また、少し間があいた。

それから、その間を埋めようと
私は、なんとなく

《手…冷たいね…》と
思っていたことを呟いた。

カレは、焦って

“ご、ごめんなさい…”

と少し、戸惑いながら、
握っていた私の手を離した。


そして、
また少し、間があいて

私から、

立ち話もなんだから…と、
近くのファミレスへと誘った。

カレは、神妙な面持ちで
うつ向きながら、コクりと頷いた。

そして、なぜか

1メートルほどの距離を取られ
私の後ろを着いて来る形で、一緒に
ファミレスへと歩き出した。

お互い何も話さず、
ただただ、歩き続ける。

(カレは、何を思って私を…)

私の疑問は晴れぬまま、黙々と
歩き続ける。

ーーーー


ファミレスに付き、
後ろを振り返ると、彼が私を
見つめていた。

《横…来てもらっていい?》

私は震えながら、大きめの声で
カレに、問いかけた。

今度は、私を見つめ、コクりと頷き、
私の横へと小走りで近づいてきた。

そして、隣に並んだ。

私は、さっきまで感じなかった
身長の差に、少し驚いた。

(こうしてみると、大きいな、この人…)


そうおもった瞬間、なぜか
急に男の人を感じて
ドキッとしている自分がいた。