ふわふわと、宙に浮いているような感覚がした。上も下もわからない。黒く塗りつぶされた空間に、自分が本当に存在しているかどうか、体の境界も曖昧になる。遠い出来事のように、知らない情景が意識に浮かんでは消えた。
光の方が僅かに強く、均衡のとれた世界。
ただ無意識に、その性質に従って繰り返されてきた勢力争い。
闇の神は、すべてを等しく呑み込むだけで……悪というわけでは、ないのだ。
やがてヒトが生まれ──突然の感情の奔流に胸をかきむしりたい衝動にかられる。生まれてしまったその激情を持て余している。でもそのすべては、悪いものじゃない。
孤独、焦り、苛立ち──一番強く感じるのは、憧憬、だろうか。
もしかして、闇の神は……
光の方が僅かに強く、均衡のとれた世界。
ただ無意識に、その性質に従って繰り返されてきた勢力争い。
闇の神は、すべてを等しく呑み込むだけで……悪というわけでは、ないのだ。
やがてヒトが生まれ──突然の感情の奔流に胸をかきむしりたい衝動にかられる。生まれてしまったその激情を持て余している。でもそのすべては、悪いものじゃない。
孤独、焦り、苛立ち──一番強く感じるのは、憧憬、だろうか。
もしかして、闇の神は……