「えっ!?聞いてないよ」

菜々美は海斗の方を向く

「指輪の交換です」

海斗の手には指輪があった

菜々美の薬指にはめる

「よし、ぴったり」

小さな声で言った

「俺にも……」

菜々美は訳もわからず海斗に指輪をはめる

そして亮太から1枚の紙を受け取った

「ウソ!」

婚姻届と書かれてあった

すでに海斗の名前も住所も書いてある

「本当…そして」

亮太からもう1枚紙を受け取る

「クラスメイト全員の結婚証明書」

海斗は広げて菜々美に見せ、クラスメイトのみんなにも頭の上に上げてアピールした

「いつの間に?」

「受付の時に(笑)」

「先生、お願いします」

「関口先生……」

菜々美はまだ会っていなかった


「先生が代表で証人にならせてもらうよ」

先生の名前が最後に書かれた

「ほら、みんな書いたぞー、写真撮れ」


先生は紙を前にだしてみんなに見せた

拍手とシャッター音がする

マイクが海斗に渡された


「本日はみなさんお集まりいただきありがとうございます

クラス会はもちろん菜々美に内緒で人前式を計画してました

付き合って4年がすぎました
まだ学生の2人ですが生活スタイルは変えず籍だけ入れたいと俺が勝手に思いこの人前式と言う形をとらせていただきました

これからも2人を支えてくださいそして…
幸せになる事を3年間一緒に過ごした仲間に誓います
そして、菜々美……」

菜々美と向かい合った