「あら、崎山くんじゃない、あがって」
「いえ、送ってきただけなんで」
「そんなこと言わないでお茶でも飲んでいって」
中川と目が合った
「ちょっとだけ相手をしてあげてくれる?」
俺は頷いて家に入った
海斗の携帯にLINEが入る
「菜々美ー」
「何?」
台所から菜々美が顔をだす
「LINE入ったから見て、今手が離せない」
手が離せないって……健くんとゲームしてるだけじゃない
今すぐ見なくても……
菜々美は携帯を開けた
海斗はどこでも携帯を置いてしまう癖がある
キョロキョロ探していると
「あっ、鞄だ、悪い」
「もう〜」
暗証番号も教えてくれている
「崎山くんみたいよ」
「おっ、見て」
「兄ちゃん負けるよ」
「あっ、やばっ」
菜々美が携帯をみると写真が送られていた
明日香とじゃん、2人でピースしてる
「えっ!」
写真を見ていたら文章がはいってきた
“ 彼女できた”
いつの間に
「海斗くん、崎山くんと明日香」
「ん?うまくいった?」
「うん、びっくりした〜」
「返しといて、おめでとうって」
明日香と崎山くんかー
ゲームが終わって海斗が携帯を持つ
「ん、菜々美こっちきて」
ソファに菜々美を座らせた
海斗がカメラを自撮り動画モードにかえる
「おーい、よかったな、菜々美とよろこんでるよ、また学校でな、ほら、菜々美、手振って」
菜々美は言われるままに手を振った
よし、送信と……