小声でそういう奈美に、たった今戻ってきた進藤を視界の端で捉えながら今度ちゃんと説明するから今は勘弁して…と拝む真似をすると、
「…うん、わかった、今は深く突っ込まない!その代わり今度ちゃんと聞かせてね」
にっと笑ってあっさり引き下がってくれる。奈美はこういう所が優しい。私が話したがらないことは無理には聞き出さない。
…ありがと、そう呟いた所で営業部、総務部それぞれのミーティング始めるぞーと声が掛かった。
ーーーー
部長に頼まれた資料の修正はお昼前には終わった。保存したUSBを部長に渡しに行く。部長は午後から取引先と数件の打ち合わせ、明日から1泊2日の名古屋出張というスケジュールだ。
「部長、頼まれていた資料の修正終わりました。確認をお願いします」
パソコンに向かっていた部長が顔を上げる。
「…ああ、ありがとう」
にこりともしない。目も合わない。最近部長と距離が近づき過ぎていたせいで、部長の対応がすごく素っ気なく感じしまう。
「…万が一何か不備があれば教えて下さい」
それだけ言って部長の席から離れた。
自分のデスクに戻ると奈美が、
「明日の広岡部長の出張、同行するの本条さんなんだって」
そう耳打ちしてきた。
「…うん、わかった、今は深く突っ込まない!その代わり今度ちゃんと聞かせてね」
にっと笑ってあっさり引き下がってくれる。奈美はこういう所が優しい。私が話したがらないことは無理には聞き出さない。
…ありがと、そう呟いた所で営業部、総務部それぞれのミーティング始めるぞーと声が掛かった。
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部長に頼まれた資料の修正はお昼前には終わった。保存したUSBを部長に渡しに行く。部長は午後から取引先と数件の打ち合わせ、明日から1泊2日の名古屋出張というスケジュールだ。
「部長、頼まれていた資料の修正終わりました。確認をお願いします」
パソコンに向かっていた部長が顔を上げる。
「…ああ、ありがとう」
にこりともしない。目も合わない。最近部長と距離が近づき過ぎていたせいで、部長の対応がすごく素っ気なく感じしまう。
「…万が一何か不備があれば教えて下さい」
それだけ言って部長の席から離れた。
自分のデスクに戻ると奈美が、
「明日の広岡部長の出張、同行するの本条さんなんだって」
そう耳打ちしてきた。