「雫ちゃん、本当にごめんね。うちに泊まってもらえば良かったんだけど…」


「まさか、新婚さんのお家に押しかけるなんてできませんよ」


「止めてよ、本当に。新婚だなんて恥ずかしいからさ」


あんこさんが頬を赤らめる。


「気にしないで下さい。私達は近くのホテルを取ってますから」


祐誠さんが言った。


「すみません。本当に…こちらが招待しておいて…」


「いえ。こんなに美味しいパンをいただいてるんですから。あんこさんのパン、久しぶりに美味しいです。な、正孝」


「うん、最高だよ。本当に美味しい。あんこさんのパンが1番」


笑顔いっぱいの正孝。


「まあ、祐誠さんと正孝君みたいなイケメンさん2人に言われたら嬉しいわぁ~本当はお母さんのパンが1番でしょうに。めちゃくちゃ可愛い子だね~」


あんこさんは、正孝の頭を撫でてくれた。


「相変わらずイケメン好きだな、あんこさんは」


「東堂社長!」