ゾッとした。背筋に美兎の孤独がヒヤリと冷たく走った気がした。
「だ、大丈夫。私も一人、見つけたから」
「そうなの? あんた、ぼんやりしているように見えるけど、意外と素早いのね」
美兎の嫌味を聞き流し、私は陸の事を考えていた。
いつも美味しいお土産を持って来てくれて、私より背が高くて強そうだけど優しくて。脳裏に陸の、はにかんだ笑顔が浮かんだ。
今は毎日、今日は来てくれるかなって思うようになってしまった。
そんな彼を、私は食べる事が出来るのだろうか……
「じゃあ、あんたもサッサと誘い出して食べちゃえば? そうすれば一緒に帰れるでしょ」
「う、うん……今度、一緒に動物園へ行く事になってるんだけど……」
「え! 動物園?! そこにあたしも行くんだけど!」
「ええ?! そうなの?!」
私と美兎はお互い顔を見合わせた。もしかして――――
◇
「だ、大丈夫。私も一人、見つけたから」
「そうなの? あんた、ぼんやりしているように見えるけど、意外と素早いのね」
美兎の嫌味を聞き流し、私は陸の事を考えていた。
いつも美味しいお土産を持って来てくれて、私より背が高くて強そうだけど優しくて。脳裏に陸の、はにかんだ笑顔が浮かんだ。
今は毎日、今日は来てくれるかなって思うようになってしまった。
そんな彼を、私は食べる事が出来るのだろうか……
「じゃあ、あんたもサッサと誘い出して食べちゃえば? そうすれば一緒に帰れるでしょ」
「う、うん……今度、一緒に動物園へ行く事になってるんだけど……」
「え! 動物園?! そこにあたしも行くんだけど!」
「ええ?! そうなの?!」
私と美兎はお互い顔を見合わせた。もしかして――――
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