「琴ちゃんも、下りないとお兄ちゃんが重いから」

「今度は琴の番だもん」

ギューッと海斗にしがみついた

「うん、今度は琴ちゃんの番だね」

「琴ちゃん、1度下りて
お兄ちゃんがジュース飲めないでしょ」

約束してくれたからか今度はすぐに海斗から離れた

「ごめんね、2人がワガママばかり言って」

「これくらい、全然ワガママじゃないよ
健が偉いよ……」

「本当はクラブチームに入りたいのもわかってるんだけどね……
当番も車出しも出来ないから」

「わかってる……
俺も母さん達を見てきたから成田の事情は仕方ないと思うよ」


「ありがとう……」

「健も自覚してるみたいだし大丈夫だよ」


海斗は菜々美の背中をポンと軽く叩き琴とボールを蹴り始める

暫くすると健も混ざり3人で夕方まで遊んだ

「こんなにボール蹴ったの初めてだよ
お兄ちゃん、ありがとう!」

「健くん、ありがとうございましたよ」

「ありがとうございました!」

「子供に教えるのも基本練習ができていいな
健も体力つけないとな、家まで走るか?」

「うん!」

2人は土手を上がり走って家に向かった

「琴も走るー」

「琴ちゃんはゆっくり走ろ(笑)」

凄く遊んでもらった
2人も楽しそうでよかった