琉生に見捨てられたのかと思った。



こんなクズより琉生の方が何万倍もかっこいいもん!



「琉生…」



「ん、なに」



「…助けてくれてありがと」



「どーいたしまして」



絡まれたときは本当に怖かった。



こんな水着着せた飛鳥が悪いんだよ!



…って言っても、水着持ってきてないあたしが偉そうに言える立場でもないけど。



「茗花」



「ぁい?」



ボーッとしながら返事をすると、顔に吹っ掛けられた大きな布。



「それ、着とけ」



その布切れを広げてみると さっきまで琉生が着ていたTシャツ。