「彼氏さんの話をする時の絢ちゃんはですね、とってもかわいいんですよ。……いや、絢ちゃんは元から美人で綺麗な人なんですけども!」


彼氏さんのためにお化粧したり、何かを作ってあげたり、好きな人のために頑張る絢ちゃんの姿がすっごいかわいいんだよね。


「俺は遠坂さんの方がかわいいと思うよ」

「…えっ!?なんっ…!!」


じーっと澄んだ瞳に見つめられ、思わず目を逸らした。

突然何を言い出すんだこの人…!?

ドクドクと心臓が高鳴り、何か話さなければと再度、窓の外を眺める。


「…あ、あぁっ!!七瀬くん、中条くんがいますよ!また違う女の子と一緒に歩いてます!!」

「……どうでもいい」


あ、あれ〜っ!!??
 
一気に七瀬くんのテンションが下がった…!?

中条くんの名前出したから!?何故!?


「…遠坂さんは、中条くんみたいな男の人が好きだったりする?」

「えぇっ?そ、そうですね、髪色は明るいし、ピアスもたくさん開けていて凄いなぁ〜、とは思いますけど…」


特に好みとは思ったことはないな。

そもそも私、中条くんみたいな体目的のために女の子と接するような人苦手だし。