大丈夫かな、緊張しすぎて死んだりしないかな僕。いや、死んじゃだめだ。だって、日名瀬さんがびっくりするじゃないか。どんなに死にそうになってもなんとか耐えないと…!

 そんな意味のわからないことを考え始めるくらい、混乱してた。

 だって、『やった』って何? 『やった』って。

 ああ、もう…。




 僕が1人で悶絶しながらついて行っているのを知らない日名瀬さんは、だんだん速足になっていく。それを見て、僕は少しだけショックを受ける。だって、僕と一緒に歩いているって思われたくないってことでしょ?

 うわ、僕の馬鹿。ネガティブ思考始まっちゃったじゃん。

 頬をいきなり叩いたら驚かれるだろうから、心の中で叩いた。痛くない? ってことは夢? いや、そもそも叩いてないじゃん…。

「近藤くん」