「き、らくん…」



寒そうな格好で立ち尽くしていた彼女を温めてあげたくて、強く手を引いた。



「わっ」



無言のまま、俺は乱暴に莉桜を家の中に引っ張る。



そのまま、玄関のドアはバタンと閉まった。



「輝羅くん、ごめん…私、別れたくない。輝羅くんが好きだから。ずっと好きだったのに、こんなに短い期間で終わらせたくないよ…」



そんな上目遣い、反則だろ。



なにも言わずに、俺は莉桜の唇を奪う。



「痛…っ」



すこし目を開けてみると、莉桜の唇から血が流れていた。



やっぱり、彼女はエロい。



我慢できねぇんだよ。



「なんで…?なんでそんなことすんの…?」



彼女の目には、涙が溜まっていた。