「俺がいる」
「……連さん!」
「初子の中にいる小学生の初子に伝えてくれ。もう大丈夫だと、ひとりで頑張らなくていいと」

初子が俺にすがりつき、大きな声で泣き出した。こんな初子を見たことがなかった。俺は愛しい妻を崩れ落ちないように支える。

「幸せにするよ、初子。なんの不安もない幸福な人生を俺が保証する。絶対だ」

俺の誓いに初子が肩を震わせた。