部屋にいる時、ふと聞こえてくる父のギ
ター。






なんで、こんなことになってしまったのか。






壁に耳を付けて、かすかに聞こえる父の歌
を聴いていた。






父も、きっとやり切れない気持ちでいたと
思う。






あんなに楽しそうに歌っていたのに、あの頃
歌っていた歌は、いつも悲しい歌だった。






その頃から、僕は作詞に没頭した。






誰にも言えない心の内をひたすら書いた。






自分で作ってしまった壁を越えるには、自分
以外頼れる人はいなかったのだ。






こういう時に、「自業自得」と言うのだろう。