「一緒に踊りましょう?一人より二人で踊った方が楽しいわ」

クラウディアは創の手をそっと掴む。創は「僕、クラウディアみたいに上手に踊れないよ」と言ったが、「楽しめたらいいのよ」とクラウディアは返す。

アトリエで二人は手を取り合って踊る。クラウディアは、このシーンがまるで王子様とお姫様が華やかな舞踏会で踊っているように感じた。ロマンチックで美しい夜に、心がピンクに染まっていく。

「どうしよう……。クラウディアの美しさを表せられるか、心配になってきた」

創がポツリと呟く。創はいつだってこうだ。上手に描けるかどうか心配し、何枚も描き直す。

「馬鹿ね」

クラウディアはそう言い、創の頬を包んでキスをした。唇をただ重ねることはなく、深く舌を絡ませ合う。ダンスの足は止まり、二人は抱き締め合っていた。

「あなたの描く絵、あたしはすごく好きなの。あなたが持つ筆で描く絵に夢中なの」

だから、もう少し胸を張りなさい。クラウディアが言い終わると創は微笑み、「ありがとう」とキスをもう一度される。