「飛鳥に…もう、孤独を味わってほしくないんです。

飛鳥の両親は、飛鳥がまだ小さい時…仕事優先だったんです」



「え…でも今普通に旦那様も奥様もいらっしゃいますよ?」



「…飛鳥の家が大きいのは、昔仕事に打ち込んでいた両親のお陰なんです。

…でも飛鳥はそれを、"自分がイラナイ子だから"と思ったみたいで」



だからあの日の夜…



飛鳥は地平線の彼方を見つめ、海に入ったんだ。



ああ見えて飛鳥は、寂しがり屋で…皆を貶すことで、本当の自分を保てたんだと思う。