3択…?なんだか楽しそうな響きにちょっとワクワクしている自分がいる。
ついさっきまでキャンセルしようと思っていたのに、部長の策略にまんまとハマっている気がしてならない…

「東は遊園地、動物園、アスレチックのある大きな公園、どれがいい?」

…遊園地…⁉︎遊園地なんてもう何年も行っていない。遊園地という単語に年甲斐もなくテンションが上がる。

「ぶっ、部長!遊園地…!遊園地行きたいです!」

私の剣幕に部長が目を見張り、次の瞬間ぶっと吹き出して堪えきれず肩を震わせて笑い出す。

「アッハハ!東、なに、そんなに遊園地行きたかったの?」

部長がそんなに大笑いするなんて。っていうか、そんなに笑わなくても…遊園地で目を輝かせてしまった自分が急に恥ずかしくなる。

「…部長、笑いすぎです…」

部長に出す麦茶を片手にソファーに近づきながら、恥ずかしくて真っ赤な顔で何とか抗議すれば、

「創太くん仕様のデートプランだったんだけどまさか東がそんなに食いついてくれるとは、遊園地を候補に入れておいてよかったな」

少し落ち着きを取り戻した部長にそう優しく微笑まれた。そして次の瞬間、麦茶を持っていない方の手をくいっと引き寄せられてふわっ、とソファーに座っている部長に抱きしめられる。