自分で右手にはめたはずの指輪が、
左手の薬指に移動している。

そんな手のひらを天井にかざし眺めていると…


「雪乃、結婚するよ!」

「ぇ……」

「俺は、死ぬまで雪乃を愛する」


私の手を掴んだ賢心は、
やっとプロポーズする事が出来た。
そして…

「……私は、死ぬまで…賢心についていく…」


やっと私達は、約束を叶える事が出来た。


今まで流した沢山の涙は
きっと無駄じゃなかったはず。

今2人が流す涙は
ずっと一緒にいると誓った証。


「……死んでも、大好きだょ…」

「死んだら許さないぞ!俺はどこまでも雪乃に
ついていくから覚悟しておけ!」

「こ、怖くて死ねなぃ…」

「よし、いい子だな」


命の限りに怯えてきた私達だからこそ誓った。
死んでも愛すると……