「くまさんは、おねえさんがすきじゃないの?」

「好きだ」

「だいすきなら、くっつかなくちゃだめよ。くっついているとね、そこからきもちがつたわるの。ほら、わたしをみて? ジョージおじさまがだいすきだから、あえるときはいつも、こうやってひざのうえにのせてもらうのよ」

(はぁぁぁぁぁ⁉︎ なにを言っているんだ、このお嬢さんは!)

 慌てふためくエディの隣で、ロキースの低い声が「なるほど」と呟く。

(な、なにが、なるほど⁈)

 ギギギ、と壊れたおもちゃのようにロキースを見たエディは、「ひぐっ」と息を詰まらせた。

(な、ななななな、なん、なんって顔しているんだよぉぉぉ)

 エディの心の声が(ども)る。