥ずかしいじゃない。いきなり説教しないでよ。バカ女。」好田大血「アゲハさん、あなたは
あまりに声が小さいので、この拡声器を使ったらどうですか。」アゲハ「こいつ、余計なことを。」
といいながら、アゲハ「ありがとう。さすが、できる男はちがうわね。」と感謝するそぶりを
見せたアゲハであった。アゲハ「アマゾンへと行くには最低でも2日くらいかかりますが、みな
さんお付き合いよろしくお願いしまーす。何かあったら、座席のコールボタンを押してください。
私、アゲハたちがすぐにかけつけます。」英雄はすぐに何か食べたくなり、メニューの
中からオレンジジュースとチーズバーガーと小エビ入りサラダを注文した。チシュウ「どうだ、
初めての機内食は。美味しいか?」ソルキーライチ「ぼくはグラタンにしよう。」チシュウ「
私はブラックのコーヒーを。ジュリーは何か食べるか?」ジュリー「私は朝、いっぱいピザ食べ
たからいらない。気持ち悪くなるわ。」英雄「いつも行っている店より全然美味しいよ。チーズ
の量も多いし、トマトケチャップも味がいい。深い味だ。ピクルスも手作りと書いてあるね。
機内食にしては上出来じゃないかな。」アゲハ「ブラックコーヒーになります。ミルクと砂糖は
入れますか?」チシュウ「いや、豆本来の味が無くなってしまう。このままでいいです。」
アゲハ「かしこまりました。コーヒーだけで100種類ありますが?」チシュウ「えっ、それは
意外だな。私はコーヒー屋さんなんですよ。私もコーヒーには凝っています。できるかぎり味わ
いたいのですが、何度も呼ぶと悪いんで、バイキング形式で私から取りに行きましょうか?」
アゲハ「まあ、気を使ってくださっているの。ご心配なく。私は動くのが好きだから、100
回でも200回でも注文してください。」チシュウ「申し訳ない。」アゲハ「あっ、これ、後で
電話してください。お友達になりたいので。」とアゲハは自分の電話番号を書いた紙切れを
チシュウに渡した。チシュウ「絶対に電話しませんよ?」アゲハ「それでもいい。持ってくれて
いるだけでいい。」チシュウは変な気持ちになった。英雄「トイレはどこですか?美人なアゲハ
さん?」アゲハ「そっちの方向をずっと真っすぐ行き、つきあたりを左に行くと、トイレの
マークがついた扉がありますので、そこです。男女別々に分かれております。温水洗浄機つき
ですよ。ごゆっくりどうぞ。」旅客機は飛び立ち、アマゾンへと向かった。窓の風景は、
チシュウのプライベートジェットみたいに宇宙空間や星たちの映像が流れているわけではなく、
高度12000メートルのどこまでも続く青い空と白い雲の風景がずっと続き、下にはたくさん
の国の風景が見える。日本の真裏に近いブラジルのアマゾン。英雄は最高にワクワクした気分
だったが、すぐに乗り物酔いしてトイレに行ったのだった。トイレから英雄が帰ってきた。
英雄「ああ、乗り物酔いして吐いちゃったよ。チシュウのプライベートジェットと違ってすごい
揺れるし、乗り心地が悪いね。」チシュウ「予算の節約で安い旅客機しかチャーターできなかっ
たらしいよ。俺のと比べたらそりゃ、この旅客機がかわいそうだよ。」すると、アゲハが英雄
に向かって足早に近づいてきて、英雄の目の前で立ち止まった。英雄「何か用ですか?」アゲハ
「あなた、私と付き合ってくれないかしら。お願いよ。かっこよすぎるわ。好田大血より、あな
たみたいなゲテモノが好みなのよね。」英雄「なにがゲテモノだよ。失礼だな。お断りします。
ちゃんと仕事してくれよ。さぼってるじゃないか。」アゲハ「申し訳ございません。でも、今は
私の休憩タイムなんです。お願い。今しかないの。私と付き合って!!!」英雄「絶対にイヤだ。
あなた何歳?」アゲハ「40歳よ。」英雄「俺は若い女性にしか興味ないの!!!」アゲハ「
絶対にあきらめないから!!!写真だけでも一緒に撮っていいですか?」英雄「まあ、写真
くらいなら。」英雄はしぶしぶアゲハとツーショットとった。アゲハは明らかに嬉しそうで、
顔が真っ赤になっていた。アゲハ「やったーーーー!!!やだやだやだ。嬉しい嬉しい嬉しい!」
アゲハは満足そうに休憩所に戻っていった。角田アキコは英雄の通路を挟んだ反対側に座って
いて、スマホをいじっている。酒を飲み干しながら角田アキコ「おい、お前、もっと飲めよ!!」
と一緒に来た友達に叫びまくっている。角田アキコ友達の早川「うるせえな。悪酔いするなよ。
一緒にいて恥ずかしいわ。酒はそれぞれ自分のペースで楽しめばいいんだよ。」角田アキコ
「あたいは短時間でたくさん飲むから、すぐにくたばっても文句言うんじゃねえぞ?」騒がしい
けど、ひとりよりマシか。ロカロはそう思いながら、最近上映されたばかりの映画「この世の
終わり」を見ていた。この映画は、あるウイルスが地球上に蔓延してしまい、世界的パンデミッ
クが起き、人類が滅亡の危機に陥るという映画で、その人類滅亡を防ごうと奮闘する主人公
カッサラティが主役だ。英雄は日々のトレーニングの疲れからか、ショパンのピアノ三重奏曲
を聞きながら寝てしまっていた。好田大血は読書している。読んでいる本は「地球の秘密
エジプトの神秘」という本だった。エジプトから発見された予言の書についての考察が書かれて
いる。やがて、機内の照明が落とされ、ナイトモードになった。機内からは、ベートーベンの
「月光ソナタ」が耳に心地よい感じで流れている。乗客の半数以上が寝てしまっている。英雄は
目を覚まし、ロカロに勧められて、英雄も映画「この世の終わり」を鑑賞した。が、英雄のこの
映画への評価は低いものになった。英雄「なんで、ハッピーエンドじゃないんだよ。人類は結局
滅亡してしまったじゃないか。そのウイルス蔓延は地球を創造した神によるものだとしても、
神はあまりに非情すぎないか?人類に更生のチャンスを与えずに、滅ぼすとはね。しかも、
人類が死んだ後に、人工知能が人類に代わって地球を支配していくのは嫌な結末だな。人類が
醜い戦争や核兵器開発ばかりしたりするから、こうなりますよ!!!だから、やめましょうとい
う警告を監督はしたかったんじゃないかって思ったよ。」ロカロ「僕は、面白かったけどね。
人工知能であるAIが地球を支配してから、またそのAIが人類をまた遺伝子改造して、生み
出すんだけど、それは続きの映画「この世の終わり2」で見られるよ。英雄も見る?」英雄「
ああ、このまま終わったら不快だからな。今から見よう。ロカロも一緒に見てくれ。付き合えよ。」
ロカロ「僕は2度目はいいかな。違う映画が見たいんだけど。」英雄「あとでお前の好き
なバターサンドを10個買ってやるから。」こうして、ロカロは英雄と2度目の映画を見ること
になった。
チシュウは相変わらず、機内に100種類以上あるコーヒーを何度もおかわりして楽しんでいた。
アゲハはいくらでもコーヒーのために呼んでください。100回でも、200回でも、と言いな
がら、5回目くらいでコーヒーを持っていくのがしんどくなった。口と現実は一致しないもの
なのだ。アゲハ「お世辞で言ったのに、もう10回目よ?自分でコーヒー
取りに行きなさいよ。気をきかして。チシュウさんは素敵な人だけど、気がきかないわね。」
チシュウはアゲハの不機嫌そうな顔を見て、23回目でやっと、アゲハたちにコーヒーを頼まず
自分で取りに行くことにした。
ジュリーはチーズたっぷりマルゲリータピザⅬサイズを5枚も食べたので、機内食は一切、
手を付けなかった。なので、その機内食は英雄にあげたのだった。ジュリーはパソコンでこれか
らの「地球プロジェクト」の行動計画を立てたりしていた。ジュリー「まずは、英雄を炎の
上位互換、マグマの能力をつけさせなくてはね・・・。それから、光の剣、エクスカリバーを
使いこなせるようにさせなくてはね。なるべく、たくさん攻撃の手段は持っておいたほうがいい
。」ジュリーは暇な時のパソコンやノートを使った一人会議がとても好きで、自分の居場所の
ひとつだった。
ソルキーライチはゲームに夢中だった。シューティングゲームの通信型のゲームで世界中の
人と対戦ができるゲームだ。もうかれこれ5時間はぶっ通しでゲームをやっている。英雄
「ソルキー、そのゲーム、そんなに楽しいの?」ソルキー「ああ、楽しいから5時間やっても
何時間やっても全く飽きないよ。やればやっただけ上達するし、ポイントがたまってたくさんの
武器が買えるし、飽きさせないように作られた優れたゲームだよ。君はゲームはやらないの?」
英雄「一切、今のところ、やらないかな。音楽を聴くのは超がつくほど好きだけど、ゲームは
やらないなあ。俺もやってみたらハマるかな?」ソルキー「今度、教えてあげるよ。まずは、
このダイマル704を買わないとね。一緒にゲームやったら毎日が楽しくなるよ。」すると、
チシュウが話に割り込んできた。チシュウ「ソルキー、英雄はこれからたくさんのやることが
あって、ゲームなんかに時間を使っている暇はないんだ。余計なこと教えないでくれないか。
ゲームにハマったら、我々はとても困る。英雄は君とは違うからな。」ソルキー「英雄君って
ゲームやらせてもらえないんだね。かわいそうだね。ゲームがない生活なんて僕からしたら
考えられないけどね。チシュウさんの警告に従ってゲームは伝授しないでおくね。」英雄
「なんか気が重いなあ。これから超大変な予感がするんだけど。不安だ。」チシュウ「楽しみ
ながら一つずつ、我々と壁が来ても乗り越えていくんだ。不安になることはむしろいいことだ。
不安な分、努力して不安をかき消していけばいいんだ。」
旅客機から見える風景が森ばかりになった。アゲハ「いよいよ、森が見えてきました。目的地、
アマゾン空港へ、あと15分くらいで到着します。そろそろ、荷物を整理して、降りる準備をし
てください。」英雄「やっと着いた。長かったな。結構、飛行機に長時間いるというのも辛い
ものなんだな。いい勉強になった。」ロカロ「やっと世界一の森林、アマゾンが見られるんです
ね。さぞかし、空気が新鮮で美味しいのだろうな。楽しみだ。」朝日英雄、ロカロ、チシュウ、
ジュリー、ソルキーライチは一緒に集団で動いていたが、好田大血は一人で単独で動いていた。
しかし、あまりに優秀で美形なため、常に女子に付きまとわれたりしていた。ある女子「好田
さん、バレンタインチョコ、最高どれくらいもらったことあるんですか?」好田大血「4000
個くらいかな。しかし、食べきれないから日本のホームレスに配ったりしたりしましたよ。」
ある女子「まあ、困っている人を助けたってことですよね。さすが出来る男は違いますね。」
アゲハ「ちょっと、あなた。私の好田大血さんに近寄らないでよ。」ある女子「あっ、この子
私のキャビンアテンダントの同僚なんですよ!!!うるさいよ、アゲハ。あなたなんか相手にさ
れるわけないでしょ。私こそ、好田さんにふさわしい女よ。大体、あなた英雄って子に惚れてた
んじゃないの?あきらめたの?」アゲハ「ダメだったのよ。振られたに決まってんでしょ?」
好田さん、私が会場まで案内しますからね。」好田大血「自分で行けるからご心配なく。それよ
り、キャビンアテンダントの仕事はどうしたんですか?」アゲハ「もうさっきのフライトで今日
は終わり。明日から休日に入るんですよ。」好田大血「大会が終わったら一緒にワインでも飲み
ましょう。アゲハさん。これ、私の携帯の電話番号です。」アゲハ「ありがとうございます。
この御恩は一生忘れませんわ!!!」ある女子「あ~、アゲハだけずるい!!!わたしも~。」
というように好田大血の周りは常に女子が群がっていた。同性からも人気があるので、男のファ
ンもいた。好田大血ファンクラブというものが世界的に有名であり、全世界の会員数は1500
万人を超える。一人、毎月1000円の会員料を払う代わりに、好田大血の日常が描かれたブログ
が見れたり、その会員しか買えない好田グッズなどが買えるようになる。なお、好田大血に
払われた会員料、年間1800億円で好田大血はアフリカに学校を建設したり、キレイな飲める
水を利用できるようにするために井戸を掘ったり、社会貢献に余念がない。しかし、裏の顔は
・・・。
スタッフの方が大きな声で号令を出し、闘技場へと案内し、アマゾン森林とはいえ、舗装され、
歩きやすく、移動しやすいようになっていた。とはいえ、たくさんの緑が予選通過者の心を
癒したことに変わりなかった。車もたくさん走っている。1時間ほど歩くと、東京ドームを
更にカラフルにおしゃれにした感じの丸い建物が見えてきた。屋根が開くように設計されていて
晴天の日には屋根が開かれて、それで予選通過者たちが戦闘を繰り広げるという。
すぐに待合室に予選通過者120人が案内され、対戦表が配られた。第1シードが好田大血で
あった。7回連続で勝てれば優勝ということになる。1回でも負けたら、敗退となってしまう
厳しいルールになっていた。朝日英雄は6番目に1回戦が始まる。対戦相手は「ソウルブラウン」
というやつだった。予選通過者全員に大会エントリーナンバーがあり、朝日英雄は77番だ。
明日から、1回戦が始まるので、ひとりひとり休憩室が用意されているので、早めに休憩する
ことにした。ちなみに、相手の情報集めは禁止されている。相手の対戦を見ることすら禁止
されている。自分
から近づいていって、情報を得るのも禁止されている。なるべく、初めて相手に会った時に
何も相手の情報を知らない中、どう対処するかという対処する力を計るためだ。ちなみに、
「特別審査員賞」というものがあって、たとえ戦闘に負けてしまっても、審査員に高く評価され
可能性があると判断された参加者は、敗者復活し、新たに大会に挑める権利が与えられる。
朝日英雄はひとり、休憩室で日記を書いていた。日々の感想や出来事を書く日記、思ったこと、
役に立ちそうな思考法などをノートに書くのが毎日の習慣になっていて、とてもお気に入りの
時間でもあるのだ。英雄は好田大血にすこし嫉妬していた。裏の顔はともかく、とても好青年
に見えて、拍子抜けしてしまったのだ。本当に自分が世界の王になるべきなのか?あれだけ優秀
な好田にやらせておけば間違いないんじゃないのか?チシュウから聞いた通り、本当に黒人を
奴隷にしようとしたり、悪い宇宙人たちと協力して、悪の組織、ダルメシアのトップとして
ダルメシアの勢力を強め、世界制覇を狙っているという話は正しいのだろうか?
英雄なりにいろいろと思考していた。本当に自分が3度目の救世主として世界を統一するなんて
今でも信じられない。と思っていた。すると、ロカロ「君が世界の救世主ということは間違い
ない事実だよ。実は君は・・・この全宇宙を創造した神様そのものなんだよ。だから、霊格が
全宇宙1位だったんだ。君は宇宙最大の神ってこと。死んで霊界に行けば全てがわかるよ。これ
を話すのはチシュウさんから止められているけど、自信を無くしてはこれからの大会に悪影響だ
から教えておくけど。」英雄「えっ、僕が宇宙の神だって?そんなの信じられるハズ無いじゃん。」
ロカロ「でも、本当のことなんだよ。この地球に転生するときに記憶を一時的に封印されてしま
うから、自分が宇宙の一番すごい神様だって信じられない気持ちはとてもよく分かるけど、君、
朝日英雄は好田大血と兄弟の仲なんだよ。実は、好田大血も宇宙最大の神の一人なんだ。この
全宇宙には神様が2人いたということ。その2人は兄弟で、しかもそれが、朝日英雄と好田大血と
いうこと。あの君が倒すべき男は兄弟だったってこと。好田が兄で、君が弟なんだ。」すると
チシュウが瞬間移動して現れた。チシュウ「やれやれ、知ってしまったか。しかし、いつか話す
ことになっていたからな。仕方ないか。」ロカロ「チシュウさん、ごめんなさい。」ロカロは
申し訳ない表情でチシュウに謝った。チシュウ「いや、いいんだ。しかし、英雄があまりに衝撃
な大きすぎる事実に混乱して、戦闘どころじゃなくならないか心配なだけだ。」英雄「もう、
わけわかんない。また、長い夢でも見てるのかな?アニメの世界にいるみたいだ。」チシュウ
「いずれ、知らなくてはいけない現実なんだ。もう、退くことは許されない。君はとても大きな
使命があるんだ。世界一大きな使命が。」英雄「ひとりにさせてくれ。」ロカロとチシュウは
英雄の願いを聞き入れて、英雄をしばらく一人にしてあげた。英雄「まいったな。とんでもない
ことに巻き込まれた気がするよ。」英雄は自分の正体に身震いして、怖くなった。
翌朝の8時に英雄は目を覚ました。そわそわしていたが、精神的に疲れていたので熟睡できた。
そして、部屋に暖炉があったので暖炉の木にロカロの炎の能力で火をつけたり、火事にならない
ように注意しながら戦いの準備をしていた。そして、ついに「朝日英雄」VS「ソウルブラウン」
との対戦開始10分前を通知する電話が入った。参加者全員に銀の腕時計が用意され、渡されて
いて、それで「トップ・オブ・ザ・アース開催委員会」から電話やメールなどで連絡が入るよう
になっている。英雄「闘技場の戦闘フロアへと移動してください。だとよ。ロカロ。」ロカロ
「緊張するね。」英雄はチシュウに連絡しないで、ロカロと2人で戦闘フロアへと向かった。
「朝日英雄」VS「ソウルブラウン」
戦闘フロアに入ると、すでにソウルブラウンは戦闘準備が完了していた。ソウルブラウン「
遅いな。予選1位だったらしいな。朝日さんよ。しかし、戦闘に関しては予選の成績は全く関係
ないのは分かっているよな?」英雄「いいから、早く始めようぜ。めんどくさい話は嫌いなんだ
よ。雑魚野郎?」ソウルブラウン「雑魚だって?雑魚って言ったな!!!!」ソウルブラウンは
いきなり怒りだし、突進してきた。ソウルブラウン「死ね!!!!」ソウルブラウンは光の
速さのパンチを繰り出した。しかし、朝日英雄の炎の妖精、ロカロのファイヤーガードでパンチ
はガードされた。ソウルブラウン「あちいあちいあちいあちい!」ソウルブラウンはパンチしよ
うとした手は火傷みたいになった。ソウルブラウン「炎の能力者か。」ソウルブラウンはなに
やら両手を合わせ、祈り始めた。「世界の神よ。我に栄光と力を授けたまえ。」すると、いき
なりソウルブラウンのバッグから人形が3体現れた。その人形が徐々に巨大化していき、朝日
英雄の2倍くらいの大きさになった。3体の人形は主のソウルブラウンにより魂を入れられ、
部下になっていたのだ。3体とも可愛い子供の風貌をしていた。ソウルブラウンの命令により、
武器も何も持たずに突進してきた。朝日英雄「ちょうどいい。オレの格闘技がどれだけ通用する
か、確かめてみよう。」3体の操られた人形には英雄は炎により傷つけ
たくなかったのだ。3体は英雄を取り囲むように後ろに回ったりしてきて、一斉に攻撃してき
た。武器は一切持ってない。格闘技だけで挑んできた。英雄は「防御し、攻撃を防ぎまくった。
しかし、攻撃はしない。人形を止めるにはソウルブラウンを止めなくてはならない。朝日英雄は
人形たちの攻撃をガードしながら、ソウルブラウンに近づき、炎のカミナリを放った。すると、
ソウルブラウンは防ぎきれずに、もろに炎のカミナリが直撃した。ソウルブラウンは熱さで
また悲鳴を上げた。「熱い!!!!」朝日英雄「ソウルブラウン、人形たちを止めないと、徐々
に炎の温度を上げていき、気絶させるぞ?早く人形たちを解放しろ?」ソウルブラウン「その
人形には人間の魂が閉じ込められている。俺が閉じ込めたんだ。俺は霊能力者でな。俺を気絶
させても人形を救うことはできない!!!」朝日英雄「何故、人間の魂を閉じ込めたりするんだ?」
その3体の人形たちに閉じ込めた魂の人間は極悪人なんだ。殺人ばかりしてきた奴らだ。だから
お仕置きしてるんだ。」朝日英雄「どうすれば解放できるんだ?いくら極悪人でも人形にする
なんてあんまりだ。彼らの魂にチャンスをあげ、救済する必要がある。どうすれば人形の魂は
解放されるんだ?」人形たちの攻撃を防ぎながら、ソウルブラウンに質問する朝日英雄。そのう
ち、人形の一体のキックが朝日英雄の腹に命中して、朝日英雄は吹っ飛んだ。朝日英雄「ぐあ!」
ソウルブラウンは炎のカミナリから解放された。ソウルブラウン「そうだ、もっとやれ。お前ら。
容赦なく叩き潰せ!!!」審査員たちは固唾を飲んで、戦いを見守っていた。朝日英雄「おい、
人形たち。こんな奴の言うことを聞く必要はない。俺が必ずお前らの魂を解放してやる。だから
そいつを裏切って、そいつを捕まえてくれ。」人形たちは聞く耳を持たずに、また突進してきた。
英雄「ソウルブラウンを倒せば、人形たちは動かなくなるのかも。」英雄はソウルブラウンに
炎のショットガンを放った。炎のショットガン、「ファイアーガン」は超高速で炎をショットガ
ンみたいに放つことができるものだ。ソウルブラウンは避けきれずに直撃して、気絶した。が、
人形たちはまだ動いたままで、攻撃してくる。英雄「どうする?炎で攻撃すれば人形はあとかた
もなく焼けてしまうが、中に閉じ込められた人間の魂まで苦しめてしまうかもしれない。それだ
けは避けたい。3体の人形の攻撃を避けていると、英雄はあることに気づく。英雄「あれ、なん
だこのお札は。このお札を剥がすことができたら、もしかしたら・・・。」英雄は人形たちの
お札を攻撃をかわしながら、弱い炎で人形本体を傷つけないように、お札に炎をぶつけ、3体の
人形についているお札を焼いた。すると、人形の動きが止まった。主のソウルブラウンは気絶。
人形も動きが止まり、朝日英雄の1回戦は勝利で幕を閉じた。人形たちをあずかり、もっていこ
うとすると、人形たちに閉じ込められていた3人の人間の魂が、英雄に「ありがとうございまし
た。助かりました。」とお礼を言っていると、ロカロから聞かされた。英雄「よかった。解放
されたみたいだな。やはりお札が魂を封じていたのか。」ロカロ「英雄、やるじゃん。炎の温度の
微調整や細かい攻撃もできるよになったんだね。トレーニングしたかいがあったね。」英雄「
当たり前じゃないか。俺を誰だと思っている。アハハハハ。」英雄は戦いが終わってプレッシャー
から短時間だが解放されて、笑顔がこぼれた。英雄「さっそく、チシュウに勝利を報告しよう。」
「好田大血VS角田アキコ」
好田大血の2回戦の相手は角田アキコという女だった。男みたいな口調で話してくる。
角田アキコ「好田、私はあんたのことが嫌いだから。倒せなくても傷一つはつけてやるから。」
好田大血「楽しみですね。さっさと始めましょうか。」審判「ピーーーー!試合開始!!!」
角田アキコ「うああああああああああああ!!!!!!」角田アキコは植物の妖精、グリーン
ペルを好田大血に投げつけた。すると、グリーンペルの体からたくさんのきれいな花々が咲き
みだれ、好田大血に絡みつきだした。好田大血の姿が見えなくなるくらい花々たちは好田大血の
体にまとわりつき、身動きできなくした。角田アキコ「どうだい、身動きできないだろ?だせえ
な?本当は弱っちいんじゃねえのか?お前?」すると、角田アキコのすぐ真後ろの死角から声
がした。「君は弱い!!!」すると、角田アキコの首の後ろに好田大血の手刀が一発入り、すぐ
に角田アキコは気を失い、試合は終了してしまった。一瞬だった。この大会では相手を殺すこと
は禁止されている。相手が「戦闘不能」「戦闘の意思の放棄」「棄権」などになったら勝利にな
る。角田アキコは泡を吹いて、失神して戦闘不能になったので、好田大血の勝利になった。
好田大血「私に傷一つつけれる人間など、この世に存在しない。」試合時間は2分59秒だった。
好田大血「もっと強い人間と戦いたいものだ。カルチャルよ。こんな弱い人間たちを倒したとこ
ろで楽しくもない。」カルチャル「好田様が強すぎるだけだと思います。いつか互角に戦い
あえる相手が見つかるといいですね。」好田大血「全くそのとおりだ。朝日英雄がどこまで強く
なるのかが一番の楽しみだ。まだまだひよっこだがな。」
処置室に運ばれた角田アキコは白目をむいて失神したままだった。友達のキャビンアテンダント
のアゲハがすぐさま駆け付けた。アゲハ「大丈夫?あんた?好田となんて勝てるわけないから
棄権すればよかったのにどうして無理したのよ?」アゲハが角田アキコの体を揺さぶり、無理に
角田アキコを起こした。角田アキコ「あああ、ここはどこだ?あれ?よお、アゲハ。
心配してきてくれたのか?好田と対戦したのは覚えているが、いきなり目の前が真っ暗になって
気が付いたら、今、ここにいたんだけど好田は負けたのかな?」アゲハ「バーカ!あんたが負け
たんだよ!!!失神させられたんだよ。3分くらいで試合終了だって。なんで棄権しなかった
のよ?勝てるわけないじゃない。私なら棄権するわよ?」角田アキコ「それじゃあ、来た意味な
いだろ?それに逃げてばかりじゃかっこ悪いし、気分も悪いし、成長しねえだろ?あたいだって
勝てないとは思っていたけど、逃げたくなかったんだよ。あの世界最優秀人類3連覇した好田
大血だぞ?戦えるなんて光栄だから、みすみすその権利を逃したりするわけねえだろ?」
アゲハ「プライドよりも自分の体を心配しなさいよ?満足したの?」角田アキコ「負けたのは
仕方ねえ。勝てるわけねえからな。99%負ける相手だった。だが、あたいは満足だぜ?逃げな
いで最強の敵に挑めた勇気と根性と度胸は自慢できるしな。胸を張れるよ。自分はすごいって。」
アゲハ「懲りないわね。あんた。いつか死ぬわよ?さあ、負けたけどあんたこれからどうするの?」
角田アキコ「腹減ったな~!!!!選手村でいっぱい、たらふくメシ食べに行こうぜ?」アゲハ
「あんたの度胸を買って、今日は私がおごってあげる。ちょうど給料日だし。」角田アキコ「
嬉しいな~!!!気前いいじゃねえか。」
チシュウが1回戦を終えた日の夜、朝日英雄の休憩室に向かった。チシュウ「よお、余裕だった
みたいだな?」英雄「チシュウ。余裕だったよ!キック一発食らったけどね。この大会は相手の
下見と情報収集が禁止されているから、なかなか緊張する戦いになるね。戦い方、戦法を即興で
考えなくてはいけないから、とても頭使うね。気を抜いていたらすぐにやられるかもしれない
から油断できないよ。」チシュウ「これからトモアロウを取りに行く!!!」英雄「えっ?
トモアロウって予言の書に出てきた救世主が悪を倒すために使う武器だよね?好田大血を
倒すとき使うとか。。だけど、好田大血は今回は倒さなくていいってことだったんじゃないの?
今回は好田大血にトップ・オブ・ザ・アースを優勝させて、5年間、地球は好田大血のものに
なるけれど、一度やり方や様子を見るということだって言っていたよね?」チシュウ「それが、
今回のこの大会で好田大血を倒しておきたくなったのだ。先延ばしはどんなときも最悪の結果
しか招かないからな。できることがあるならベストを尽くすことが大切だ。今から、伝説の
弓矢「トモアロウ」を入手するためにエジプトに向かう。次の戦いは3日後だからそれまでに
帰ってくればいい。厳重な警備をかいくぐり、神の弓矢「トモアロウ」を手に入れる。まあ、
とにかく挑戦してみよう。いろいろと秘策を考えてあるからな。
こうして、好田大血を今回の大会で倒すために必要な武器「トモアロウ」という神の弓矢を
入手するために、朝日英雄とロカロとチシュウは3人でエジプトのトモアロウが厳重に保管され
警備されている神殿へと向かった。そこは迷路のような神殿になっていた。何が出てくるか
分からないし、何が起こるか分からないが、リスクを取らないことがリスクという信条のもと、
3人は世界最高レベルの警備がひかれた神殿へと侵入するはずだった。
「神殿 エレバファクトリー」
エジプト大統領であるソルティック・バーバスはいきなり神の弓矢「トモアロウ」をエレバ
ファクトリーから自分のところに持ってくるようにトモアロウ最高管理責任者のアルバス・クック
に依頼した。厳重な世界最高レベルの警備が一時的に解かれ、トモアロウはアルバス・クックに
よって運ばれた。ライフル銃や武装した兵士50人体制で厳重に警備されていた。
アルバス・クックは世界最高の運び屋である「マイケル・フェスティバル」に
エジプト大統領のソルティック・バーバスの元へ運ぶように指示した。
取引場所はエジプトのナイル川の近くの誰もいない遺跡の中だった。
「おう、よく持ってきてくれた。マイケルよ。私は君を100%、いや、150%信頼している
つもりだ。今日もご苦労様だ。運び屋としての腕前で右に出るものは絶対にいない。」
ソルティックは運び屋のマイケルに報酬5500万を現金で渡した。
「それよりソルティック様。何故、トモアロウをいきなり自分で管理すると言い出したのです?
何か特別な理由でもあるのなら聞かせていただきたいのですが。」
「ああ、予言の書が本当ならこのトモアロウは3度目の救世主に渡すべきだと思ってな。その
救世主はもうすでにこの地球に誕生している。」
「それは誰ですか?」 「君の知らない奴だ。名前はトップシークレットなので教えられん。」
ソルティック・バーバスとマイケル・フェスティバルは元運び屋同士であり、元同僚でもあった。
トモアロウの移動は厳重に極秘に行われた。トモアロウが移動されたということは世界で5人
しか今のところ知らない。
ソルティック・バーバスはひとりになったところでいきなり変装を解いた。
「はあ、やはり変装は慣れてないな。もう13年ぶりくらいか?」 そう、トモアロウを自分の
ところに持ってくるようにみんなに指示したのはエジプト大統領ソルティック・バーバス本人で
はなく、ソルティックに変装したチシュウだったのだ。チシュウは英雄を呼んだ。
英雄「チシュウさん。変装なんかできるんですか?」チシュウ「私は地球外生命体、宇宙人で
あり、この地球の世界最高レベルの変装が子供の遊びに思えるくらい、更に高度な変装技術を
持っているのだ。」英雄「とにかく、これがトモアロウなんですね。七色に輝いていてレインボー
色になっていて、こんな美しい弓矢は今まで見たことがありません。」チシュウ「君が持っていて
くれ。私が持っていても意味がない。3人目の救世主は間違いなく君だ。いきなりあの世界最高
の宮殿に突撃して警備隊とやりあうのはいくらなんても無理だ。大事件になってしまう。だから
方法を考えたのさ。」英雄「頭いいですね。頼もしいな。」
取引が行われてから8時間後。
本物のソルティック・バーバス「なにーーー!!!トモアロウが移動されただと?誰もそんなこ
と依頼したことなどないぞ!!!誰の仕業だ?私の知らないところで、トモアロウを狙っている
奴がトモアロウを奪おうとしたということか?どうやったんだ?マイケル?君程の世界トップの
運び屋ですら、私に変装していた偽物だと気が付かなかったのか?」マイケル「申し訳ござい
ません。本物としか思えませんでした。変装なんて微塵も思えませんでした。私の不注意です。
奴らは超高度な変装技術を持っているようです。いくらなんでもトモアロウが管理されている
宮殿からあれだけの警備をかいくぐり、トモアロウを入手するのは不可能とふんで、違う方法を
考えたのでしょう。偽物からもらった報酬は全額、あなたに渡します。」
ソルティック・バーバス「その報酬はいらん。君が好きに使いたまえ。そうか。まあ、あれは・・・
」トモアロウを奪われたエジプト大統領、ソルティック・バーバスは余裕そうな表情をしていた。
パトリック・マネラン「そうか、朝日英雄は格闘技と炎の能力を開花させたか。チシュウめ。
あの時、息の根をしっかり止めておけばよかった。間一髪のところでマルタスが邪魔をさえし
なければうまくいっていたのに。雨を降らせる石も奪われてしまったしな。」
チョウヌンヌン「マネラン様、このまま順調にトップ・オブ・ザ・アースの大会が進むと、
2日後にあの私が敗れた好田大血と朝日英雄が激突することになります。」
パトリック・マネラン「同士討ちしてくれたら助かるがな。朝日英雄はまだまだだが、好田大血
はこの私でも手ごわい相手だからな。部下ではあるがいまいち信用できないところがあるからな。
とにかく、2日後の戦いが楽しみだよ。」
パトリック・マネランは黄緑に統一された部屋で、モニターを見ていた。そこに映っていたのは
トップ・オブ・ザ・アースの大会の戦いの模様だった。
トモアロウを手に入れたチシュウたちはすぐにまたトップ・オブ・ザ・アース大会会場の闘技場
へと戻ってきた。
「朝日英雄」VS「ハリーケイン」トップ・オブ・ザ・アース 2日目 2回戦
英雄の次の相手はハリーケインという男だった。審判「では、試合開始!ピーーー!」
英雄はいきなり突っ走り、ハリーケインに炎の拳をお見舞いしようとした。様子なんて見なくて
も余裕という英雄の慢心だった。しかし、炎の拳は軽々かわされ、ロカロの様子がいきなりおか
しくなった。ロカロ「もう、戦いたくない。戦いたくない。僕は棄権する。一人で戦ってくれ。」
英雄は驚きのあまり、ロカロを一発ビンタした。すると、ロカロは一瞬、キレた表情を見せ、
なんと英雄に襲いかかってきた。ロカロは最大出力、10万度の超高温の炎の滝を英雄に思い
きりぶつけようとした。英雄「まてまてまてまて、ロカロ。気でも狂ったか?」
「ドカーーーーン。」英雄は炎による耐性ができているとはいえ、大ダメージを食らった。
超高温の炎が皮膚を焦がしたが、トレーニングしてきた防御術である「水の壁」により、炎は
すぐに消火された。そう、英雄は水の能力を使えるようになっていた。それは、チシュウから
もらった「水の石」と呼ばれるこの世に3つある「水属性の古代道具」であった。「お前、
ロカロになんかしたな?」ハリーケイン「ただの仲間割れだろう。人のせいにするな。」
英雄はハリーケインが何かロカロにしたのかと思い、ハリーケインをとにかく倒すしか道はない
かと思い、ハリーケインに修行してきた剣術である「超雨虹戦法」で、エクスカリバーと呼ばれ
る光剣という切り札を出した。「超雨虹戦法」と呼ばれる世界トップレベルの有名な剣術を
免許皆伝のチシュウの上司、地球プロジェクト理事長、
ジュリーから習っていた英雄は「1か月訓練」と呼ばれる過酷な剣術の超基本を習うトレーニング
を終わらせてこの大会に挑んだのだ。エクスカリバーは朝日英雄の朝日家に古代から伝わる家宝
だ。エクスカリバーでハリーケインを倒そうと向かっていくと、ロカロが思い切りハリーケイン
を守ろうと炎の盾をくりだした。ロカロ「英雄、ダメだ。棄権しろ。人を傷つけてはいけない。
」英雄「ロカロ、どうしちゃったんだよ?今まで生まれてからずっと一緒だったのにそんな奴の
味方になって。オレとの絆はどこいっちゃったんだよ?オレとの約束は?うん?あれ?」英雄は
ロカロの目の色に違和感を覚えた。色が黒いはずなのに白い。なんで白いんだ?英雄「なるほど
、そういうことか。」英雄はエクスカリバーの攻撃を止めた。そして、いきなり床を大きく
エクスカリバーで傷つけた。十字型に大きく傷を入れると、ロカロが目を覚ました。ロカロ「
あれっ?ぼく?今、なにしていたんだろ?英雄、ぼく、どうしちゃったのかな?」英雄「大丈夫
だ。そいつの催眠術にかかっていただけだ。床に催眠術の目玉のマークが見えるだろ?それで
ロカロは催眠術にかかっていただけだ。だから、床の催眠術のマークを破壊したんだ。」
ロカロ「ごめん、僕、君に迷惑かけちゃったみたい。足手まといに。ごめん。ごめん。」英雄
「謝んなよ?お前は悪くねえよ。床の催眠術の罠に気づかなかったオレの注意不足だ。」
ハリーケイン「くっそーーーー!!!!」ハリーケインは得意の催眠術が効かなくなった英雄
たちを見て、やけくそになり、銀色の剣を取り出し、英雄に襲い掛かってきた。ハリーケイン
「催眠術を見破ったのはさすがだ。だが、剣術はどうかな?」英雄はハリーケインの猛攻を
完璧に防いだ。英雄「貴様の剣術、恐るるに足らず!!!」英雄は力強く剣を振り下ろし、
ハリーケインの剣を粉々に粉砕した。
そして、エクスカリバーが大きく発光し、ハリーケインを包んだ。
ハリーケイン「うあああああああ、助けてくれ~~~。」
ハリーケインは光から解放されると、床に倒れて、戦闘不能に陥ってしまった。いわるゆ気絶
というやつだ。あまりのまぶしい光に目がくらんだ。これはロカロの目の色を催眠術により
操作したお返しでもあった。
審判「ハリーケイン、戦闘不能により、この勝負、朝日英雄の勝ち!!!」
英雄「ふう。」英雄はホッとしたのか、いきなり床に尻もちついた。ロカロ「英雄、今回は
僕の油断だったから、気を付けるよ。僕も気を抜かないで相手や状況を観察するようにするね。」
英雄「頼むよ。」
英雄「明日だ。ついに明日、兄貴「好田大血」と対決することができる。体力を回復させるため
に早く寝よう。」明日の出来事にワクワクと緊張が入り乱れ、なかなか寝付けなかった英雄で
あった。
「朝日英雄」VS「好田大血」
朝日英雄「やっと、お前と戦うことができる。全力を尽くして、必ず勝つ!!!!」
好田大血「ん?それは、お前、水の石を持っていたのか!!!!!!!!」
いきなり好田大血は大声を張り上げ、いつもの好田とは違った雰囲気になった。
英雄「だったらなんだ?動揺するようなことなのか?」
好田「審判、私は棄権する。朝日英雄の勝利でいい。」朝日英雄「何言ってやがる!!!!
ちゃんと戦えよ。お前に勝つために1年間超ハードな修行してきたんだぞ?逃げるのか?」
好田「実は戦いどころではないのだ。トップ・オブ・ザ・アース以上に大切なものができた。」
すると、好田は目にも止まらぬ超光速で朝日英雄に近づき、水の石を朝日英雄から奪い取った。
朝日英雄「うっ、速い!!!速すぎる!!!!好田がその気になれば今の一瞬で勝負はついてい
たな。」好田「お前には世界を救うために協力してもらう日が必ず来る。世界はこれから今まで
に類を見ない危機に瀕するだろう。そのとき、この水の石が必要なのだ。朝日英雄「何が世界を
救うだ?お前がダルメシアで悪いことしようとしてるんじゃ
ないのか?」好田「情報というものは、偽物もたくさん出回っていることに気づけ。私のダル
メシアはただの慈善団体だ。私もお前を応援しているよ。弟よ。」好田大血は優しいまなざしで
英雄を包み込むように見つめた。好田「お前が倒すべき相手は私じゃない。それと同じように
私もお前を倒すべきじゃない。それに、まだお前は私よりも弱い。もっと強くなれ。いつか、私
以上にな。そうでないと困る。」英雄「ごちゃごちゃ言わず、早く戦え!!!」英雄は光剣
エクスカリバーで好田になりふりかまわず攻撃した。が、好田は華麗に全て避けきり、「さらば
だ!」
そういって、好田大血は姿を消した。一瞬で消えてしまい、朝日英雄は好田の後を追うことが
できなかった。ロカロ「好田が棄権なんてありえない。何か理由がないかぎり。でも、おかげで
一番の強敵と戦わないで済んで。このままなら、優勝できる確率が大幅に上がったからよかった
ね。」英雄「冗談だろ?よかねえよ。好田を倒せなくては意味がない。でもあいつ、意味深なこ
と言っていたな。チシュウの言っている、好田大血が黒人を奴隷にしようとしているとかそうい
うのは全て間違ってる可能性も出てきた。好田はダルメシアはただの慈善団体だって。それに
あいつが一瞬見せた優しい雰囲気は、とても世界制覇しようとしている悪人とは思えない。なに
が真実なんだ?」
姿を消した好田大血は闘技場の外の青空を眺めながら・・・
好田大血「悪いな。弟よ。まだ、今のお前では私には勝てないんだよ。もっと強くなりなさい。」
すると、自分の顔のほっぺたに切り傷ができていて、少し血が流れていることに気づいた。
好田「まさか、英雄が?ふん、これからの成長が楽しみだ!!!私に傷をつけるとはな。」
好田は笑顔で嬉しそうだった。
3年前のある人の会話
好田大血「本当にそんな危険なことを実行するおつもりなのですか?」???「そうだ。お前だけ
は私の部下として美味しい思いをたっぷりさせてやる。全世界の人間が私の部下になるのだ。
しかし、人口が増えすぎた。このままでは地球は人間が住めなくなる日がくるだろう。そうなら
ないうちに全人類の50%ほど削減する必要がある。」好田大血「しかし・・・」???「なん
だ?私に逆らう気か?お前はただ私の言う通りに動いていればいいのだ。分かったかね。」
好田大血「・・・はい、分かりました。」
朝日英雄は好田大血が棄権して、すぐに大ニュースを目にする。
「アメリカがパネマに核兵器使用。死者150万人以上。」
英雄「アメリカは一体、何考えているんだ?アメリカらしくない。いくら敵国とはいえ、
軍事衝突は避けていたはずなのに。いきなり核兵器とは。」ロカロ「こわいね。アメリカは
早まったね。今、世界各国の首脳から非難ばかりされているよ。」チシュウ「やはり、やって
しまったか?これから人類史上類を見ない伝染病が流行るだろう。」英雄「伝染病って何の?」
これはダルメシアから入ってきた世界でも極秘の情報なんだがな、そのアメリカが使用した
核兵器、核爆弾には恐ろしい伝染病ウイルスが搭載されているらしいんだ。つまり、細菌兵器だ。
しかも、そのウイルスは人から人にすぐに感染し、殺傷能力が高いらしい。これが本当ならこれ
から数えきれないほどの死者や犠牲者が出るだろう。真っ赤な嘘であってほしいし、そう願って
る。」英雄「ダルメシアって、好田大血の組織だよね。そこの情報をなんでチシュウが手に入れ
られるの?」チシュウ「ダルメシアに私たち、地球プロジェクトのスパイ、情報屋がいるんだ。
貴重な情報を売ってくれる。高額だがな。」
このチシュウの情報は正しかった。アメリカが使用した核兵器には細菌兵器が搭載されていた。
チシュウ「水の石もトモアロウと同様、世界を救うために神が作った伝説の古代道具とされて
いて、エジプトから発掘された2500年前の予言の書「太陽と月」には、水の石は、
人類滅亡の危機を救うと書かれている。私がお前に渡した水の石は35年前に
パトリック・マネランと戦った時に手に入れたものだ。しかし、世界には内緒にしては
いるが。英雄、お前が持っておいたほうがいいと思ってな。英雄「パトリック・マネランって
アメリカの大統領だろ?なんでそんな奴と戦うんだよ?チシュウ「パトリック・マネランが
第3次世界大戦を始めるという噂が入ってな。アメリカの領土を広げるんだと言い出して、
標的がアジアになったんだ。それを止めるべく、説得、またはやむを得ない場合は暗殺も考えて
いたんだが。私はパトリックに敗れそうになったのを仲間のマルタス・ウォーキングに助けられた
んだよ。好田大血はパトリック・マネランの最側近で一番弟子だ。
英雄「好田に上司が?好田の上がいるってことか?好田はオレの兄貴なんだろ?
倒したくなくなったよ。本当は悪じゃないかもしれないし。」チシュウ「最後まで油断させておいて
世界を乗っ取るつもりの可能性もある。パトリック・マネランに操られてる可能性もある。絶対
に好田大血が甘い言葉などを吐いても、油断してはいけない。絶対に!!!」
パネマではアメリカの核爆弾に搭載されていた伝染病を起こす細菌兵器により、放射能や爆風
などの死傷者より、その細菌兵器による死者が相次いだ。死者は徐々に増えていった。
男性が感染した致死率は65%、女性の場合は致死率80%というあまりにも危険なウイルス
だった。150万人だった当初の死者数は一か月後には360万人にまで達した。このアメリカ
の細菌兵器の存在を知っているのは、アメリカ軍の上層部すら知らない超極秘事項だった。
パネマの人たちは放射能の影響で死者が増えていると勘違いしていて、本当は細菌兵器が使われ
たという事実すら知らないでいた。アメリカは細菌兵器を使ったことを全世界に知られたくなか
ったので、徹底的に極秘にしていた。全世界の国もアメリカの核兵器使用を非難したが、それで
も細菌兵器が使われたことはみんな知らない。全世界が。ただ、チシュウや好田大血などしか
知らない。
アメリカVSパネマの戦争から3か月後
好田大血「よし、ようやく完成したぞ!!!」好田大血はひそかに建設していた自分の研究所
で歓声を上げた。
英雄はトップ・オブ・ザ・アースの大会がアメリカとパネマの戦争により延期になり、最悪
中止になるかもしれないことで、いきなりやることがなくなって暇になってしまった。
英雄は1人、公園のベンチで座って感慨にふけっていると、なんと好田大血が姿を現した。
好田大血「よお、弟よ。ちょっと用がある。一緒についてこい。」英雄「お前、決着つける気に
なってくれたのか?」好田大血「全然違う。お前に見せたいものがある。」
黒塗りの高級リムジンに乗せられた英雄は好田の屋敷に向かった。100億はするんじゃないかな。
というくらいの超豪邸だった。好田「アメリカがパネマとの戦争
で核兵器を使ったが、それに搭載されている「ANTウイルス」と呼ばれる超がつくほど危険な
ウイルスがパネマにばらまかれたのは知っているか?」英雄「ああ、チシュウから少し聞いた。」
好田「私はそのANTウイルスの即効性のワクチンを独自に開発したんだ。3年前から私が独自に
建設したウイルス研究所でワクチンの開発を研究していてな。いつかANTウイルスが使われる
ことがあった時のために!!!しかし、ワクチンの大量生産がなかなかできないでいた。大量
生産しているうちに人類は滅んでしまうかもしれないくらいの殺傷能力があるんだ。ANT
ウイルスは。ワクチンをみんなに使うには「水の石」が必要になる。お前が持っていてくれて
助かったよ。見つけた時は驚愕したものだ。この水の石の本当の使い方を知っているか?今から
見せてやる。」英雄「ワクチンを独自で開発しただと?どこまでお前は優秀なんだよ!!!」
好田「褒めるな。照れるだろ?この水の石の本当の使い方は雨を全世界中に長期間降らせること
ができるんだ。どんな雨を降らせるかを選択したりもできる。その素材があればな。ワクチンの
雨をパネマやANTウイルスが広がった地域に集中して降らせれば、ANTウイルスは消滅する
。私のワクチンはANTウイルスを消滅させる力を持っている。これでも世界最高峰の大学で
化学を学び、全米一の成績を残したこともある。このようなことをしたくてな。」英雄「もう
あんたには絶対に敵わないよ。あきらめるよ。有能すぎる。」好田「いや、お前が水の石を
持っていなければ、このワクチン降雨計画は実行できなかった。つくづく、一人では夢や理想は
実現できないということを実感したよ。他人との協力が必要になるんだってな。」好田は
ANTウイルスが蔓延しているパネマ地域、ウイルスが蔓延している可能性がある地域を見極め
大がかりなパソコン機器に水の石を取り付けた。そして、水の石が、水を操る能力者、「トニル
スキー・アラン」に雨を降らせるように指示した。指示を受けたトニルスキー・アランはワクチン
の雨を好田が指示した通り、降らせた。トニルスキー・アラン「レイドロ、やるよ!!!はあ!」
トニルスキーは両手を合わせ、念じた。すると、パネマなどの地域に好田が指示したとおりに
ワクチンの雨が降り注いだ。好田「この水の石は、水を操る能力者に雨を降らせるために本来
使うんだ。まあ、持ってるだけでも多少、水の能力が使えるようになるが、雨までは降らせられ
ない。水を操る能力者であるトニルスキー・アランに指示がいくようになっていたんだ。しかし
、私はトップ・オブ・ザ・アースの大会会場に向かう飛行機内で、エジプトの予言の書「太陽
と月」についての本を読んでいたんだが、やはり予言の書は本物だ。未来を的確に正確に予言し
ている。まるで、初めから計画されていたストーリーのように。この予言の書の神秘さ、謎は
深まるばかりだ。」
ワクチンの雨が降り注ぎ始めて1か月が過ぎた。
地球上からANTウイルスは消滅した。こうして、世界の、人類滅亡の危機は回避された。もし
好田大血がワクチンを開発してなかったら1年後には1億人、2年後には10億人の死者が出て
いただろう。また、英雄が水の石を好田大血に見せていなかったら、ワクチンの雨は降らせられ
ずにいただろう。英雄は水の石をチシュウから授かっただけだが、それでも好田大血が水の石を
使えたのは英雄が水の石を持っていたからであり、2人が人生で初めて協力できた瞬間だった。
トップ・オブ・ザ・アースは延期になっていたが、中止になることはなく、また再開された。
が、優勝候補筆頭の好田大血が棄権したことで大会の熱は下がっていた。結局、朝日英雄が
決勝にまで進み、決勝の「チーター」を破り、優勝した。が、朝日英雄は全然嬉しくなかった。
本当の優勝は「好田大血」だったに違いない。ANTウイルスが全世界に広がる前にその
ウイルスのワクチンを開発し、全世界を救った。その前も風邪を75%治す薬も開発し、
まだ20代なのに何個もノーベル賞を取り、1度ならず2度までも世界を救ってしまった。
朝日英雄は絶対に勝てないとしか思えなかった。自信をなくした。あいつの弟のはずなのに
全然兄貴の好田には及ばない。英雄はとても悔しがった!!!!英雄「ちくしょおーーー!!!」
英雄は思い切り、白いコンクリートの壁を蹴り飛ばした。それは他人の家だった。すると
家主があわてて音を聞いて外に出てきた。家主「君か!!!」英雄「だったらなんだよ?」
ロカロ「まずいよ、謝ろうよ。」英雄「やんのか?」すると、家主
「何かイラついたことでもあったのだろう。私の家に入りなさい。お茶でも飲んでいきなさい。
英雄は我に返った。自分の最低さに怒りがこみ上げた。英雄「俺は、最低だ!!!!うああああああ!!」
家主「落ち着きなさい。君は朝日英雄君だね?トップ・オブ・ザ・アースで優勝したらしいじゃ
ないか?ニュースを見たよ。これから世界のトップとして5年間全世界を指揮していくんだよね。
そんなすごい人とはぜひ話がしてみたいんだが。サインもらってもいいかい?何があっ
たんだ?話を聞かせてくれないか?」
英雄「ああ、実は・・・・・」英雄は家主に洗いざらい今の自分の悔しい気持ちをぶつけた。
家主は好田大血と朝日英雄が霊的兄弟ということに大きく驚いた。英雄「自分は好田に負けて
ばかりで悔しすぎて、八つ当たりしてしまいました。申し訳ございません。」家主「いやいや、
逆に君に会えて嬉しいよ。うちの家の壁を蹴ってくれてよかったよ。」季節は夏の8月になって
いて、20度に設定されたクーラーの効いた家主の家でのんびりとお茶だけでなく、豪華な
日本料理をごちそうになった。英雄はサインを書いてあげた。家主「このサインは一生の家宝
にします。そうだ、このサインのお礼にこのキレイな太陽の石をあげよう。」英雄「太陽の
石か。きれいですね。もらっておきます。」オレンジ色に輝いたきれいな宝石みたいな石を
ポケットにしまい、英雄は家主の家を後にしようとしたら、いきなり家主が「英雄、ちょっと
来い!!!」といい、強く英雄を抱きしめた。家主「がんばるんだぞ!!!応援してるからな。」
英雄は見ず知らずの人に抱きしめられ、少し違和感を覚えた。そして、家主の家を後にした。
家主の家に寄った帰り道、なにやらポケットから色とりどりの光が放たれていた。太陽の石が
発光している。英雄の首にかけていたチシュウからもらったペンダントの月の石も光を発し
だした。英雄「月の石はオレの母親からもらったものだとチシュウは言っていたな。」
英雄「なんだ?まるで太陽の石と月の石が共鳴しているみたいだ。なにが起こるんだ?」
すると英雄は気が付くと、真っ暗な空間に地球のバーチャル映像が流れているところに立って
いた。すると女性の声が大きく空間中を駆け巡った。「ナクサス111よ。これから世界の王
として、たくさんの試練にぶつかるでしょう。。兄であるジョーカー000と協力して地球を
守りなさい。私の名は地球を創造した神「エルキサドル」あなたたちのことは常に見守っていま
す。あなたたちが使命を全うして霊界へと戻ってきた時を楽しみにしています。ああ、早く抱き
しめたい。我が息子たちよ。ああ。」声が止まると、英雄は目を覚ました。英雄「ん?どこだ?
ここは?」
英雄はロカロにより看病されていた。
ロカロ「あっ、英雄が気が付いた。いきなり倒れたからすごい心配したんだよ?太陽の石と
月の石が光りだして、英雄は気を失ったんだよ。道を歩いていた通行人が救急車を呼んでくれ
たんだ。」英雄「ああ、心配させてすまない。」英雄はポケットに違和感を覚えた。ポケット
にはカードが一枚入っていた。「母親の愛」と書かれていた。そういえば、1人暮らしにする
といって母親とは1年まるっきり会ってない。トップ・オブ・ザ・アースを優勝したことを一応
報告しにいこう。寂しがっているだろうからな。トレーニングに集中するために電話番号すら
教えずに出ていったからな。もう1年、まるっきり会ってないし、話もしてない。さすがに
会ってやらないとな。
英雄がお世話になった太陽の石を渡した家主が変装を解いた。それはなんと英雄のお父さんで
ある朝日神父であった。朝日神父「英雄よ、がんばってるな。私は陰でお前を応援しているか
らな。」神父はトップ・オブ・ザ・アースの優勝の新聞記事に載っている英雄の写真を見ながら
涙を流した。成長していく我が子の姿を見るのは嬉しいし、感動していたのだ。
トップ・オブ・ザ・アースという大会は世界で一番注目されている大会であり、
優勝者は世界一これから有名になる。好田大血が棄権したことニュースに世界中がショックを
受けたが、これから実質、朝日英雄という若造が世界の王として全世界の国を指揮する権限が
与えられるので、朝日英雄は時の人となり、世界一の有名人へとなった。朝日英雄は道を歩いて
いるだけでも人だかりができてしまうのでマスクとサングラスで顔を見られないように変装する
形をとっていた。好田大血は注目されたりするのが好きな性格なので一切変装しない。同じ兄弟
でも性格は全然違うものだ。朝日英雄は短気で喧嘩っ早い。好田大血は冷静沈着で気が長い。
朝日英雄が偶然蹴った壁の家の持ち主が実の父である朝日神父だったのは、偶然ではなく、
朝日神父が作り出したバーチャルの仮想現実の中での出来事だった。朝日神父は我が子の様子
を見ようと機会をうかがっていたのである。バーチャル世界に英雄を知らず知らずのうちに
招き入れ、英雄と再会したということだ。なので、英雄が蹴った壁やその家はすべて朝日神父
が作り出したバーチャル世界のものなのだ。ロカロも英雄も全てバーチャルだったとは少しも
気づいてない。これはチシュウたち宇宙人たちの高度な技術によるものでもある。
たとえ離れていようと親子の絆は
強いのだ。。。変装をして英雄に再会した。神父も高度な変装技術を持っている。チシュウとジュリーの
地球プロジェクトの一員として。朝日神父がわざわざ変装して、バーチャル世界を使ってまで
英雄に再会したのは、照れていたという簡単な理由と、気づかれたくなかったのだ。
隠れながら見守っていたいのだ。どんなときも父は子を隠れて気づかれないように
見守っているのだ。親子じゃ話せないことも他人には話せるかもしれないという期待もあった。
英雄がチシュウとトレーニングしていた1年の間、会えなかった英雄の母親、朝日女神。
英雄は1年ぶりに会えると信じていた。
英雄は久しぶりに実家に帰ってきた。が、誰もいない。リビングの机には置き手紙が置いてあり、
それを読んでみた。
英雄へ
「私たち、パパとママは結婚記念日にモノリス諸島に行ってきます。10年は帰ってこない
つもりだから、一人暮らしがんばってね!!!応援してるよ!!!ちなみにママは白いキレイな
ドレスを買ったのよ。必要ないかもしれないけど、わたしのわがままから2度目の結婚式をあげ
ることになったから、やっぱり結婚式と言えばモノリス諸島に決まってるじゃない。あなたが
独り立ちしてくれてママはとても嬉しいわ。おかげでめんどくさい子育てから解放されて自由に
旅ができるのだから。弟の皇帝は16歳なのにエジプトの予言の書が発掘されたところに行き、
まだエジプトにはたくさんの伝説のものが隠されているからって、発掘アルバイトに行ってる
わよ。全く頼もしい限りよ。この手紙を読むころには腐っていると思うけど、あなたの好きな
ママの手作りケチャップソースハンバーグを大きいの2個作って、ラップして置いておくから
あまりに飢えに困っているようなら食べてちょうだい。ただ、腐りすぎていたら腹こわしたり
したら大変だから、残してもママ怒らないわよ?あなたがいない間はとても快適だったわよ~。
特に部屋が汚れなくて済んで掃除する手間がはぶけてね。あなた、ゴミをほったからしにする
天才だものね?何度注意しても治らなくて、ママにゲーム機壊されたりしたわよね?3回も。
それでも治らなかったから、家から追い出したりしたこともあったわよね?でも、すぐにママが
さみしくなって、外に探しに行ったりしたの。結局、どんな子も自分の子だと可愛いのよね。
3日間徹夜して作った私が編んだマフラーを置いておくわね。ピンク色なんてイヤかもしれない
けど、男の子でもピンク使っている人は素敵よ。女性が好きなピンクを使っているからモテる
かもしれないしね。とにかく、愛しているわ。この手紙を読んだら大事に持っておいてね。
10年、イヤ、30年は帰ってこないつもりだから、当分は会えなくなると思うのよ。大好きよ。
英雄。早く抱きしめてキスしたい気持ちを抑えて、私たちは旅に出ます。また会える日を楽しみ
にしているわ。ちなみにしゃべるネコを置いていくから、寂しかったらママだと思って可愛がっ
てあげてちょうだい。じゃあね。チュ!!!」
手紙には赤い口紅のキスマークがついていた。
英雄「なんだこりゃ?????30年旅に出る?バカじゃねえの?あいつら?2人そろってバカ
だな。ネコ?どこにネコなんているんだよ?世話するの大変じゃねえか。」
ネコ「二ャー!!!」英雄「お前か!!!!」英雄はネコを見つけた。ネコ「早く世話しやがれ
?バカもの!!!」英雄「ははは、生意気なネコだな~!!!しかしなんでしゃべれるんだ?」
ロカロ「この子、霊界から来たネコっぽいよ。霊界、つまり死後の世界。そこでは動物もしゃべ
ったりすることが可能な世界なんだ。大気を振動させてしゃべるんだって。」英雄「そうなの?
霊界から?つまり幽霊ネコってことか?ネコ、いや、ニャン吉、今日からお前の名前は
ニャン吉で決まりだ。だっこしてあげるからおいで。」ネコ「ギニャーーーー!!!」ネコは
思い切り英雄の顔を鋭い爪でひっかいた。英雄「痛ってーーーー!」英雄はネコを引き取り、
お世話し、飼うことにした。英雄「なるほど、幽霊だからこのネコは家で何も食べなくても
くたばらなかったんだな。それならつじつまが合うな。!!!」ニャン吉「早く、おいしいごち
そうを用意したまえ。半人前が!!!!」英雄「教育が必要かな?まずはしゃべり方から・・・
まずは50度の炎で拷問にかけて・・・」ニャン吉「ふん、できるもんならやってみろニャン!」
ロカロ「英雄、絶対にやっちゃダメだよ!!!」英雄「アハハハハ、分かってるよ、虐待なんか
オレがするわけないだろ?ただ、あまりに上から目線だから気に食わなかっただけだよ。まあ、
気にしないようにしよう。それより、親父もおふくろもいないなんてショックだよ。逃げられた
ような感覚だ。いきなり一人暮らししたからって10年も30年も旅に出ることねえのにな。寂しい
よ。久しぶりに抱きしめ合いたかった。親父にも。おふくろにも。辛えよ。」ロカロ「寂しさ
をまぎらわせるようにこれから仕事に集中していけばいいよ。世界のトップになったんだしさ。」
サングラスとマスクをつけて変装して朝日英雄は町を歩いていると、デモ隊に出くわすことも
多々あった。デモ隊「このトップ・オブ・ザ・アース大会は不正だ。好田大血が優勝するはず
だった。不正や買収が行われたに違いない。朝日英雄は本当の優勝者じゃない。朝日英雄、
好田大血に優勝をゆずれ!!!このトップ・オブ・ザ・アースをもう一度やり直せ!!!私たち
は断固として認めない!!!やり直せ!!!やり直せ!!!」みたいな声を拡声器を使い、
近所迷惑になりながらデモ行進しているのを見かけて、朝日英雄はいたたまれない気持ちになっ
た。朝日英雄「オレだって、好田大血と対決したかったよ。正々堂々と戦いたかった。なのに
あいつが棄権なんかしなければ。オレだって未だにあの大会は納得してないんだ。あいつらの
言いたい気持ち、痛いほどよくわかる。多分、好田大血が棄権しなかったら、間違いなく優勝し
ていただろう。俺は情けで勝たせてもらったようなものだ。本当に情けない優勝の仕方だ。好田
が棄権なんて。でも、好田が棄権したおかげで、好田はワクチンの開発に成功して、オレが持って
いた水の石を使い、ANTウイルスをワクチンの雨で消滅させて、世界を人類滅亡の危機から救え
た。だから、好田が棄権したことは正しかったんだよな。多分。」ロカロ「今度、また会った時
に戦ってもらえばいいよ。好田大血にどうしても勝ちたいならば。」英雄「勝ちたいに決まって
いる!!!あいつに勝たない限り、真の世界のトップとは言えない。オレは本当の世界の頂点、
世界ナンバーワンの人間になりたいんだ!!!」ニャン吉「なれるわけないニャン。好田は別格
ニャン!!!」英雄「えーい、ニャン吉、口にガムテープ貼ってしゃべれなくするぞ?」ロカロ
「それは意味ないよ?よく見てみな?ニャン吉がしゃべるときに口を開けてないでしょ?口を
開けないで発声ができるんだよ?ニャン吉は。」英雄「えっ、オレの観察不足か?じゃあ、なに
やったってその生意気な口が閉じることはないな。」ニャン吉「ロカロのが頭いいニャンね!」
ロカロ「いや、それほどでも~。」ニャン吉という新しい相棒が増えた英雄は、生意気といいな
がらも、ニャン吉と一緒にいて笑顔が増え、嬉しそうだった。
「私の名前は好田大血。ここにしか吐き出せない本音を書きたいと思う。私は今は経済的にも
能力的にも恵まれた生活をしているが、私はもともとは本当の親がいない。本当の父にも母にも
会ったことがない。私が0歳の赤ちゃんの時に、道路に置手紙と一緒に捨てられていたのを
今の義理の親父が拾ってくれたのだ。その義理の親父はとても人情味あふれていて、優しく、
とても私は愛情をもって育てられた。ただ、私は普通の人とは違うと4歳くらいの時から自分で
気づいていた。闇の能力者だったのだ。妖精「ダクリー」との出会いで一気に変わった。
もともと2歳の頃には小学生の算数を完璧にして、5歳で全日本格闘技選手権で優勝し、早いうち
から「天才!!!」ともてはやされてきた。妖精ダクリーは私の能力を上げるために、特殊な
宇宙人を紹介してくれ、その宇宙人が私を世界最優秀人類3連覇させるくらい私を成長させてくれ
た。そして、私はダクリーから衝撃的なことを聞いた。私はもともとは地球に転生してくる前は
全宇宙で最大の神だったらしいのだ。この全宇宙を創造したらしい。また、朝日英雄という男も
同じ全宇宙最大の神で、これからどんどん世界を変え、有名になるらしい。最近、ANTウイルス
のワクチンを開発し、朝日英雄と協力し、ワクチンの雨を降らせることができ、ウイルス災害は
終わらせることができた。今、世界ではなぜ、ウイルスが収まったのか。消滅したのか。それば
かりニュースになっているよ。「奇跡」と呼ばれているよ。本当は奇跡ではなく、私のおかげな
のに全世界はそれを知らないでいるよ。しかし、あの英雄とは霊的兄弟だったとは。英雄は私の
弟なのだ。私は英雄が月の石を持っていたから、なかばあきらめていたワクチン開発をする理由
になったので、トップ・オブ・ザ・アースを棄権した。ワクチンを開発する時間を作りたくてな。
だが、本当は英雄に一回、トップ・オブ・ザ・アースを優勝させて世界の王様とやらをやら
せてみたかったからなのだ。試してみたかった。我が弟なら、きっと私が棄権しても大会を優勝
してくれると信じていた。英雄がこれからどう世界を変えていくのか・・・英雄の活躍を見て
みたかったのだ。だから、私は棄権した。英雄が世界をもっと良い方向に変えてくれることを
願っているよ。これからが楽しみだ。それより、ANTウイルスをばらまいたあいつだけは絶対に
許すことができない。いつか必ず決着つけてやる。覚えていろ!!!ちなみに世界一好きな
人物は人類史上初めて月を歩いたあの人だ。ファーストマンと呼ばれている。今、一番好きな
俳優は裕次郎だ。また、今、一番好きな言葉は「運命に抵抗!」だ。早口で言うと、「夢見ていこう!」
と聞こえる。それがなんか好きだ。」
朝日英雄は「ワールドキング就任式」に出席するため、東京都の、とある巨大会場に来ていた。
朝日英雄のマネージャーはロカロであり、ロカロが人間の姿に化けて、様々な人と仕事のやりと
りを行っている。ロカロの人間の姿は赤い髪に白い肌に身長185センチのカッコいいハンサム
な男である。豪華な花たちに彩られて、装飾品や記念品の酒や
お菓子屋や焼き肉1年分や賞金100億円などが現金でそのまま置かれているので、30名を
超える警備員がいたり朝日英雄に国からプレゼントされたボディーガード6人も朝日英雄を守るために、
丸く取り囲むように朝日英雄の周りに立ち、騒がしいくてしょうがない中、就任式が行われた。
「ワールドキング就任式」には全世界200か国の首脳たちトップが日本に集結して、この会場に
来ていた。それだけに警備はとても厳重であった。レッドカーペットがたくさんひかれていて、
200人の各国の首脳たちがそれぞれ大統領専用機、首脳専用機、プライベートジェット機など
で日本に来た。この巨大会場の場所は200人の大統領たちや朝日英雄たちなどに選ばれた
全世界に中継で放送するためのテレビ局の人たちなど限られた人しか知らない。テロなどを
防ぐのが主な目的だ。200人の国のトップたちは「新たな世界の王様」を楽しみにはしてなか
った。本当はほとんどの人が世界一優秀と誰もが思っている、世界一の人間であると誰もが
感じている
「好田大血」に世界の王様になってもらいたかったのだ。だから、
険しい表情や納得のいかない表情をしている首脳たちもたくさんいた。英雄はその空気を
敏感に察知した。とてもやるせない気持ちだったが、英雄はこれから自分の手で世界が変わる。
世界を変えることができるチャンスを手にしたので、世界をよりよい最高の世界にしよう!!!
と強く想い、がんばりたい、できるだけ地球の、人の、社会の役に立ちたいとやる気満々だった。
朝日英雄はれっきとした日本人であり、全世界で朝日英雄はテレビでも新聞でもネットでも全て
の情報を総なめにして、世界一有名な人間になっていた。いわゆる時の人になっていた。
特に日本では、好田大血という同じ日本人が世界最優秀人類賞を3連覇したとき
日本は歓喜し、「日本最大の誇り」「日本史上最高の男」といわれた好田大血であったが、
それに負けないくらい、同じ日本人である朝日英雄がトップ・オブ・ザ・アースで優勝して、
「ワールドキング」になるということで、日本では熱狂的なお祭り騒ぎが全国で起こった。
それもそうだ。同じ日本人が、自分の国の人間が世界の王になったら、そりゃ誇りに思い、嬉し
くなるに決まっている。好田大血が棄権したとはいえ、実質「世界の王様」なのだから、朝日
英雄の注目度はずば抜けて高いものになっていた。好田大血は自宅の豪邸のテレビで、ペットの
ダルメシアンである犬「チャンタ」の世話をしながら、「ワールドキング就任式」の中継を
50インチの大画面のテレビでワクワクしながら見ていた。自分の弟が活躍するのが楽しみだし、
嬉しくて仕方ないらしい。好田大血「チャンタ、おいで!!!」思い切りしっぽを振り、
近づいてきたチャンタを抱っこして、飛び切りの笑顔を見せた。好田大血「英雄、見せてもらう
ぞ。これから自分の運命に立ち向かうその姿。」すると、好田の義理の父が姿を現した。
義理の父「大血よ。本当に弟である英雄くんにワールドキングをゆずってあげて後悔しないのか?」
好田大血「ええ、全く後悔しません。彼のほうが地球の平和を強く想っていますし、私は彼を
陰から助けられたらと思っています。それに英雄はまだ修行を初めて1年しか経っていないのに
私の3分の1くらいまで来ていました。以前、トレーニングを見ていたのですが。
最初は期待していませんでしたが、やはり霊的兄弟だけあって、血は争えないみたいです。
それにワクチンの雨を降らせるときに英雄がいなかったら、今頃、どうなっていたか。世界を
救うためには英雄が必要不可欠なんです。」義理の父「そうか・・・お前がそこまで人を気に入
るとはめずらしいな。」好田大血「数年前に私の闇の妖精であるダクリーから自分の正体、英雄
の存在を知らされ、びっくりしました。私にも弟と呼べる家族がいたのかと喜んだものです。
父であるあなたには本当に感謝しています。私も英雄と一緒に地球の危機を救っていくつもり
です・・・ん?父上?」「ドサッ!」いきなり父上が倒れた。好田大血「父上!!!
どうされました?
父上。」好田が義理の父に近づこうとしたが、意識が朦朧とした。好田「うっ、気持ち悪い!!
」好田は床に両手をついて、咳き込む。そして、徐々に意識が遠のいた。好田「お、おま、
おまえは・・・・何故?」この言葉を最後に好田もいきなり気を失ってしまった。
???「よし、連れていけ!!!」好田は何者かにさらわれてしまった。
朝日英雄の「ワールドキング就任式」
朝日英雄「皆さん、これから私が世界のトップとして指揮をしていくことになりますが、
独裁的になるようなことは一切せずに民主主義を基本に政治を執行していきたいと思います。
私はまだ政治の初心者ではございますが、平和を一番に考えていきたいと思っております。
私が世界の王になったからには、なるべく戦争は起きないように、難民問題や環境問題、
気候変動問題など、貧困、飢饉、社会格差など様々な問題に全力で取り組んでいきます。
全世界の国のトップは好田大血ではなく、私が王になったことを認めたくない人もたくさんいる
と思いますが、「おっ、この若者もなかなか好田に負けずにやるじゃないか?」と言われるよう
に努力していきたいと思っております。私、王の権限を正しく正義的に行使し、悪い王にだけは
ならないようにしたいです。残酷な選択を迫られる時がきたとしても、なるべく最善な方向に
進むように世界を指揮していきたいと思います・・・」
英雄なりに考えながらスピーチは5分くらい続いた。
英雄は話していると、ある幼い4歳の少女が乱入してきた。どうやら、ある首脳が連れてきて
しまったらしい。朝日英雄のところに少女は近づいてきた。すると英雄はこう少女に語りかけ
た。英雄「君がどんなに悲しみにくれていようと、私はどんなことをしてでも必ず君を幸せに
してみせるよ。それが、世界の王の精神です。」ワッ!!!と拍手が会場から自然に巻き起こ
った。
就任式が終わった。豪華な食べ物や賞金100億円は全て朝日英雄のものになった。
チシュウやジュリーやソルキーライチが駆け付けた。6人のボディーガードは解散させた。
チシュウ「なかなかよかったぞ。あの少女に言った言葉は君の本心か?」英雄「もちろん!!!
口だけじゃなく実際にこれから行動で示すよ。世界を変えるチャンスを与えられて最高に
やる気満々なんだ。」ジュリー「私がやった以上のことを成し遂げなさい。応援してるわ。」
ロカロ「ジュリーさんが成し遂げたこと?」チシュウ「ここでいう話じゃないが、実はジュリー
は別名、マルタス・ウォーキング。そう、2度目の救世主に似せた名前なんだが、実はジュリー
の前世はあの2度目、西暦1000年頃現れた救世主として有名なマルタ・ウォーニング本人な
んだ。」英雄&ロカロ「えええええええーーーーーーーーー!!!!!」英雄「つまり、ジュリ
ーさん、あんたあのマルタ・ウォーニングだったの?」ジュリー「チシュウ、今、何もこんな
場所で話すことないじゃない。ええそうよ、私はマルタ・ウォーニングだったのよ。前世で
マルタだったわけ。」ロカロ「すごい。そんな歴史的人物と会っていたなんて。最近、驚くこと
ばかりだな。信じられない。」英雄「ジュリーさん、あなたを見直しました!!!」ジュリー
「でもあなたのがすごいのよ。私よりも。だから、上から目線なのね?見直したなんて。」
話で盛り上がっていると、好田大血の闇の妖精である「ダクリー」がいきなり英雄たちの前に
現れた。ダクリー「こんにちは。みなさん。私は闇の妖精、ダクリー。実は大変なことが起き
ました。助けてください。」英雄「闇の妖精だって?どこかで聞いたような。」ダクリー「
あの好田大血の妖精ですよ。大変なんです。好田大血がパトリック・マネランによって連れ去ら
れました。」チシュウ「パトリック・マネランだって?なんで味方で弟子である好田を連れ去る
んだ?何か理由でもあったのか?」ダクリー「実はパネマに核爆弾を落とした時に、その落とし
た核爆弾に搭載されていた殺人ウイルス、ANTウイルスをパネマにばらまいたパトリック・
マネランに好田大血が激怒し、パトリックと縁を切りたいと提案したのです。それから、
パトリックと大血は
連絡すら取りあわず、疎遠な日々が続きましたが、いきなりパトリックが大血の家に侵入し、
大血を倒し、連れ去ったのです。チシュウ「やっぱり、アメリカが、パトリックが殺人ウイルスを
ばら撒いたんだな。やはりそうだったか。ダルメシアからの情報は正しかった!!!」
英雄「何?ちょっと待て!!!あの好田大血だぞ?世界格闘技大会でも優勝し
た、あの最強の好田が負けたのか?パトリック・マネラン?あの有名なアメリカ大統領だろ?
そういえばワールドキング就任式に奴だけ来ていなかったが。」チシュウ「パトリック・マネラ
ン。自分の野望のためなら卑怯なことも平気で実行し、手段を全く選ばない奴だ。奴は毒ガスを
操る能力者だ。また、格闘技も好田大血以上にできる奴だ。いくら好田でも毒ガスを使われた
ら、防ぎようがないかもしれんな。」ダクリー「お願いします。助けにいってもらえませんか?
好田大血がいる場所なら体内に内蔵されているマイクロGPSで分かります。」チシュウ「いや、
断る!!!好田がどうなろうが知ったこっちゃない。ただの仲間割れに付き合うほど暇ではない
。英雄も絶対に助けに行くな。好田より世界の王としての仕事を優先しろ。」英雄「・・・・・
・嫌だね。オレは助けに行く!!!ダクリー、兄貴の場所を教えろ!!!」チシュウ「英雄、
私に逆らうのか?好田は仲間割れしたとはいえ、あのパトリック・マネランに仕えていた一番
弟子なんだぞ?裏でどんな悪いことやっているか知ったもんじゃない。それでも助けに行くのか
?王としての仕事はどうなるんだ?ワクチンの雨を降らせてパネマを救ったとはいえ、
それはパトリックと好田の自作自演かもしれん。好田が世界を救ったみたいに見せかけようとし
て。」英雄「チシュウさん、あんたは兄貴のことがよく分かってない。それにオレたちは兄弟な
んだ。何があっても助けに行く。」チシュウ「好きにしろ。だがお前はもう破門だ。地球プロ
ジェクトは一切、お前には協力しない。」英雄「ご勝手に。」
朝日英雄と好田大血の闇の妖精「ダクリー」は好田大血の元に助けに向かった。
「僕も行く!!!」トップ・オブ・ザ・アース、ベスト4のソルキーライチも一緒に来てくれる
らしい。英雄「で?ダクリー、兄貴は今どこにいるんだ?」ダクリー「今、日本の右端を通過
しています。きっと、パトリックの旅客機で移動しているのでしょう。パトリックは好田おぼ
っちゃまに「アステカ石」を使って、闇の力を封じています。闇の力を使う前に、毒ガスか
なにかで気絶させられてしまったので、パトリックに敗北したのです。私たち妖精は、その
パートナーの能力者の人間に「アステカ石」をはめられると、能力が封印されて、使えなくなっ
てしまうのです。能力者がいて、初めて妖精は能力が使えるようになるのです。私は好田おぼっちゃ
まがすぐにやられてしまったので、私も戦いたかったが、能力を使えずに、無念にもあなたたち
に助けを求めることしかできなかったのです。頼りないのをお許しください。」ソルキーライチ
「とにかく早く俺たちも飛行機で移動しようよ。パトリック・マネランはアメリカ大統領なんだ
からアメリカに多分、向かうよ。まずは、アメリカに行けるようにしよう!!!」朝日英雄
「よし、トップ・オブ・ザ・アース優勝賞金の100億円でジェット機を買おう。なんせ、
あまり時間がないからな。チシュウが貸してくれるわけないし。」ダクリー「好田おぼっちゃ
まの飛行機がありますのでそれで行きましょう。」ニャン吉「操縦はワシに任せろニャン。」
英雄「いや、遠慮しておく・・・」
朝日英雄、ロカロ、ソルキーライチ、ダクリー、ニャン吉の5人を連れて、好田の飛行機に
乗り込んだ。操縦は好田大血の部下、カルチャルが行うことになった。カルチャルは好田とは
別行動をしていたのでなんとかパトリックの手から逃れたのである。カルチャルは料理好きな
好田のために、料理の材料を買い出しに行っていたのだった。カルチャル「申し訳ない。英雄
さんたち。私がついていればもしかしたらなんとかなったかもしれないのに。」朝日英雄「
兄貴を倒すほどの力を持っているんだ。パトリックは。だから、いくら部下のお前がいても多分
、結果は同じだっただろうよ。逆に飛行機を操縦してくれるから助かってるよ。兄貴と一緒に
いたら、一緒に連れ去られていたか、やられていたかもしれないからな。」カルチャル「は!
ありがたきお言葉、朝日英雄様。」5人は飛行機に乗っている間、好田大血の場所を確認しな
がら、戦術などを立てていた。英雄「兄貴、頼むから無事でいろよな・・・・」飛行機には
なんとキャビアテンダントのアゲハとその友達の角田アキコが乗っていた。以前、朝日英雄は
アゲハに会った時に電話番号を交換していたのだ。主に、アゲハには飛行機の管理、お留守番、
雑用を任せている。角田アキコはアゲハが寂しがらないように、一緒にいてあげるだけの存在。
だが、角田アキコはギャラに法外な値段を突き付けてきた。角田アキコ「時給10万ってところ
かな?アゲハはトップ・オブ・ザ・アースのキャビンアテンダント世界大会で優勝した天才CA
だからな。それくらい払えや!!!英雄ども!!!」ダクリー「なんですか?この男女は?
本当はアゲハさんの邪魔にしかならねえんじゃねえの?」ダクリーは険しい表情で角田アキコの
前に来た。すると、角田アキコは20秒くらい見つめられていただけで「グーガー」と寝てしま
った。ダクリーの能力の一つである。アゲハ「ごめんね。一番うるさいやつ、連れてきちゃって
さあ。でも、角田アキコは結構、単細胞に見えるけど、正義感が強くて、正義のためなら命をか
けられる女よ。いないよりはいたほうがいいわ。」ダクリー「本当かね?」
みんなを乗せた好田大血の飛行機はアメリカへと向かっていた。
好田大血の体内に内蔵されていたマイクロGPSは、アメリカのあるお城へと移動し、
落ち着いた。英雄「デカい。デカすぎる。まるで要塞だ。ここにあいつがいるのか?」
ダクリー「それは間違いありません。」
3日前のチシュウと英雄の会話。
英雄「なんで、なんで好田大血をそんなに嫌うんだ?チシュウさん?何か理由でもあるのかい?」
チシュウ「そりゃあるさ。好田大血が丸くなって好青年みたいになったのは5年前くらいから。
それまでの好田大血は本当に悪かった。私も好田とは何度もやりあっている。この私の顔のキズ
は好田からつけられたものなんだ。好田はパトリック・マネランの一番弟子。パトリックに気に
入られた理由は、好田は極悪非道で悪い奴だったからだ。パトリックに似て、卑怯な手段ばか
り使い、たくさんの人を苦しめてきたんだ。ホームレスを半殺しにして、金を奪ったり、夜回り
といって居場所がない少年少女たちに覚せい剤を教えたり、ろくでもないことばかりしていたん
だ。黒いマスクをかぶり、サングラスをして、顔を知られないようにしながらな。しかし、
5年前から何か好田はいきなり変わった。何があったかはまだ知らないが、風邪を劇的に治す
薬を開発して、社会貢献したり、世界最優秀人類賞に出場して3連覇して、有名になって、
ファンクラブを作り、その会費でホームレスに炊き出しを行ったり、サッカー場をつくり、
サッカーチームを作ったり。日本や世界のためになることをたくさんするようになった。なぜ、
そんなに変わったか、理由が知りたいが。今までとても悪かった奴をオレがいきなり許すことな
どできないのだ。」英雄「そうか。昔の兄貴を知らなかったから。そんな過去があったんだ。
でも、それでも・・・」
パトリック・マネランの屋敷
パトリック「大血よ。改心してまた私の弟子にならんか?今なら、裏切ったことは忘れてやる
ことも考えている。お前はとても貴重な存在だ。私が朝日英雄に負けないで世界を操るために
お前の力がとても役に立つ。お前は5年前から変わってきてしまったな。私のやることに不快感
を示し始めた。大人になるにつれの反抗期や自我の目覚めってやつかとほっておいたら、私とは
縁を切るなんて言い出した。しかし、好田。お前はまだ私には及ばない。私のが戦闘能力は上だ。
だから、今、私にこうやって捕まっているのではないのかね?また、私の元に戻ってきてはくれ
ぬか?
好田大血「断る。あなたは最低な人間だ。私は朝日英雄側についた。たとえ、命を取られようと
あなたの思い通りになることはない。私にもプライドがある。殺すなら殺せ。ANTウイルスを
使うなんて正気じゃない。人類増加は90億人を超えたら、少しずつ減っていく予測だ。それな
のに、早まって人類を削減しようとしてウイルスをばらまくなんて。命をなんだと思ってる?
人の命や人生を奪う権利など貴様にはない!朝日英雄側に貴様もつけ。英雄は、我が弟はきっと
世界を救ってくれる。お前と違ってな!!!」
パトリック「教育が必要なようだな。必ずまた私の部下にしてやる。軽く痛めつけないとダメ
みたいだな。おい、鞭をもってこい。」
「パン!」好田大血「グアア!」好田大血は悲鳴を上げた。パトリック「いくら時間がかかって
もいい。好田に従うと言わせろ。それまで、鞭で痛めつづけろ!!!」チョウヌンヌン「はい。
承知しました。」
好田大血はピンチを迎えていた。
「私は好田大血。今、パトリックに逆らい、鞭打ちにあっている。私は今までたくさんの
悪いことをしてきた。正直、義理の父にはいい顔して、裏では顔がバレないようにしながら、
たくさんの極悪非道なことをしてきた。しかし、私の闇の妖精、ダクリーから私の本当の正体、
弟の英雄の存在などを知らされ、私は改心した。自分にはこんな使命があったんだと今までの
行動の償いをしようと必死になった。その結果、今のような実績を作ることができたが。
私は悪の言いなりにはなりたくない。死んでも構わない。正義の男として死んでいきたい。
パトリックはきっと英雄が倒してくれるだろう。やっと私の死に場所が見つかったようだ。
俺は英雄の存在を知らなければ、きっと悪人のまま死んでいただろう。だから、今度は私が
英雄のために生き方の見本を見せる。そして、正義のためにパトリックによって
散っていったみんなに死んで天国に行った時に顔向けできるように、私は・・・絶対に正義を
貫く。正義を捨てない。悪がはびこる世界だけは許せない。たとえ、死んででも、私は正義の
人間のまま人生を終えたい!!!パトリックによって地球は泣いている。私は絶対にパトリック
の思い通りにはさせたくない。私が死ねば、英雄は怒って、その怒りの力でパトリックを倒して
くれるかもしれない。オレの死は無駄にならない。私は地球を幸せにしたい。私は地球を愛して
いるから!!!」
パトリック・マネランの要塞に侵入するために、朝日英雄、ロカロ、ニャン吉、ダクリー、
ソルキーライチ、角田アキコ、アゲハの7人は攻略方法を考えていた。要塞は大きな星型の
形をしていて、パトリック・マネランの紋章そのものの形をしていた。
5人の特殊部隊がマシンガンと電気警棒を持って警備している。英雄たち7人は飛行機を
降り、ソルキーライチが雷をその警備している特殊部隊5人に当てまくり、失神させるという
作戦はうまくいくかと思いきや、絶縁性の警備服を着ていたため、失神しなかった。
ソルキーライチ「くそ、なんで効かないんだ?おかげで警戒されてしまった。どうする?」
するとある一人がこんなことを言いだした。「あたいが身代わりになる!!!」そう、角田
アキコだ。正義のためなら命を投げ出すことすら全くいとわず、500人のヤンキー集団の
部下のトップも務めたことがある喧嘩に自信がある奴だ。英雄「アキコ、大丈夫か?
」角田アキコ「見ててみな。はああああああああ!!!」角田アキコは腕を交差させて念じ
はじめた。すると、警備員たちの足元からつぎつぎと草や葉っぱが出てきて、警備員たち5人を
草などが縛り上げて身動きできなくしてしまった。角田アキコ「へっ、どんなもんだい!!!」
アゲハ「やるじゃない。アキコ。見直したわ。使えない奴だと思っていたのに・・・」角田アキコ
「なんだと?アゲハ?喧嘩売ってんのかよ?あたいだって世界平和のために今まで役に立てる
この時を待っていたんだからよ。」ダクリー「じゃあ、行きましょう。」すると、警備されてい
た大きな鉄の扉があった。むりやりこじ開けるのは絶対に無理だ。カードリーダーがついている。
アゲハ「カードリーダーがあるということは扉を開けるための解除カードが必要みたいね。」
アゲハは警備員たちに聞いてみた。角田アキコの植物の力で動かなくしているため、一方的な
尋問が可能になっていた。アゲハ「あなたたち、痛い目にあいたくなかったらちゃんと答えな
さい。扉はどうやって開けるの?カードキーはどこにあるのかしら?」警備員「
あのカードリーダーは
フェイクだよ。本当は音声認識にになっていて、パトリック様か好田大血様の声紋認証で開く
ようになっているのです。助けてください!!!」警備員2「バカ、本当のことを教えるバカ
がどこにいるんだ?パトリック様にひどい目にあわされるぞ?」警備員「いいさ、おれ、こんな
危険な仕事、辞めたくて仕方なかったんだ。」
アゲハ「それ本当なの?ついてるわ。」
アゲハはいきなり好田大血の声を物まねで出した。アゲハ「この扉を開けろ!!!・・・ダメ
ね。じゃあ、これは?開けゴマ!!!」何回か試行錯誤しているうちに・・・アゲハ「ロック解除!!」
すると、扉の赤い点灯ボタンが緑色になり、ピーッと音がした。「ロック解除しました。ようこ
そ、好田大血様。」英雄「ええええええ?本当に開いた。アゲハさん。あんた、好田のものまね
ができたんだね?すごい本人にしか聞こえなかったよ。ものまね得意なんですか?」角田アキコ
「ああ、アゲハはもともと声優を目指していたからな。どんな声でも出せる発声のプロだ。あた
いもそこだけは認めてるんだよ!キャビンアテンダントにならなければ、今頃、この国のトップ
声優になれていたかもしれねえな。歌ももちろん上手でカラオケでも100点を160曲くらい
出したことがあるんだよ。音程やものまねの質はかなり高けえな!!!」ロカロ「意外だね。
アゲハさんと角田さんが来てくれて本当によかったよ。!!!」
7人はそそくさと要塞の中に侵入していった。
英雄「くそ、広すぎてどこに向かえばいいのか?どういう構造になっているのか?」
ダクリー「それについては心配ありません。私が覚えております。こっちです・・・・」
10分ほど走った後に、ついに好田大血がいると思われる部屋にたどり着いた。
木製の扉だったので、英雄はその扉をキックで蹴破った。英雄「兄貴ーーーーー!!!」
部屋に入ると、好田大血が奥に見えた。鎖かなんかでつながれ、妖精の能力を無効化して使えな
くする「アステカ石」の手錠がかけられている。英雄はボロボロになっている傷だらけの好田
大血を見て、すぐに近寄ろうとすると・・・「近寄るな!!!そいつから離れろ!!!」
その声は好田大血を痛めつけた鞭を持ったパトリックの部下、チョウヌンヌンだった。
英雄「お前が兄貴を・・・なんてひどいことを!!!」好田大血は意識があり、英雄に話かけた
。好田「英雄か?すまん、俺のために来てくれたのだろう?俺がふがいないばかりに。」
英雄「兄貴、今、そいつを倒して助けてやるからな!!!」チョウヌンヌン「お前らはここで
全員・・・アババババ」なんと、アゲハが警備員から奪っておいたマシンガンでチョウヌンヌン
をいきなりハチの巣にした。チョウヌンヌンはあっけなくすぐに動かなくなった。
アゲハ「よくも!!!よくも!!!好田様を拷問にかけたわね!!
!死になさい!」アキコ「もう、そいつはほっておいても死ぬわ。あえてトドメさすこともない
わよ。アゲハ。」アゲハ「だって、ムカつくんだもの。あの好田様をボロボロにしやがって!!
!!!」アゲハは涙を流しながら怒っていた。
英雄は好田に近づき、チョウヌンヌンから奪った鍵でアステカ石と手錠を解除した。
好田はダクリーに抱きしめられた。ダクリー「好田おぼっちゃま。会いたかった!!!」
好田大血「お前が英雄たちの助けを呼んでくれたのか?」ダクリー「そうでございます!!!」
好田大血「ありがとう!!!」角田アキコ「好田、ちょっと来な!!!」角田アキコは好田を
呼んだ。角田アキコ「私の妖精グリーンペルは植物などを操る力があるんだけど、同時に癒しの
力も持っているの。グリーンペル、好田のケガを治してやりなさい。」グリーンペル「はい、
アキコ様。」グリーンペルは好田の体を強く抱きしめた。グリーンペル「失礼します!!!
好田様。」そうすると、好田の傷はみるみる回復して、見えなくなった。好田「ああ、痛んでた
傷が完全に治った。ありがとう。アキコさん。」角田アキコはグッジョブと手で合図した。
グリーンペルはあの天才好田大血の体に触れられて幸せそうな表情を浮かべていた。
好田大血は英雄と再会した。好田「実はマネランはここにはもういない。逃亡した。それより
迷惑かけてすまん。お前に2度も助けられる日が来るとは夢にも思わなかったよ、死ぬ覚悟は
できていたんだがな。パトリックの言いなりになり、世界を不幸にするくらいなら死んだほうが
マシだろ?」英雄「違う!大事なのは生きる覚悟だろ?生き延びて世界に貢献しようとしたほう
が死ぬよりよっぽどカッコいいし、大事だわ。なんでも死ぬのが美徳と思うなよ!!!悲しむや
つがたくさんいることを忘れるなよ。かっこ悪いことしてでも、恥ずかしい思いしてでも生き抜
くほうが大事だ!!!」好田大血「俺が間違っていたようだ。お前に説教される日がくるとは
・・・・痛っつ!!!」英雄「あれ、また傷が出てきたぞ?なんでだ?」角田アキコ「あたいの
傷を癒す能力はあくまで一時的なものだからな?また傷が開いたんだよ。」ダクリー「それじゃ
あ、あまり意味ないじゃないか?なんて役に立たない能力だ。」角田アキコ「すまねえな。でも
少しは回復するのは間違いねえよ。」
好田大血「一応、そいつのために救急車呼んでくれるか?おい、角田アキコさん。その
倒れている奴や治療してやってくれ。」角田アキコ「こいつは敵だろ?なんで治すんだよ!!」
好田大血「チョウヌンヌンはパトリック・マネランに行動操作されているだけなんだ。本当は
とてもいい奴なんだよ。」アゲハ「そうなの?思い切りマシンガンで撃ちまくってしまったけ
ど、死んでないかしら?」好田大血「防弾チョッキ着ているから、少し負傷はしているが、命に
別状はない。撃たれたショックで驚いて気絶しただけだろう。」英雄「パトリックの奴、許せ
ねえーーー!!!必ず吹っ飛ばす!!!」
朝日英雄たちは要塞を抜け出し、本拠地である日本へと帰ってきた。
好田はとある病院に入院し、ケガした体の治療をしてもらっていた。病院では好田が超有名人だけ
あって、見舞客や見舞品が後を絶たずに、限られた人しか出入りが許されずに、たくさんの警備
する人が動員された。手紙1万枚、千羽鶴8000個、見舞客15000人。世界的スーパー
スターだけあって、好田がケガして帰ってきた時は、大ニュースになった。しかし、好田は
パトリック・マネランたちのことは極秘にしておいた。好田がパトリックの一番弟子というのは
世界的に有名だが、パトリックを裏切ったことは世界中が知らなかった。好田は世界に動揺を与
えないために、自らの手でパトリックを葬ると自分に誓っていた。
入院して一週間後、英雄が大きな花束を持って、見舞いに訪れた。これもすぐに大ニュースに
なった。英雄「よっ、元気か?兄貴?」好田「ずいぶん、たくさんの色とりどりの花だな。その
花はナオスの花じゃないか。ショルンという国にしか咲かない特産品だよな。まさか、私のため
にわざわざショルンまでいって用意してくれたのか?」英雄「ナオスを治すにかけてな。早く
よくなってほしいからな。」好田「ナオスは今の時期は咲いてないんだぞ?それに貴重でとても
入手困難な花だ。これを用意するのは大変だったはずだ。」」英雄「6日間、探し回ったよ。で
も、兄貴のために、どうしても用意してあげたくて・・・。昨日ギリギリ手に入れられたんだ。
どこの店も売ってない、売らないって言いはって大変だったぞ。」好田「ありがとう・・・・」
好田は静かに涙を流しながら、弟の思いやりに感動せずにはいられなかった。
「英雄は世界の王としての仕事を本格的に進めることになる。相変わらず所在不明なパトリック
のことは一旦、忘れて、ワールドキングとして様々な仕事を開始した。」
世界の法案、法律、決まり事、ルールなどを定めるとき、英雄というキング一人の独断ではなく
全世界のトップの首脳たちとの票選挙により決定されるのが基本だ。英雄に50票、200か国
の国の首脳ひとりひとりに1票ずつ。全体票は250票。何か法案を通すとき、みんなの意見を
聞き、賛成か反対か、票を投票させるようにする。全体250票のうち、賛成が過半数の125票を
超えれば、その法案は可決されて、全世界に流布される。逆に反対が125票を超えたら、その
法案は保留になる。みたいな感じの政治方法を英雄が考え出し、その
やり方をすることにした。いかに世界の王様といえど、自分勝手な法律を作り、独裁者になるの
を防ぐために、全世界の国々のトップにも選挙権を与え、意見を聞くという形にしたのだ。あく
まで民主主義、全世界がよりよい方向に進むのが英雄の願いであった。
英雄は仲が悪くなったチシュウには相談できないので、ジュリーに相談した。
英雄「ジュリーさん。すごい大胆な考えなんですけど、自分なりに考えたことがあって・・・。
実は、地球を良くするには他の星の文明の力を借りるしかないと思ったのですが。自分たちの、
人類たちだけの力じゃ、もう地球は修復できないくらい環境破壊などが進んでしまっています。
ジュリーさんたち宇宙人は他の星に宇宙船で行って、他の星の宇宙人たちの力を借りることって
できないでしょうか?」ジュリー「つまり、自分たちじゃ何もできないから宇宙人たちの力を
借りるってわけね。」英雄「ダメですか?ジュリーさん。地球を救うには助けてもらうことも
必要になってきます。嫌でも。そういう手段はダメですかね?」ジュリー「まずは、自分たちで
できるかぎりのことをしてからそういうことは言いなさい。まだ、人類は努力できるところが
たくさんあるのに全然そういうのをしてないで、甘いわよ。できることをやり尽くしたら、また
相談してちょうだい。あなたのお手並み拝見ってことで、あなたのやり方を見ているから。」
英雄は結局、宇宙人たちの協力は期待できないことが分かった。それより、自分たちにできるこ
とを全てやってからじゃないと話にならないということだ。どうしよう。何から始めればいい?
英雄はずっと考えていた。
結局、一週間経っても全く大したアイデアが思い浮かばずに、英雄は自信を失いまくっていた。
英雄「ダメだ。何から始めたらいいか分からない。私は政治のプロじゃないし。今まで素人だっ
たのがトップ・オブ・ザ・アースを優勝してから・・・・いきなりワールドキングになっただけ
なんだ。深く考えてはますますアイデアが思いつかない。」
英雄は1人で夕食を食べるために、行きつけのステーキ屋さんに
出かけると、なんとチシュウを偶然見かけた。英雄「チシュウさん!!!」」
チシュウ「なんだ?馴れ馴れしいな。地球プロジェクトから破門されたからもう面倒見てやらん
ぞ?何の用だ?」英雄は好田大血を助けたことをチシュウに話した。チシュウ「それに関しては
すでに知っている。ジュリーから聞いた。好田とパトリックの仲間割れだろう。放っておけば
よかったかもしれん。」英雄は一瞬、反論したくなったが、自分のプライドより地球のためと
思い、チシュウに土下座してお願いした。英雄「お願いします。チシュウさん。助けてください。
やはり、あなたがいないと私は何もできないひよっこなんです。ワールドキングになってから
結局、何していいか分からなくて焦っています。何もしないキングと世間から言われているよう
な感覚です。助けてください。お願いします。」チシュウ「それでは、好田とは縁を切れ。そう
すれば助けてやる!!!」英雄は兄貴である好田と縁を切れと言われ、戸惑った。しかし、
地球をこれからキングとして改革していくにはチシュウの、宇宙人たちの力が必要不可欠。
どうしよう。一瞬、迷ったが、英雄は・・・「分かりました。好田とは会わないようにします。」
チシュウ「それでいい。好田と会うと、お前に様々な危険が及ぶだろうからな。ついてこい。」
チシュウは英雄を宇宙人たちが使う特殊な宇宙船に乗せた。チシュウ「世界の王としてまず、
貧困を無くすということをしてみたらいい。地球にはない超高度な技術を持った惑星である
「サトシエンサコリャー」にこれから行く。地球から30万光年離れた惑星だ。
その惑星から地球に使えそうな技術を借り、輸入させても
らうのだ。私はサトシエンサコリャーのトップと知り合いだ。例えば、そこにはワープ装置と
言われるものがある。物を一瞬で瞬間移動させられる。どんな遠い距離でも光速でな。それを
使ったりして、アフリカなどの貧困に困り、食糧が無く、餓死している人間たちのために食料を
送るということをしてみたりとか考えていたんだが。超巨大なワープ装置などを使ったり、
ワープ装置を大量生産してもらい、地球に持ってきて、食糧を世界一捨てている国である日本に
食べない余った食料を全てアフリカに送れるようにワープ装置を用意させて、アフリカに食糧を
送る。そうすることで、アフリカの食糧不足で困っている人達を助けることができる。
また、超巨大な二酸化炭素を酸素に変える機械により、地球温暖化を防いだりとか、いろいろと
地球のために役に立つ道具があったりするんだ。地球では、混乱を防ぐために、英雄など人間が
発明したことにして、どんどん利用していくということを考えているんだが。」英雄「ワープ
装置。考えてもみませんでした。私が考えていたのは核兵器を全世界から無くす、ということ
くらいで。または、深刻な水不足を解決するために海水を飲み水に変える技術の開発とかそんな
ことしか思い浮かばないです。アフリカの食糧危機問題や餓死している人たちについてはどう
救えばいいか、ずっと方法が思いつかなかったんですが。すでにある慈善団体などに寄付したり
することはできますが、現在、地球上にある慈善団体の力だけじゃ全然足らないし。全てを救う
ことは不可能だし。もともと。どうしようか悩んでいたんです。やはり、他の超高度文明の星の
宇宙人たちの力を借りるしかないなと思いました。それが一番手っ取り早い。もう、人類はそろ
そろ自分たち以外の文明の存在、宇宙人の存在を認めるべきだと思いました。」英雄たちは
チシュウのプライベートジェット機で惑星「サトシエンサコリャー」に行くことになった。
チシュウのプライベートジェット機は宇宙船でもあるのだ。宇宙空間をそのまま旅することが
できる。今、宇宙空間を移動中である。英雄は窓から映る地球の姿に身震いした。英雄「キレイ
だ。これがあの地球。本当に青い。写真ならいくらでも見たことがあるけど、実際に実物をこう
やって見てみると、全然感動が違う。なんだろう。この、壮大な感動は。」チシュウ「後で月
を通るから、それも見ておきなさい。人類は月旅行を本気で計画し、できるまでになってきてい
るが、費用が高額だし、限られた金持ちしか人類の技術では行けないし、まだ実用化まで数十年
かかるだろう。貴重な体験ができてよかったな。英雄!!!」英雄「はい、不思議な感覚です。
これが私たちの故郷であり、愛すべき星、地球なんですね。言葉では全く表現できない深い
雰囲気を味わっています。この神秘さ、不思議さ。今まで体験したことがないです。別格の感動
を今、味わっています。」チシュウ「ワープ技術により、5分で行くこともできるが、しばらく
宇宙空間の旅を楽しむために、3時間くらいしてから、ワープしよう。それまで、宇宙空間での
旅を楽しみなさい。様々な星たちが光輝いていてキレイだぞ?」英雄はずっと言葉を失ったよう
に窓を覗いていた。英雄「最高すぎる!!!」
ワープしてチシュウ行きつけの惑星「サトシエンサコリャー」に着いた。