2人で手を重ね、
「母さん。ごめんなさい」
白蓮も涙ぐんだ。

大きな瞳から涙がこぼれる。
パサッ。っと、音がしそうなくらい長い睫毛もまた真っ白。
同じ人間とは思えない。

「そんなに見られたら恥ずかしい」
白蓮が下を向く。

「ごめんなさい」
私は、気分を悪くさせてしまったことを謝った。

私も、彼女ほどではないけれど色素が薄い。
そのせいで、小さい頃から好奇の目で見られてきた。
保守的な人たちには私は異質に見えたようで、さげすむような視線を向けられたことも1度や2度ではない。
中には母様の浮気を疑う者までいた。
私だって、苦しんできた。
でも、それは白蓮の比ではない。
白蓮と私ではあまりにも違う。
色白なんてものではなく、真っ白でむしろ透明に近い。
なんて、神秘的なんだろう。