私は、ヘラっとした表情を紗季に向けて、説明する。

「叶わないからあげるつもりも無い人へなの。だから、教えてあげない。」

そんな様子を見た紗季はさっきまでのテンションが嘘の様に、優しい目をした。

「そっか〜、じゃあもう聞かない。
だけど、なんかあったら話聞くからね?
だって私達親友でしょ?」

そんな優しい言葉をかけてくれる紗季を私は抱きしめた。

優しい親友を持った。

私は幸せ者だなぁ。