十一月二日。雲一つ無い快晴。私立シャイン学園陽光祭。
日曜日のお昼時という事もあって、この学園の生徒だけではなく、一般の人達も交流する事となって、大いに盛り上がっていた。

「さあ、と～ってもおいしい、たいやきのできあがり～っ！あっ、いいのいいの、お姉さん美人だから半額にしとくから！」
「お帰りなさいませ、お嬢様！今日は、手作りクッキーの紅茶セットがおすすめですよ。あっ、すみませ～ん！記念写真は今日はやってませんのでカメラだけは…」
「おっしゃあ～っ！世界一、いや、宇宙一だよ、うちのお好み焼きは…って、売り物をつまみ食いしてんじゃねーよ、お前！」

みんな、大いに弾けて楽しそうである。
ちょうどその頃、倫子は演劇部の部室で、今日のアドリブ劇の説明を学園祭実行委員から、他の出演者とともに話を聞いている最中だった。