「こんにわーっす」
俺が挨拶をすると
ギロっと睨みつける高校生くらいの集団15人が一斉にこっちを向く
「あ、あの、また石橋のやつらとやるんすか?」
俺は1人の先輩に問いかける
ここはいわゆる暴走族という集団になる
名前は『松山悪隊』
俺は兄貴が居なくなってから退屈しのぎにここに入ったが
想像以上にやばかった
この暴走族に入ったやつはほぼ毎日違う暴走族に喧嘩を売り
バイクで威嚇し警察からも逃げまくる
そのおかげで人目につかないところでゴチャマンという複数人で喧嘩をする戦みたいなことが毎回行われているのだった
こんな危ないことする予定じゃなかった
下手すれば警察にだって捕まる可能性がある
そんな中でこのチームを辞めると言ったらどうなるだろうか?
ぼこぼこにされるだろうな
こえーよ!毎日ビクビクしてるぞ俺!
「石橋との戦いはやらないやつは殺す」
「はは!そうすよね!!ははは!!」
俺は怖い先輩にビビりながらゴミのような毎日を過ごしていた
なんて窮屈な日々なんだろ
毎日喧嘩して顔に痣を作っている
まあ親には暴走族に入ってることは言ってないんだけどな
格闘家の友達がいてそいつに稽古してもらってるって嘘を付いている
我ながら天才的な嘘で自分に惚れている