「私が見たもん!」
「どこで?」
「今日からオープンしたカフェ」
「本当に海斗くん?」
「うん…私ね妹と外で並んでたのね、混んでて列になってたのよ」
寒い中よく並ぶわねと言いたかったけどグッと飲み込んだ
「そうしたら店から出てきてさ女の子と」
「知ってる人?」
「制服はうちのだったけど知らない人」
「暗いから見間違いとかはない?」
「店から出てきたら小学生と話し出して会話が聞こえたし、菜々美の弟じゃないかな、それに女の子にも彼女の弟って言ったもん」
「会話が聞こえるってあんた、めっちゃ近いとこにいんじゃん」
「海斗くんが振り向いたら手を振るつもりだったけどそのまま2人で歩いていったからさー」
「で、朝香は今どこよ」
「家に帰ってきてから電話してる」
「明日、ちゃんと聞こ、うん、じゃあね」
明日香は携帯を置いた
布団に入っている亮太にひっつく
「海斗くん、浮気するかなー?」
「しないと思うけど」
「だよね……」
「逆の立場を海斗は知ってるから何か事情があるはずだよ」
明日香の頭を撫でる
「だよね……亮ちゃんは浮気しないよね」
「明日香が大好き!」
「亮ちゃん!中断してごめんね、続きしよ」
「ん……」