ー姉と創太がやってきて、創太は部長…蒼介さんを見つけるや否や、「あー!ぶちょーさんだー!」と大喜び。姉は蒼介さんがいることにびっくりして、あわあわしながら私と蒼介さんの顔を交互に見ていた。

蒼介さんは今日1日東と創太くんをお借りしてもいいですか?と姉に許可を取り、姉には久しぶりに1日ゆっくり過ごしてもらうことにした。

姉が帰った後、蒼介さんが創太に「今日はメイちゃんと創太くんと俺で遊園地に行こうと思うんだけど、どうかな?」と問えば、「遊園地⁉︎わーい!やったー!」と大はしゃぎの創太。

創太にも3択で選ばせるはずだったけど、私が遊園地に行きたがったから創太にはもう決定事項として話してくれたんだろう。

「俺の車で行くから、1回俺のマンションの地下駐車場まで歩いて行くよ」

そうして支度を整えて蒼介さんの車へ向かい、創太は助手席に用意されていたジュニアシートに座らせてもらい、私は後部座席に乗り込んだ。
姪っ子さんを乗せることもあるからジュニアシートが常備されているらしい。
蒼介さんの車は、車に詳しくない私でも知っている国産の高級車種だった。

部長に車通勤はしていないのかと問うと、その日の気分やスケジュールによって車か徒歩か決めているそうだ。車ばかり乗っていると身体も鈍るからな、そう言って笑った。

「しゅっぱーつしんこーう!」

創太の言葉を合図に車が静かに発進した。
そして聞き覚えのある童謡が流れてくる。

「あー!僕これ知ってるよ!パンダ ウサギ
コアラ〜」

創太が歌い出す。

「姪っ子用のCD、創太くんも好きそうで良かった」