(やっぱり、元獣人が偉い地位を貰えるっていうのは本当なんだなぁ。やったね、リディア。きみはこれで将来安泰だ)

 自分のことを棚に上げて、エディは幼馴染の未来を祝福した。

 一人訳知り顔で頷くエディと、その隣で彼女を見つめてばっかりいるロキースを、ニューシャは不思議そうな顔で見つめる。

 コテンと首を傾げる姿は非常に愛らしい。顔はわりと平凡なのに、どこか小悪魔っぽい色香が漂っているようなないような。

「ねぇ、どうしてくまさんは、おとなりのおねえさんをおひざにのせていないの? おとうさまは、いつもおかあさまをのせているのに」

「へっ⁉︎」

 ニューシャの言葉に、エディの口から変な声が漏れた。