私の唇に、あたたかくて柔らかいものが触れた。
そして彼は1度その唇を離し、私にまるで悪だくみを考えている少年のように微笑んだ。
心臓が止まるかと思った。
「えっなに?笑笑」
どうしたらいいのかわからず、今のことなんて気にしてないという方向にもっていこうと、笑ってごまかした。
しかし、
「んー?」と言いながら
彼はまだ私の肩を離さず、私の目をじっと見てくる。
なんてきれいな目なのだろうと思った。
薄い茶色で少し金色が入った、透き通るような、きらきら輝いているような目だ。
そして彼は、また私の唇に唇を押し付けてくる。