「同じクラスになるといいね」


亜依ちゃんはふいにそんなことを言った。


「そうだな。でも亜依ちゃんと同じクラスだったら俺とは同じクラスにならなくない?」


「それはしょうがないよ。智流だけクラス違うし。
それに佑希も亜依と同じクラスの方が嬉しいと思うしな」


崇はニヤッと楽しそうに笑った。


クソ。崇のあの笑いムカつく。
でも、確かに佑希は亜依ちゃんと一緒のクラスになった方が嬉しいだろうな。


だからって俺だって佑希と喋りたいし…


俺が一人で葛藤してると、



「そのまま歩いてると壁にぶつかるよ」


そんな声が聞こえて目の前を見ると壁があった。


壁にぶつかりそうになった俺を見て崇達はクスクス笑っていた。


「あっぶねぇ。…お前ら気づいてるなら教えろよ!」


崇達に叫びながら後ろを振り向くとそこには眼鏡をかけた髪が長い女の子がいた。