先生も、教師って職業柄、みんなに優しいんだけど、私のやきもち焼きを知ってくれているから、いろいろと努力してくれてる。



きっとね、今でも学校ではモテモテなんだ。



でも、先生は『もう俺のピークは過ぎた』とか言っちゃって。



私を安心させてくれようとする。




卒業してからは、いろんな行事に私を呼んでくれたり、学校でも堂々と結婚を決めた彼女がいると話してくれている。




そんな気遣いが本当に嬉しいんだ。




「翼先生来たよ!」



美穂の大声に、桃子は驚いたように鞄を振り回し、席についた。


桃子の憧れの先生、新谷翼先生。



最初に桃子と仲良くなったのも、先生を好きだという話題からだった。



教師に恋する子って本当に多くて、女子が数人集まれば、1人は必ず、先生に恋した過去があったりする。



そばにいて、いつでも助けてくれる存在だもんね。