今回は3~4人の班で2日目にはオリエンテーリングと呼ばれる山歩きがある
それの各班のコースも振り分けていた
「宿泊訓練出れてよかったな
お父さんが仕事休めたのか?」
「ううん、おばあちゃんにお父さんからお願いしてもらってね……なんとか(笑)」
「なんとか?遠くに住んでるのか?」
「うーん、車で20分くらいかなぁ
仕事をまだしてるみたいでね
よくわかんないけど」
「??」
海斗は手がとまって菜々美の顔を見た
「ん?」
「いや、気を悪くしたらごめん、仲が悪いのか?」
「仲?お父さん?」
「いや、まあ、全体的にというか……」
「えっとね、最初私はお母さんと母子家庭だったの
で、今のお父さんと結婚して産まれた子供が弟と妹」
「そっか」
「家族は仲はいいよ(笑)ただおばあちゃんは私のおばあちゃんじゃないから頼みにくいんだよねただそれだけ」
菜々美はニコニコしながら話した
「何か俺、結局成田の家庭の事情を聞いてしまってて悪いな」
「そんなことないよ」
そんなことない……
海斗くんに話せるのはとても自分では意外だったけど楽しいし
「よし、出来た、じゃあ、明日の昼休みに関口先生に提出に行こう」
「うん」