「感心な子だ、海斗が母さんにそれだけ話してるんだからよっぽど気に入ってるんだろうな

ほら、中学の時はママ友から聞いたって母さん怒ってたじゃないか」


「だって……あの子〜?って思って……
色々部活で見てきてるじゃない」



海斗が戻ってきた

「夜、どこか食事にいく?俺は遅くなるけど」

「彼女とも食事に行きたいな」

「今は駄目だよ、下の妹がもう少し大きくならないと」

「ランチに帰りに行くわ、夜はさっき注文したものにする」

「わかった」

菜々美がお待たせしましたと持ってきてくれた

バイバイと海斗は手を振り菜々美は頭を下げた

「お父さん、優しそうだね」

「そだな、優しいな(笑)母さんの方が尻にしいてる、母さんの言うことばっかり聞いてるよ」



夕方になり、片付けの時間になった

「ちょっとだけ抜けるね」

明日香に言って学校を出た

今日は琴ちゃんをおばあちゃんの家で預かってもらっている

いつもは健くんがいるけど今日は練習試合で何時に帰るかわからない

自転車で駅まで行き電車に乗って迎えに行った

おばあちゃん家の最寄り駅を歩いていると

「菜々美さんだわ」

海斗の母親と父親はカフェに入っていた

「妹さんかな」

琴ちゃんと手を繋いでいた

「可愛いな(笑)」

「片付けの途中に迎えに行ったのね」