パチパチパチパチ~

「玲央くん、四季ちゃん、おめでとうぉ~」
「玲央!やったな!!
 俺、泣いちゃいそうだわ。」

場の空気を壊してるのか読んでるのか、何なのかは不明だが、いきなり、佐山さんご夫婦の登場に呆気にとられる四季ちゃんと僕。
このお二人がいなかったら、ここまで来れなかったので抗議をするつもりはないけど。。。

「ゴホンっ、ありがとうございます。
 って、何処から見てたんですか!?」

「最初からカウンターでよ。
 まったく、気がつかないんだもの。
 私たちはお邪魔しないように立ち会い人になってあげたわ。」

「奥でケーキを食べようとも思ったんだけど、暖房を付けてなくて寒いからカウンターに移動した。
 これからケーキを食べるんだ。
 お祝いに一緒に食べよう。
 四季ちゃんでも飲めるカクテルを特別に作らせてくれ!
 店には出さない裏メニューだ!!」

「…ありがとう…ございます…。
 状況をうまく読み込めてないですけど…お言葉に甘えて頂き…ます。」

突然の提案に驚きはしたが、嬉しいそうにはにかむ四季ちゃん。
僕はというと、もう少し二人で居たかったと残念な気持ちが半分と四季ちゃんと同じように嬉しい気持ち半分。
もちろん、せっかくの有難い提案を快く受け入れたが。