僕は、逃げていた。





いつもそうだった。





野球でも、サッカーでも、そろばんでも
、英会話でもー。





練習もしてないのに、自分で限界を見つ
けてやめてしまう。





父は、分かっていたんだ。






もし、16歳の自分に会えるなら僕だって
父と同じことを言うと思う。






でも、16歳の僕には分からなかったんだ。






絡まった僕ら親子の気持ちは、解くことが
できなかった。