……友達。
私は陸の友達、なのかな。
私にとって陸は摂取する対象。生きていく為の食料。それ以上ではないはずだ。でも……
陸がお土産を持って来てくれるのは嬉しい。それを一緒に食べるのは楽しい。
陸が会いに来てくれるのは、凄く嬉しい……
まあ、彼女じゃないのは確かだけど。友達だとはっきり言われて、何だか少し変な気持ちになった。
とりあえず、立ち話もなんなので部屋へ通した。
今日の陸のお土産は、私のリクエストでポテトチップスとコーラ。今回は勇樹も一緒だったから、二つも持って来てくれた。一つはこの前と同じ塩ってやつと、もう一つはのりしおっていう味が違うやつなんだそうだ。
ソファに座ってみんなで食べた。塩は前と同じで塩辛かった。のりしおも塩辛かったけど、少し海の味がした。
「――――ところで陸くん。聞いてくれるかい?」
「何だよ、突然……気持ち悪いな、勇樹」
「実は俺――――彼女が出来ました~!」
勇樹の突然の告白に、陸は凄く驚いているみたいだった。さっきまでパクパクと食べていたポテトチップスへ伸びる手が止まった。
「はあ?! なんだよそれ、ホントに?! 勇樹の勘違いで、それこそ『お友達』なんじゃないのか?」
「失礼だな、陸は! ほんとにホント! 陸みたいに彼女かと思ったら友達だった残念パターンじゃないから!」