だから海斗くんは琴ちゃんと遊んであげたんだね

「頼れって(笑)」

「私、考えすぎなんだね、また海斗くんに助けられちゃった(笑)」

「子供はすぐ忘れるさ(笑)」

「私でも忘れるからね(笑)」

「んじゃあ、帰るな」

「うん、ありがとう」

海斗くんはリビングの2人に声をかけて帰って行った



次の日

部活が終わって駅で待ってると海斗くんから連絡が入る

昨日遅く帰ってきた父親に行ってきますと告げて家を出た

駅まで自転車で行き、自転車置き場からは海斗くんと……
永井さんの姿があった

大丈夫よねとドキドキしながら近づく

「海斗くん」

「菜々美!」

「こんにちは、永井さん」

「こんにちは、私も偶然友達と待ち合わせだったの」

「そうなんだ、行く?海斗くん」

「おう」

菜々美と海斗は駅のホームに入っていった

打ち上げ場所の最寄り駅で下りた2人は映画を見に行った

菜々美のリクエストだった

「面白かったー(笑)」

「あと、2時間くらい時間あるけど、どうする?」

「私は見たかった映画が見れたから海斗くんの行きたい所へ行ってもいいよ」

「俺のかー」

海斗は暫く考えた

「ゲーセンにはよく行くかな、でも金使うしな」

「ゲーセンてそんなにお金使うの?」

「使うな(笑)何かさ、俺、優柔不断じゃないけど、何気に初デートじゃね?

菜々美を変なとこ連れて行けないとか考えちゃうんだけど……」

「変なとこって……どんなとこかわかんないよ」

「いや、俺もわかんないけど」

「カフェで時間潰す?聞きたいこともあるし」

「聞きたいこと?いいけど……」

2人は近くのカフェに入った