ミネラルウォーターを一口飲み話しを再開する準備を整える。
まだまだ序盤。

「次の告白だけど、バイト中、此処で食事をする四季ちゃんたちを何度か見かけた。
 僕は厨房担当だったから、直接の接点は殆どないから四季ちゃんが知らなくて当然だと思う。
 辛い事を思い出させていたら、ごめん。
 どうしても今日、此処で君の誕生日のお祝いをしたかったんだ。
 四季ちゃんの誕生日のお祝いプランは、全て僕が企んだ事だから僕たちしか知らない。」

「えっ!?!?」

知らなくて当然だから。
家族が大好きな四季ちゃんは僕たちの事なんて目に入らない程に楽しんでいたから。
その思いを共有しようと思ってるなんて、僕はなんておこがましい男なんだと小さく反省をする。

「此処で四季ちゃんを見かけたと言うことは、君のお姉さんの事も以前から知っていたと言うことなのは分かるよね?
 真野さんとの再会は、入社後に何度か同期会があって、その何度目かの飲み会で、"真野"と言う名前と"しきと言う名前の妹がいる"と聞いてピンときて…君がどうしているのか知りたくて真野さんに話しかけた。
 それをきっかけに同期の中では一番話す様になったんだ。
 ここまで、付いてこれてる?」

少し休憩を入れるためにミネラルウォーターを一口飲み小さく息を吐いた。

「…はい。なんとか。」