「高杉っ!!!」



あたしが止めなきゃ、高杉は―――…



「もういい、殴らないでっ…」



あたしがそう懇願すると、高杉は黙ってロープをほどいてくれた。



そして胸ポケットから携帯を取り出すと、誰かに電話を掛けている。



まぁ 大体の予想は付くけど…



何度か言葉を交わすと、電話を切った高杉が あたしを工場の外に連れ出してくれた。